平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

ルクソールの絵(1)

2006年06月05日 | Weblog
和田義彦なる人物の絵画盗作にはあきれました。このような人物の絵を高く評価し、芸術選奨の文部科学大臣賞をはじめ、数々の賞を与えた人々の目も節穴だったということでしょう。

日本人は権威に弱いところがあります。自分の目で作品を鑑賞するのではなく、「○○賞」なる賞によって作家を格付けする傾向があります。そういう賞を取るには、東京藝術大学に入学し、○○先生のもとで学び、○○会に入り、展覧会に出品し・・・というキャリアが必要なようです。そういうキャリア・コースとは無縁で、独自の道を歩み、独自の世界を築いている芸術家は、なかなかそういう賞には恵まれません。

私の知人のHさんもそういう画家の一人です。Hさんは墨を使った抽象画を描きます。彼女の絵は世界中で唯一独自のオリジナルなものです。彼女はドイツではかなり評価され、大きな美術館で何度か個展が開かれたこともありますが、日本の画壇ではまったく無名の存在です。

私がHさんと初めて会ったのは、1989年ころ、千葉県市川市の、今はなくなった白光真宏会聖ヶ丘道場です。

仏教の勉強をしていたHさんは(彼女の絵は禅僧の水墨画に通じるところがあります)、宗教書の読書の過程で五井先生の本に出合い、聖ヶ丘道場を訪れたのです。その日の聖ヶ丘道場の統一(瞑想)で、目の前に五井先生が現われ、「よくいらっしゃいましたね」と言葉をかけてくださったとのことです。

この体験からもうかがわれるように、Hさんはかなり霊的に敏感な体質の方です。彼女の絵は、現実の世界の具象ではなく、彼女がキャッチした霊的波動の描写であるのです。

Hさんのご主人も画家でした。ご主人は戦艦榛名の生き残りで、多くの戦友を戦争で失いました。ご主人は戦争をテーマにした絵を描き、生涯、絵画を通して戦友たちの鎮魂と世界平和を祈りました。

お二人はご自分たちの絵を展示し、また無名のすぐれた作家に発表の場を提供する美術館の建設を目指しました。ご主人が亡くなった2年後の2001年に、国立市の住宅街に美術館が完成しました。


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1 コメント

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隠れた芸術家 ()
2006-06-05 12:18:18
その絵をぜひ見たいですね。友人に、魂の絵を描く人がいます。完全に霊的なものですが、純粋にアートとして見ても完成度が非常に高いものです。しかしその製作プロセスが霊的なので、アカデミックな画壇ではゼッタイに受け入れられない。そういう人はけっこう多いかと思います。



「御魂絵」http://www.madoma.net/

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