Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

あだ名

2007年03月31日 | おもしろい人・おもしろいもの
 昨日、慌ただしく仕事をしていたとき、廊下ですれ違いざま婦長に、

「調子はどう?!カナエスキー?!」

と声をかけられました。婦長はけっこう面白いキャラで、ジョークとかもかなりおもしろい人なんですが(杉田かおるに似てるし)、なんだかその彼女にあだ名をつけられたようです。「カナエスキー?!」と聞き返すと、「そうよ、ポーランド人みたいでいいでしょ!」と、謎の答え。彼女の中でスタッフに(勝手に)あだ名をつけるのが流行ってるのか、私以外にも「~スキー」と呼ばれている人がちらほら。

 准看バーティルのあだ名は「バーティラー」なのですが、英語のようにデン語でも名詞や動詞の後に「-er」と付くと、その前の言葉にかかって「~する人、~な人」という意味になり、この「バーティラー」ではバーティルな人という意味が含まれ、彼のようにのっそりしてたり、変な発音(バーティルはスウェーデン人)でしゃべってたりする人には「あなたバーティラー?」という具合にも使われ、なかなかかしこいあだ名です。

 ちなみに私にはあまりあだ名というものがなかったのですが、看護学校に入った後からあだ名がつき始め、その後各方面で増え続け、

「へいへいかなへい」「かなへい」「とみとみ」「とみこ」「とみー」「とみちゃん」「かなぶん(母限定)」「ラムセロー(羊ちゃんの腿という意味。ヨナス限定。謎。)」「ロブハイ(フリマ時限定。フリマの鮫という意味)、そして「カナエスキー」です。
 私的にはこのカナエスキー、けっこう気に入ってます。いつか「カナエスキーのデンマーク生活」に改名するときが来るかも?? 

ソファー購入。

2007年03月31日 | わたくしごと
 コペンハーゲン内の数ある家具屋を、仕事帰りにソファーを探して回り(たぶん10件以上の家具屋をのぞいたと思うのですが)、昨日、ついにある店で決心しソファーを購入しました。たぶん、デンマークで初めての高価な買い物です。

 初めてみたときはそのシンプルでモダ~ンなデザインと、長さ285cmという大きすぎるサイズに「うちには合わないね」と話していたのですが、でもその後いくら探してもその値段でそのクウォリティ、「これ!」というデザインのものに出会えず、もう探し回るのにもいい加減疲れたし、よし!と決めました。

 しかしこれから注文して作られるので、届くのはなんと5月。1ヶ月以上先です・・・。長いー。

 でもソファーが届いたら、「私&ヨナスの誕生日会(その実ソファーをめでる会)」としてカクテルパーティを開こうかと計画中。アメリカ人の友達KarolaとそのだんなClausが彼らの新居アパートお披露目パーティでそのようなことをしていて、面白かったのでアイデアを拝借。ちなみに彼らの持ってたカクテルレシピ集(分厚いファイル)も拝借予定(もちろん彼らも呼ぶのですが)。バーコーナーを作って~、おいしいチップスを作って~、Karolaに音楽も持ってきてもらって~(彼女の家族は音楽一家でかなり好みにうるさい)、あー楽しみ~!

仲直り、そして二日酔い

2007年03月31日 | お酒の話
 眠いです。昨日、ランチも取れないほどの激務の後、仲直りした例の友達とカフェに行ったのですが、まあ、お互いカフェラテとか飲むようなキャラではないのでビールを頼んだのですが、どかーんと話が盛り上がって気がつけば生ビール3杯目。「おなかすいたよね」とナチョスとかつまみつつ、なんだか飲み足りないし食べ足りないし、「じゃあうち来る?!」ということになり、彼女の家へ。
 なんだかごはん作るのも面倒だったので、ゆでたブロッコリー、ラディッシュ、オリーブ、ナッツというおつまみだけで飲み続け、二人でビール13本。結局飲み疲れて泊まっていきました。「ちょっといっぱいのつもりで飲んで、いつのまにやら・・・」を地でいっています。まるで男同士のような飲み方です。
 彼女と飲むときはいつも、全力で飲み、全力で話し、がーっと寝る、もしくはさっぱり帰るという感じで、本当に気持ちいいです。実は彼女、もうすぐ他の国にだんなさんの転勤で引っ越してしまうのですが(3年ほど)、でも「クリスマスとかデンマークに戻ったら絶対に一緒に飲む」「引越し先にも絶対に遊びに行く」「いつか子供が生まれたら私がゴッドマザーになる」「いつかちゃんとデンマークに戻ってくる」など約束したので、淋しいけど大丈夫です。仲直りできて本当によかったです。
 でも彼女との夜遊びが若干ジェラス&心配なヨナスに「~ちゃんと仲直りして、もっと仲良くなったよ!」と伝えたら、「え?!さらに?!・・・それは(肝臓が)危ない」と言われましたが。
 彼氏がなんと言おうと、ちゃんとおしゃれして彼女とバーに行ったり、彼女の家でがっつり飲むは楽しさは、絶対やめられませーん。 

内科ナースの危機

2007年03月29日 | デンナースへの道
 実は先日、私の働く病院がTVニュースに出ました(悪いことしたんじゃないですよ)。テーマとしては「ナースの不足による内科勤務ナース負担増」について。

 現在デンマークの首都にある病院連合(H:S)では、現政府の政策による医療費削減に伴い、経営の合理化で経費節約を余儀なくされています。そのため、コペンハーゲン内およびその近郊にある6つの病院をH:Sとしてひとつの名の下に置き、病棟の閉鎖・縮小を図っています。
 例えば、大きな小児科・周産期科のあるA病院に患者を集中させるべく、B病院の小規模な小児科・周産期科を閉鎖してA病院と合併させるとか。合併を図ることで経費削減のほかに専門性を高めるとかのメリットはありますが、ベッド数が縮小されたり、スタッフ不足は相変わらずなので、そのへんをどうするか、それにいくらコペンハーゲンが小さな街だからといっても、救急外来や小児科・周産期科など緊急受け入れ態勢をとる病院が近所からなくなってしまうというのは、住民にとっても不安なことです。
 
 そんなこんなで閉鎖・合併に関して議論がなされていたこのごろ、同じくH:S内のHvidover病院の内科の一部が閉鎖されることに。元々閉鎖の方向ではあったのですが、今回それを前倒し的に急に閉鎖になったのは、なんとナース不足によるものだとか。
 この冬、風邪をこじらせての肺炎で入院する患者さんがとても多く、あちこちの病院で肺炎患者さんのために予定入院(検査・手術などのため)が入りきらず、それどころか緊急性を要さない患者さん(例:骨折など)は入院したものの部屋がなく、廊下で寝泊りしている、なんていう状況がありました。
 内科なんて、患者さんの状態に具体的な線引きが難しい分、ある意味「なんでも屋」なところがあり、色んな科から患者さんが回ってきて、しかも内科といったら高齢・生活習慣病・慢性疾患と究極のまったりコース。経過が長引く上にケアも大変。
 そんなこんなで内科ナースへの負担がさらに増え、かといって、ストレスに極端に弱いデンマーク人、人員は増えるどころか減る一方で労働環境は悪循環です。そしてついに「も~う限界!」となったHvidover内科ナース達は、早めに病棟閉鎖を決意したそうで・・・。

 さて、そのHvidover内科閉鎖に伴い、H:Sの名の下に他の内科にどんどこしわ寄せがやって来ているわけで。私の病棟なんてH:S内の内科の中でもさらに「なんでも屋中のなんでも屋」なので、とんでもないことになってきています。昨日なんて脳神経内科から「この患者は内科!」と、少しでも他の病棟になすり付けたい場合、朝方脳梗塞を起こした人でも、そのまま無理矢理送られてくるし。
 うちの病棟は2月にすごい数の患者を、ありえないほどのナース(スタッフの80%は新人、日勤夜勤の連続勤務当たり前、耐えられなくなって辞めるスタッフ2月中に3人))で対応しており、そのクレームを病院上層とH:Sに出して、さらには婦長ががんばって受け入れ患者をコントロール(セーブ)しています。なので大変は大変だけども、まだ他の病棟に比べればいいのかな?なんて(それでもニュースに出るくらいですが)・・・でももしこの状態がまだまだ続くようであれば、ストライキを起こすとかなんとか(今日婦長が話しているのを小耳に挟んだ)。

 日本でだったらお上の決定だし、とひたすら耐えて自分を犠牲にしつつ働いてしまうところですが、さすがデンマーク人、「い・や・だ!!出来ないってば!」と自己主張。ストライキも辞さず。周りがどうなろうと知らない、そういう結果を招いているのは政府のせいだ、と。自分達が拒否して他へのしわ寄せがいっても、そこで声を上げないのはその人達の問題、しわ寄せ食うのが嫌だったら一緒に声をあげればいい、と。うーん、デモ暮らしいですね。

 今現在デンマーク全土の病院では、1300人の看護師が不足しています。そしてこれが10年後にはなんと5000人にまで上るとか。どうなってしまうんでしょう・・・。
 1970年代にデンマーク史上に残る、ナースの労働環境改善デモがあったのですが(ナショナルミュージアムのデンマーク史コーナーで少し見れます)、そろそろ第2弾が勃発か?ぜひともデモを盛り上げて、このひどい状況を打破したいところです。そのためには私だってUngdomhusetのばか者のようにだって暴れるわよ!!


ダンコートGET

2007年03月26日 | デンマーク暮らしの知識
 やっと、やっとなんだかデンマークでいっぱしの生活(?)が送れるようになったと実感できたこの週末。というのも、やっと、やっと念願のダンコートを持つことができたからです!!!

 ダンコートとは日本のデビットカードのようなもので、100円程度のものからでも買い物でき、買い物した分はそのまま銀行口座から引かれるというものです。さらに例えば1000円の買い物をしたとして、5000円分カードで買い物し、お釣り4000円を現金でもらうこともでき、手元にお金がないとき、近くにATMが無いとき便利です。
 デンマークはけっこうカード社会だったりするので、もうずっとこのダンコートがないことで不便を感じてきてました。

 そもそも、オペアを始めたばかりの頃にダンコートを申し込もうと試みたのですが、なぜかそのとき銀行から「3ヶ月間は口座に定期的に収入があるかどうかチェックするので、とりあえず待ちなさい」と言われ、まあ銀行のシステムが日本と違ってけっこう厳しくしっかりしているデンマークのこと、仕方ないかと思っていたのですが、その後待てど暮らせど「ダンコート作ってオッケーよ」の合図はなし。
 まあこちらもたかだか月に3000kr(約6万円)くらいの収入で、ダンコート持っても使い道そんなにないかも、という状態だったのでずっとそのままだったのですが、そろそろ収入も増えてきたし、ダンコート欲しい!ということで銀行に問い合わせてみたら、あっさり作れちゃいました。ああ、これでATMを探して歩き回らなくて済む・・・。

 それにしても、定職があって、しっかり定期収入があって、というのはなんて素晴らしいのでしょう。下積みオペア時代の頃と比べると天と地の差です。今では私が大黒柱ですもの。
 ただ、働けなくなったら、結婚もしていない私は職も収入も、滞在許可すら失うので恐ろしいことですが・・・。
 
 まあ~、とりあえず元気がとりえなので明日も馬車馬のようにがんばって働きまーす。

友達Aとのその後

2007年03月26日 | わたくしごと
 みなさま、本当に温かいメッセージをありがとうございました。こんな個人的な悩みなのに丁寧にこたえて頂けて、本当に嬉しいです。

 その後Aちゃんからなんと、私が送ったメールへ返信があり、おおよそ彼女がどうして連絡を絶ったかなどがわかりました。
 やっぱり原因は私の、約束をドタキャンしたというのがあったのですが、たぶん、文面から私が勝手に察するに、彼女は私という友達に対して結構の比重で重きを置いていたのではないかと。早い話が、すごく私のことを大切に思っていてくれたのに、私側がそこまでの価値を彼女に置いていないのが見えてしまった、と・・・。
 彼女からのメールを読んでこれに気づき、ああ、本当に申し訳ないことをしてしまった、と。きっと仲が良くなって慢心していたのもあるのでしょうが、約束を断ったあの日、もっと誠意をもって彼女に、なぜ行けないかなど説明すべきだったなあ、と後悔です(実はその約束の日に、ヨナスと私の間にとてもショックなことがあって、私はなんとなくヨナスを置いて彼女のところに行けなかったのですが)。
 
 でもなんだかメールの中で、彼女とまだ付き合っていける余地のようなものが垣間見れて、そして彼女がそこまで私のことを友達として大切に思っていた(が故にがっかりして音信不通になるほど)ということがわかり、彼女にとっては気味の悪いことでしょうが、私はそんなAちゃんがまた好きになったのでした。

 「もうだめかもしれない」と連絡を待つ間、あんなにつらかったのは、いつかきっとちゃんと連絡をくれるはず、と信じていたからで(信じつつ待つというのは恐ろしく大変ですね・・・)、彼女からその返事があった時点で(内容がどうであろうと)、彼女に対する気持ちやなんかが確信になったわけで。だから今はとても気持ちが楽になりました。まだ完璧に仲直りしたわけではないけど。
 
 昔、吉本ばななのエッセイで「友は人生の宝」というのがありましたけど、その通り。友達っていうのは生きていくのを本当に楽しく、素敵にしてくれる宝物だなあと思います。家族とは別のところで。
 私は日本にたくさんの宝な友達がいて、こんな外国に来ても、それでもそんな宝友達をまたたくさん授かることができて、幸せと思います。本当にありがたいことです。

 *以下は前回コメントをくださった方へのお返事です!

飲み友達さん*
そうですね、友達と思ってても本当に片思いに似ているところがありますよね。かといって恋愛ほど言いたいことも言えないし、家族ほど近寄れない、友達でいるって難しい距離感だと思います。恋愛のように、家族のように、ある程度はっきりした線引きが難しいというか。
もうすぐ28だというのに、未だにそういううまい付き合い方ができずにいる私です・・・。でも「飲み友達さん」や他のコメントくださったかたでも同じような経験をされてるかたがいると知って、正直ちょっとほっとしてますw
まあ、何はともあれ、お酒はいつでも飲めますよ!また飲みましょう!!!

halfkidsさん*
そうなんですか、halfkidsさんにも同じようなことがあったなんて、ちょっと意外というか、でもなんかほっとしちゃいます。
実は彼女も今後近々大きな生活の変化というか、人生の節目的なところがあって、悩んでいるんだということがわかったんですよね(普段ひょうひょうとしているのでわかりづらかったけど)。halfkidsさんが言われる通り、彼女も悩んでいたんだと思います。

Moaさん*
私も他にももしかしてどこかで別の人に何か傷つけるようなことを言ってたりしてたりするのかな、と思うと恐ろしいです・・・。そのときはっきり言ってくれるようだったらいいんだけど、我慢させてしまったとか、Moaさんのように「自分で気づきなさい!」だと、どうしていいのかわからなくなりますよね。
今回のことで彼女との仲がさらに深くなるか、はたまたそれなり、もしくはその程度の仲になるかはまだわかりませんが、でも私は彼女がやっぱり好きだとわかったので、今後はもっと誠実に丁寧に付き合っていきたいとおもってます。

さわさわさん*
がーんときますよね、やはり。痛みの感じ方は人それぞれなんだけど、自分がまったく予想してなかったところで相手が傷ついたり悩んだり、はたまた怒ってたりって、「そ、そうだったのか・・・」とショックですよね。
今回私は自分の反省点が見えてるんでいいんですけど、これがさわさわさんのケースのように、微塵も悪気がなかったというところでは、どう受け取っていいかわかんないっすよね・・・。
いやー人生いろんなことがありますね~。

友達A

2007年03月21日 | わたくしごと
 今、すごく仲良くしていた友達と、突然何の連絡も取れなくなってしまい、ちょっとパニックです。すごくいい友達で、何度も飲みに行っては語り合い、彼女からは「たぶんkanaheiちゃんは最後に残る友達だと思う」とまで言ってもらえて、本当に嬉しく、私も「そうかもしれない」と思ってたのに、メールはもちろん携帯メールも電話も一切出てくれなくなってしまいました。

 何がつらいって、彼女がそうする理由がさっぱりわからないということ。

 こうなる直前に、私が彼女の家に遊びに行くという約束を直前でキャンセルしてしまったというのがあるのですが、それにしても彼女の性格上、私達の関係上、それで怒ったとしてもきっと、絶対彼女ならはっきり言って来るだろうし、私もそのときとその後メールででも謝罪しているので、こんな風に無視され続けるほどの出来事だったかというと、とてもそうとは思えず、ただ、ただ、信じられないというか、そして悲しいのです。

 もしかしたらものすごく重大なことを気づかないうちにしてしまったのかもしれない。もしかしたら彼女の身になにかあったのかもしれない(仕事はしてるけど)。何か連絡もとれないような事情があるのかもしれない。
 色んな可能性を考えて、応答のないメールや電話にやきもきしつつ、毎回がっかりして、夢にまで見るし、病院が彼女の家のそばなこともあるし、街中に彼女の職場があることもあって、そのあたりを通るたびに、また悲しくなります。

 さっき、「お願いだから連絡がほしい、理由を教えて欲しい」との旨でメールをしたので、これで返信が来ないようなら、もう彼女とはこれまでかもしれません・・・。もし何か私がしでかしたことですごく彼女が怒ってて口も利きたくないのだとしても、友達として理由すら話してくれず、こうして無視し続けるというのは、それもそれでどうなのかと思うし・・・。本当に悲しい。

 こんな気持ちって、小学生のときにいじめにあった時のあれに似ている・・・。 

明太子日記 その4

2007年03月20日 | おいしいもの
 一週間前に漬け始めた明太子ですが、実はその後、友達が飲みに来たときに「自己責任の上での試食」として出してみました。結果・・・

   !!意外とおいしくできている!!

 もちろん着色料を使っていないし、唐辛子も超新鮮というものではなかったので、若干色が市販のものより暗いのですが、味はなかなかどうして明太子です。この前の帰省で日本から買って持って帰ってきた、瓶入り柚子の果汁がさっぱり利いています。
 ただちょっと最後の仕上げとして行う「汁きり」の作業をしていなかったので、漬け汁じゅわじゅわのゆるい明太子でしたが。それでもゲストのみなさんにもなかなか好評でした。(うれしかったのは本場福岡からやってきた、ぐっさんにお褒めいただいたこと!)

 まあそんなわけで、無事本漬けも終わり、試食で味もわかったし、今日は汁きり作業に入りました。ざるにあげてラップをして冷蔵庫で半日~一日置きます。明日はいよいよこれで、あったかご飯を食べられる~~!!
 5腹分くらい作ったので、冷凍保存し9月の日本帰省まではなんとか乗り切れそるか?!すぐ食べちゃいそう~。

人生色々、患者さんも色々

2007年03月20日 | デンナースへの道
 最近受け持つ患者さんが、なんだかキャラの濃い人たちばかりで、時々トホホなんですが、やっぱり濃いキャラ好きなのでそういう人と接するのが楽しいです。


 かつての色男:
 70歳ほどの男性。かつてはきっと女性達をぶいぶい言わせてた(古)であろう、男前の患者さん(アントニオ=バンデラスに似てると教育担当ナースに伝えたら爆笑してた)。
 今回はなんとバイアグラを大量に服用して中毒で入院。回診のとき女医に「だめでしょ、なんでそんなバカなことしたの?生きていくのに疲れたの?」と真面目に聞かれているのに、「もっとがんばりたかったんだよね!」とグッと親指を立ててウィンクするツワモノ。
 かなりのアルコホリック痴呆があり、そばに誰かいないと寂しくなるらしく、ずっと「た~す~け~て~ほわ~~」と叫び続け、病室を訪れると「どこに行ってたの、ハニー?」と聞いてくるかわいい人。

 マンマ:
 70歳くらいのイタリア人のおばあちゃん。イタリア語しかしゃべれないので、ほぼすべてボディランゲージにてコミュニケート。病人とは思えないほど陽気で、さすがイタリアン!と感心するほど。
 今朝はボディランゲージと単語のみで会話し、「朝ごはんはコーヒーにお砂糖2つ」「私はローマ出身、だんなはジェノバ出身」「息子が二人いて二人ともコペンハーゲンに住み、レストランをやっている」などを解読。マンマが「マンマミーヤ!」と叫んだときにはちょっと感動。その後ずっと頭の中はABBAのあの曲が流れ続ける。
 そしてさらに感動したのは、面会にきた息子の差し入れでピザを食べていたこと・・・(ナースにもおすそわけしてくれた)。

 ナルコメン:
 まだ50代の肺炎男性患者。アル中、薬中、そして糖尿病(足に創もあり)とフルコース。禁断症状防止のために麻薬系内服を定期的に続行中。リハビリのためにローレーターという手押し車から、4本足の杖に切り替えたが、怠け者なのでリハビリに精を出さず寝転がってTVばかりみている。
 ローレーターを愛用(楽だから)しているので、それを撤去しようとするが、明らかに中央駅裏から面会にやって来たと思われるような友達(現役バリバリのアル&薬中)から脅され、妨害される(がんばって喧嘩したけど駄目だった。デン人が言うところの患者主権の医療ってどこまで??)
 シャワーも今日拒否され、「明日は絶対入ってもらうからね!!」と約束させたので、でもまたたぶん怠けると思うので、また喧嘩する予定(友達が来る前に)。

 1~10まで説明男:
 78歳男性。肺塞栓疑いで入院。几帳面な正確で、薬のことなどうっかり聞くと同じことを百万回説明してくれる。
 今日は回診のとき、初対面のドクターがうっかり経過を聞いてしまい、「事の発端は12月25日、クリスマスだった。あの時私は家族とクリスマスを過ごしたんだが、さて帰ろうと思って車に乗ろうとしたけど、家内が駐車場から車を出してくるのが遅れて・・・」と始まってしまう。そこで慌てて、で、いつ発症したの?!と聞くと「で、その次の日苦しくなりました」といきなり超簡潔な説明だったので、かなりうけた・・・。

 手がかかる子ほどかわいい、とは子供に対する言葉ですが、私の場合これが患者さんにも当てはまります(ナルコメンはちょっと別だけど)。明日もどんな患者さんに出会えるか、楽しみです。

白熱病棟会議

2007年03月16日 | デンナースへの道
 今日は今の病棟に配属されて初めての病棟スタッフ会議の日でした。病棟会議では上層部の決定変更事項の伝達や、それについての意見交換、病棟運営に関わる細かなことをみんなで話し合って決めます。これらは日本の病棟でもやってきたことですが、さすがディスカッション好きなデンマーク人、議論が大白熱。
 
 デンマーク社会で働いている日本人に「デンマークでは言ったもん勝ちだから。言って何ぼよ!」と常々言われているのですが、まさにその通り。今日の議論も
「我先に!(はじめに発言した人がテーマでイニシアティブを取りやすいから)」
「声高に!(みんながかぶってしゃべりだすので)」
「早口で!(だらだらしゃべると他の人に遮られてかき消される)」
と、わーわーと凄まじい議論っぷりでした。
 そしてその議論の合間にみんな、デニッシュ(40cm×40cm程の大きなデニッシュ。会議や何かイベントの際によく出される)や、誰かが焼いてきたケーキ(「夢のケーキ」という、殺人的甘さのデンマークケーキ)を食べる食べる。私なんかデニッシュ3cmくらいで十分だというのに・・・。みんな、糖尿病病棟のナース、だよね??
 
 ものすごいハイテンポで議論が続き、テーマも「はいっ次!」とどんどん変わり、ついていくのに必死で、言いたいことがあったんだけどタイミングを逃しに逃し、最後お開きになる直前に「ちょちょちょっと一ついいですか?!」と切り出し、なんとか滑り込みセーフ。次回はもっと初めからがっついていかねば、と思いました。
 
 たぶんうちの病棟スタッフのキャラによるところが多いとは思うのですが、かなり迫力ある会議で、参加して聞いているだけでも「じゅわわわ~!!」とアドレナリンが分泌されてくるのを感じます。婦長(彼女が一番よくしゃべる)なんか途中からTシャツ一枚になってたし。小さい会議スペースなので換気も必須。
 でもあのハイテンポで、みんなが思い切り言いたいことを言い合うけど全然ギスギスしない雰囲気がとてもよかったです。なんだか会議の後に充実感が。普段抱えている病棟の不満をみんなでガーっと話し合うのがいいのかもしれません。

 日本の私が働いてきた病棟での会議というと、かなり眠く(いや、私はいつもじっと座ってると眠くなるんだけど)、上からの伝達事項があっても別にそれについて議論をし、反対が多い場合上に差し戻す(ケースによるけど)ということもほとんどなく、なんとなく議論をするだけ無駄な雰囲気があります。だから新人や若手ナースはあまり意見を言えないし(意見を持つだけ無駄?ともなりかねない)。
 不満があっても上(婦長や主任など役職クラス)が怖くて言えないのもあるし、その点ではやはりデンマークの平等意識とか、しっかり定着している民主主義というものはすごいなあと思います。

 そして一番素晴らしいと思ったのは、予定終了時刻16時ぴったりに会議を終えること。その終了時刻に向かって全力で話し合うという感じです。日本(というか私のいた病棟)のように、だらだらだらだらだ~らだら話し合いません。あの会議といったら、まるで「会議の時間に比例してよ~く考え議論される」とでも思っているのか、というもの。無駄じゃ無駄じゃ!
 いや、もちろんテーマによっては議論に決着がつかなかったり、解決が難しいこともあるでしょうが、でも集中してこなせばそれなりに早く終わらせることはできる、ということを今日学びました。
 いつか日本へ帰って看護師をするようなことがあれば、ぜひデンマーク式病棟会議を広めていきたいと思います(少なくとも自分の病棟はそう改善する!)。