・真昼の閃光に 幻惑されたか
蜥蜴(トカゲ)が 忽然 立ち去りゆく /
・実の熟れた 花梨の幹には
亀裂が走り 刀傷のように /
・薔薇園の魔王 侏儒ラウリンの
裂け傷からは 血が滲む
・そして プシュケーの背中を 柳は エロスの愛のごとく
やさしく 鞭打っている
・ 森から 響き渡る叫び声 ! おお それは
魔法使いメ ルリーンの叫び ! /
・ 庭師のパイプから 漂ひくる 芳香と まじわり
エーリアルが 風のように 舞っている /
・ そして 樹木の精 ドリュアデスも 浮遊し
おお 魔界に満てる 森よ !!...
E. Langgasser: Licht im Februar Aus; Der Laubmann und die Rose
ランゲッサーの「二月の光」 より