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Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

こどもと過ごす夏休み2011~動物パラダイスなB&B~

2011年08月20日 | 旅の話
「7月31日~8月3日 Aguriturismo Luna d'Agerola」 http://www.lunadagerola.it/english.htm


 ここを滞在先に選んだ理由は、ローマからプーリアまでの中継点として高速道路のアクセスに良かったから、ポンペイに行きたいけどナポリとかその辺は治安が悪くて子供連れには無理だと思ったから。
 で、ここも例のAguriturismoサイトでみつけたわけですが、なんとなく雰囲気は日本の民宿という感じで、めちゃくちゃアットホームです。
 
 場所はナポリから車で1時間弱のAgerolaという町ですが、ここがすごかった。その前の羊のB&Bもすごい山道を超えていかねばだったけど、ここAgerolaはオフロードの山道というより、断崖絶壁の山肌に沿う究極ヘアピンカーブの連続、そこを自殺行為としか言いようの無いスピードで無謀に追い越していく(しかも右側から)スクーターやバス(!)、ただでさえ狭い山道に連なる路駐と、まさしく「南イタリアへようこそ!」な交通事情。
 毎日、ビーチやどこかに行くため車で下山&登山するたびに、H氏はFワード連発、額に冷や汗を滲ませつつ必死に運転しておりました(そしてここでの経験で、今もH氏は生粋のイタリアンドライバーのごとく、デンマークでもぶいぶい恐いものなしの運転をしております)。かなり運転になれているH氏でもこうなので、ペーパードライバーは死ぬ覚悟&保険にしっかり入った上でお越し下さい…。



 Agerolaはアマルフィ海岸のあるあたりを登り切ったところにあり、青の洞窟で有名なカプリ島、ソレントなどにもまずまずのアクセスなわけですが、カプリもアマルフィも究極のツーリストスポット。外国人の観光客でごった返し、品のない土産物屋と外国人にたかるバカ高いレストランとリゾートホテルばかりです。
 私もH氏も息子達も幸いにして、そういうツーリストスポットが苦手なので、なるべく避けて通ってきましたが、一度だけ、道を間違えてアマルフィに行ってしまったときはひどかった。
 外人ツーリスト率100%(アメリカ人とか日本人多し)、ネコの額ほどのビーチに人がぎゅうぎゅう、停泊しているボートの間の汚い海で泳ぐ(というか浮かぶ)のが精一杯という感じ。


同じくツーリストジャングルでも、まだアマルフィとかほどひどくないしビーチもいい感じだったPositano。

 私達は幸いにして、宿の隣の部屋に宿泊していたイタリア人(ミラノから来た)家族と仲良しになり、色々穴場を教えてもらい、いいビーチも堪能できましたが、でも一番よかったのは宿のある町Agerolaでした。

 なーんにも無い、超ローカルな町でしたが、町の中心には3つほどカフェ&バーがあり、どこから溢れてくるのか、若者でいっぱい(でも悪そうなのはいない)。ナポリやアマルフィに近いにも関わらず、治安の悪さを感じることは一切なく、次男一人でも全然放っておいても大丈夫なくらい安全安心な町です。


男子達は床屋にもいった。超田舎の床屋なのに、実はすごい腕がよく、この時一緒に店にいた地元男子はすごい今時の髪型になっていた。

 私達はポンペイやビーチに行ったりして日中過ごし、Agerolaに戻ってからは近所を散歩したり、広場でジェラートを食べたり、カフェで何をすることもなくまったりして過ごし、夜ごはんを宿で食べた後、長い南イタリアの夏の夜を満喫するためにまた広場へ行き、夏祭り(この時期は常にどこかの町で何かのイベントをしている)コンサートや地元人を観察しつつカクテルを飲んだり、本当にリラックスして過ごしていました。


ポンペイ。

 で、宿ですが、到着して宿を見たH氏と長男は即「超ヒュゲリ!チャーミング!」と大喜び。別に特別素敵な建物というわけではないけど、なんというか、沖縄の民宿のような雰囲気です。
 そしてここの宿の売り、それは…動物天国。犬、ネコ、馬、牛、ロバ、鶏、うさぎ、七面鳥、あひる…とそんなに広くはない敷地内に家畜がやたらいて、この田舎の家はいつもにぎやかです。特にロバ。私は生まれて初めてロバの鳴き声を聞いたのですが…ロバがバカな動物と言われる所以が理解出来た気がします…。
 そんな動物天国のB&B、動物だったらなんでも大好きな次男がそれはもう喜んで、毎日、朝昼晩とそれぞれの動物に挨拶しにいったりと、本当に嬉しそうでした。


茶色い馬を栗太、白い方をイタリア風にエンゾと命名。とても人懐っこい。

 宿は無口だけど気さくな兄弟と、その奥さん?姉妹?とで経営されているようで、宿の畑でとれた野菜と果物を使った料理が、まさしく家庭料理という感じの、気取らないシンプルなものだけど、素材の味最高のおいしいものばかりでした。
 そしてなんとここではワインも手作り。これは一体合法なのかなんなのかわかりませんが、まあとにかく赤も白も冷たく冷やされた発泡性の超さっぱり味。さっぱりの夏野菜の料理にばっちり合います。


宿の敷地内にある菜園。ばあちゃんが夕飯のトマトとか野菜を摘んでくる。畑のむこうは空と海。

 例のAguriturismoサイトの口コミによると、ほぼすべての人がここの料理を褒めていましたが、泊まってみてわかったことは、「イタリア人にとってすごくヒュゲリな宿」ということ。
 というのも、オーナー達があまり英語が上手でないため、ディナーのメニューは日替わりで1種類のみなのですが、イタリア語ができる人なら「ちょっとあれ作ってよ」とか「ああいうのある?」みたいなことができるのですが、私達にはそれができず、出されたものを食すのみ。まあそれでも十分においしかったし満足ですけどね。

<評価>
宿(設備&清潔度) ★★★★
=毎日マンマがしっかり掃除してくれて、超きれい。
レストラン外のテラス席が共有スペースみたいになっており、食事もお茶も、ただだらだらのんびりもネットもできる。

料理(味、自家製度) ★★★★
=チーズとか加工製品以外はすべて自家製。素朴な家庭料理。
しかし日本人の私にとっては、あんなに海の目の前なのに、滞在中シーフードが一度も提供されなかったのが残念無念…。
朝ごはんは毎日同じメニューだけど、生ハム&チーズがどかーんと大サービスされる。


これで前菜2人前。

アクティビティ(近隣の町へのアクセスも含む) ★★★
=山道ドライブは大変だけど、それはそれで思い出になる。ナポリやポンペイといった主要観光スポットにも近い。
ビーチや宿内のアクティビティは少ないけど、動物がいっぱいなので、小さな子供のいる家族や超素朴な田舎の普通のヒュゲが好きな人にはおすすめ。


うさぎ小屋にはベビー達が!!

ホスピタリティ(サービス、英語通じる度) ★★
=にこやかないい人達だけど、とにかく無口。英語がもっと話せれば(ていうかイタリア語がもっと話せたら)もっと便利&ヒュゲリ。レストラン内では無料でWiFiが使えるのはありがたい。
ちなみにAgerolaのツーリストインフォメーションでは英語が通じないのにびっくり(地元のおっちゃん達がカードでたむろってるだけだった…)。

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