Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

ベイベープロジェクト10~2度目の体外受精!双子妊娠なるか?!~

2013年11月28日 | 妊娠関係
 またしても放置してましたブログ!Facebookとかで日々の細々としたことをつぶやいていると、まとまった記事をブログで書くのがどうしてもおっくうになってしまいます…。

 さて、9月初旬にダメだった初の体外受精、その後月経1周期分の休憩をとった後、冷凍庫で待機していた卵で2度目のトライ。
 この卵を戻すだけの場合は、戻す前にエストラジオールというエストロゲンホルモンの錠剤を飲み、戻した後はエストラジオールに加え、またプロゲステロンの経膣ジェルを血液検査で妊娠判定するまで(2週間)続けます。

 さて、この2個目の卵を戻す日、ラボの方が残念そうに「解凍した卵にその後分裂がみられず、残念ながらこの卵を戻すことはできません。分裂がみられないのを確認した直後に3つ目(最後)の卵をすぐに解凍したんですが、この卵はまだ解凍したてなので、分裂するかどうか見届けられていませんが、あなたの身体の準備は整っているし、今日しかもうタイミングがないので、一か八か戻してみましょう。」と。

 スウェーデン人のおっちゃんドクターは「まあ、出来の悪かった卵を取り除いたわけで、最後の1個はきっといい卵だ、と希望を持ちましょう」とさっくり。ま、そう前向きに考えるしかないよね。
 前回戻す時にも、その前に通っていたクリニックでも、私の子宮口探しはドクター泣かせだったらしく、ちくちくちくちくと時間がかかり、さらにその後、処置でつつき回すせいか、じわじわ出血が止まらず、トホホだったのですが、このスウェーデンおっちゃんドクター、はじめにスキャンで子宮口への道を確かめ、すいすいとあっさり見つけ、1分ほどで卵戻し完了。その後出血も痛みも一切ありませんでした。やるな。


 そんなわけで、期待の微妙に薄い2度目の体外受精だったわけですが、そのせいか結果を待っている間もほとんど自分が卵を持っているということを忘れて生活し、「気にし過ぎるのもかえって良くないから、これくらいの方がむしろいいかも」とのほほんとおりました。

 が、やっぱりというか、人生甘くはないものです。血液検査の4日前くらいからお馴染みのアゴニキビ。生理前にどかんと出る男性ホルモンの影響?らしいのですが、毎月生理前の悪しき予告として、巨大なニキビ(吹き出物)がアゴにできるのです。あー今回もやっぱりー。血液検査でもばっちり陰性が出て、正真正銘の非妊娠です。まあ、期待も最初から少なかったので、ショックも最小で済みましたが。

 さて、今後どうしますか?すぐに次の体外受精に行きますか?(ホルモン注射+採卵)と病院で聞かれ、どうしようかなとも思ったのですが、12月はクリスマスなどみんなが取りたがらないシフトを取ったために、意外に休日が多く、実はまた治療をするにはいいかも、ということで、11月、またしてもホルモン治療スタート。前回と全く同じ薬とプランです。

 仕事上、企業戦略なんかを専門としているH氏は「うまくいかなかった前回とまったく同じ薬で、同じプランなの?そのやり方で前回うまくいかなかったのに?前回なにが原因でうまくいかなかったのかとか、調べたりしないの?仕事だったらもし部下が、前回失敗したのと同じプランのものをまた持ってきたら、間違いなくやり直しさせるか、それ以上のアイデアがないならクビにするところだ!」と、不満そうでしたが、いやいや、言いたいこともわかるけど、妊娠は仕事と違ってほとんど運任せ(とりあえず今のデンマークで無料で受けられる治療の範囲では)なので、仕方ないと思うのだけど…。H氏、なかなか納得いかず。

 まあ、そんな尻に火の点いた男は放っておいて、2度目の採卵のためのホルモン注射も、これまたまっっっっったく副作用とかなく、快適に滞りなく済み、採卵も例のスウェーデンおっちゃんドクターのゴッドハンドのおかげで、今回は卵巣痛も2日間のみ、出血もほっとんど無し、そして施術中のモルヒネ投与量を少なくしてもらったお陰で、ふらふらになることなく、「前回のあれはなんだったんだ?」というくらい、超快調楽勝で帰宅しました。
 2日前のスキャンでは1~2個を除いてみんな発育が遅い、ということだったのですが、なんと採卵できたのは計11個。うちの雌鳥マダム達もびっくりな収穫量です。

 で、本日、卵リターン日。朝ラボに電話し、試験管受精した卵達の発育具合を聞くと、11個中受精に適したものは5個、さらにその中で受精し細胞分裂が見られたものが1個、もう一個は受精したものの細胞分裂まではまだ見られないので様子見中とのこと。とりあえず1個は確実に育ってるからと、戻すことを決定し、病院へ。

 H氏は仕事でオールボーへと飛んでいたので、病院へは私一人でいったのですが、卵リターンの前に電話で話したラボの方が来て「電話でお話したように今回確実に細胞分裂が確認できたのは1個だけで、様子を見ようといったもう一つですが、まだ分裂が見られません。で、提案なのですが、一か八かの可能性にかけて、両方戻すということもできますが、どうしますか?その場合、もしも両方とも順調に育って妊娠した場合、双子ということになりますし、まあこの卵はもともとポテンシャルが高くないので、賭けみたいなものですが…。」と、また”一か八か”かい!と突っ込みたいところを落ち着け、「私はもちろん双子でも構いませんが、夫がなんと言うか…もし細胞分裂の確認できた卵だけ戻すとしたら、その卵(一か八かちゃん)はどうなるんですか?」と聞くと、「まあこれは冷凍できないので、捨てることになりますね」と。

 H氏は「双子が生まれたら困る!ワゴンみたいなファミリーカーに替えなきゃいけなくなるし(ここ重要)、君は双子育児でやつれ果てて離婚の危機になるかもしれないし、Far til fire(デンマークの人気子供映画。やんちゃな4人の子供の頼りないお父さんの話)だなんて、僕には無理だ!」と前々から言っており、「でもそんなのは不妊治療をするに当たって戯言だわ。治療するなら覚悟しときなさい」と、双子を持つ義姉にぴしゃりと言われて納得したものの、それでも子供は欲しいけど双子は困る、というのがH氏の本音でした。

 H氏には申し訳ないですが、私はどうしてもその一か八かちゃんを捨てることができず、ほとんどゼロのその可能性に賭けてみることにしました。だってもしかしたら確実と言われた卵がだめで、一か八かちゃんが生き残る可能性だってあるわけで。メークミラクル(長嶋節で)ですよ。

 そんなわけで、2つの希望という名の卵ちゃん達を、無事おなかに戻してきました。ひひひー。

 帰宅後H氏に電話で上記のことを報告すると、想像以上の狼狽っぷり…。まだ妊娠したとも、ましてや双子が生まれるとも決まったわけではないのに、きっと彼の頭にはBilbasen(中古車売買サイト)に載せられた、愛車のメルセデスが浮かんだのでしょう…。まっ、そうなったら仕方ないよねっ(るんるん)。

 あー、もう今回は2度目だし冷凍庫に卵のストックもできなかったし、本当に上手くいって欲しいです…。双子が授かったらこの上なく幸せだけど(H氏には言えないけど)、一人でも十分。無事に育ってくださいー。