goo blog サービス終了のお知らせ 

Kanaheiのデンマーク生活

糖尿病の勉強をしたくてきたデンマークでの紆余曲折な生活を日記として残しています。

初めての家族日本旅行その2~熊野古道、那智大社と大雲取越え~

2012年04月30日 | 旅の話
 3月27日、いよいよ熊野古道へ。

 日本の自然を満喫したいという、大自然男H氏のたっての希望により、熊野古道巡礼路を歩くツアーを企画。世界遺産に登録されたこともあり、ネットでだいぶ情報が得られるようになったとはいえ、それでも山歩き初心者の私にはわからないことだらけで、調べるのもかなり大変でした…。ていうか熊野古道、かなり広い!
 この日は京都からスーパーくろしおという特急列車で、およそ4時間かけて那智駅へ。特急と言えど、やはり新幹線と違って時間がかかりますが、紀伊半島を沿岸に沿って走るので、眺めがよく、気持ちよかったです。


スーパーくろしお内。


パンダ駅?!中で人が働いてるし!

 那智駅から那智大社までは7kmくらいでしょうか。天気のいい午後、国道を歩き、しばらく進むと大門坂入り口へ到着。ここまでは駅からバスもでているので、ちょっと熊野古道の雰囲気を楽しみつつ、少し歩きたい人はここからスタートするのをおすすめします。


那智大社への国道。

 大門坂は「これぞ熊野古道!」な、本当に美しい杉並木と石の道。ずんずんと登り、だいぶ「I hate 階段」な気分になって来た頃、ようやく熊野三大社のうちのひとつ、那智大社に到着します。


入り口。杖を借りれます。



 気温42度、真夏の南イタリアはマテーラに行った去年もそうでしたが、次男は道もわからず(そして意味もなく)先走って、また戻って来てを繰り返し、誰よりも早く力尽きるのですが、この時もやはり山道を行ったり来たり、他の人が登ってくるのを待ってイライラと消耗…。


木の穴に潜んで通行人を脅かしてみたり。省エネという言葉は彼の中にありません。


「なんでエスカレーターじゃないの…?」と、へたれ長男。


もちろんこういうのはスルーしませんよ。

 那智大社をなんとなく拝み、その後那智の美滝へ。


五重塔と滝。


マイナスイオン吸収中。

 この日の宿は那智大社にある美滝山荘。いわゆる純和風の民宿です。お食事は普通においしく、お風呂は熱め。この民宿の売りはその名の通り、那智の滝を客室から眺められることなのですが、私達の部屋はちょうど滝ではなく山側。でも山の無い国デンマークの人、H氏にとってはそれでも感動だったようです。


初浴衣。H氏、XLでも短すぎ…。


 3月28日、山歩き初心者で子連れにして、いきなり熊野古道の難所「大雲取越え」へ。
 事前にルートとだいたいの所要時間はネットで調べていたのですが、朝食時、宿の人に「大雲取越えを行くんですけど、どこかでお昼ごはんのお弁当とか買えますかね?」と聞くと、宿の人「え?!大雲取越え?じゃあもう今から出ないと小口(大雲取越えと小雲取越え二つのルートの中継地で、那智大社と熊野本宮を行き来する場合は小口に宿泊する)に暗くなる前に着けないですよ!急いで!」と、ちょいパニック。
 しかもお弁当を買える場所なんてないし、那智大社周囲のお土産屋さんも開店しておらず、慌てて宿に頼んでおにぎり弁当を作ってもらいました。

 お弁当をもらい、宿の人に急かされてバタバタと出発。那智大社となりの青岸渡寺というお寺の横から大雲取越えはスタート。


最初は元気。

 このルートはきついとは聞いていましたが、最初の30分くらいが死ぬほどきつかった…。とにかく傾斜が急な石段をひたすら登る(というかよじ登る)のですが、バックパッカーのH氏と長男は汗だく、バックパックほどではないものの、カメラや重いもの担当の私(体力無し)、4人分のお弁当と水の入ったリュックの次男(元気だけどまだ子供)。途中何度も休憩しつつ進んだものの、さすがにまだ10歳の次男は何度か座り込んで「もうやだ」と泣いてしまうほど。子供なので時間や距離の感覚が大人ほど無く、「あと少し」がどれくらい続くものなのかわからないので余計につらかったようです。
 なんとかなだめすかして、励ましつつ登らせ、やっと着いた最初の休憩ポイント。ここまでで持って来ていたペットボトル2本の水を飲み尽くしてしまい、残り13kmも続く難所のために、自動販売機を探すのですが…無い!!手洗い所の水道なども試したのですが、すべて断水。この先、自販機はおろか、水道も何もない山道です。甘かった…。完全に山をなめておりました。


へたれ中。

 子供達に水が無い不安を悟られないよう「もうちょっと進んでみよう。次のポイントで何かあるかもしれないから」と励ましつつ、でも内心はかなりパニック(私も喉がカラカラだったし)。その後、1時間ほど水を渇望しつつ、泣く次男をなだめつつ山道を歩き、次の休憩ポイントに到着。まさしくデスペラートなH氏が走って休憩場に自販機を探しにいったのですが、ここにもやはり何も無く、一同失望…。
 しかしその時、休憩場にいたおじさん(同じ宿に前日泊まっていた)が、なんと自分のお茶を1本分けてくれたのでした!!神様!!本当に命拾いとはまさにこのこと。

 なんとか喉を潤した後は、所々難所はあるものの(「亡者の出会い」という、道が険しすぎて亡霊が見えるほどという場所も通過。誰にも会わなくてよかった…)、この辺りからやっとうっそうとした杉の森を抜け、比較的ゆるやかな林道を歩きます。
 そして何やら道が湿って来たな、と思ったら、少し先に小川が。大自然ヤッホー男、ノルウェーやスウェーデンの山も歩いたH氏、「あの水、ちょっと試してみる!」と、川に降りていき、水を試飲!郊外とはいえ、東京生まれ、東京育ちの私にとって、自然の小川の水を飲むなんて考えたこともなかったので、H氏のワイルドさにびびりましたが、「うん!おいしい!飲めるよ!」とのことで恐る恐る飲んでみると、確かにおいしい。しかも超冷たい。
 「ここでお腹壊したら完全に全滅だな…」と一抹の不安はあったものの、ヤッホー男H氏を信じて、みんな小川の水をごくごく。ペットボトルにも充填完了。ちなみにお腹はその後もノープロブレムで、小口の民宿のおやじさんに聞いたところ、熊野古道の水は商品として全国に販売されているほど、おいしい水なのだそうです。よかった…。


昨年の台風による大災害の影響でまだゴタゴタしてるけど、小川。


生き返る次男。

 古道を歩きつつ目にしたのが、倒壊した建物や、木の瓦礫が散らばり、なにやらゴタゴタっとした川や道。そこでハッと思い出したのが、去年紀伊半島を直撃した台風のこと。東北大震災の陰に隠れてしまって、あまり海外では報道されませんでしたが、熊野古道のある紀伊南部はかなりの被害で、死傷者もたくさん出たそうです。
 そんな大被害を受けた熊野古道でしたが、全国のボランティアさんがやってきて、古道の復旧をかなりがんばってくれたそうで、私達が歩いた約半年後にはすでにかなり道も再整備されていました。まだ多少ゴタゴタしている箇所はありますが、それでもあの災害の後、短期間であそこまで整備をしたなんて、ものすごい大変だったはず。そんなことも知らずにのんきにやって来た我々、本当にボランティアと地元の方々には感謝です…。

 小川が川になり、だんだんと道も獣道からちゃんとした道になってくると、超さわやかハイキングコースに。ようやくお昼ごはんの休憩場に到着し、お弁当ターイム!死ぬほどつらかった前半だったので、おにぎりも死ぬほどおいしかったです…。


偏食の子供達も空腹には勝てなかったようで、たくさん食べていました。


京都で買った怪しいアウトドア帽。ヒッピーな色柄が気に入り、ついでにお香まで買った、元ヒッピー系なヤッホー男H氏。

 お昼ごはんで気力も復活し、あとは小口まで6km弱の下り坂。ここらへんから息子達も元気になり、走る、歌う(トトロの「歩こう~」を覚えた)、跳ねる!歩きながら普段は話さないような、色んなことも話しました。


「恐竜の卵だ!」




今回の旅で完全に日本文化リスペクトの次男は、古道脇のお地蔵さんを見つけるたび、手を合わせてました。

 そしてやっと!小口に到着!!遅め出発、頻繁の休憩にも関わらず、大人の足で計算された大雲取越えの標準所要時間よりも15分も早く到着。もちろん、競争命のH氏と次男は嬉しくて自慢しまくりです。

 小口は山間の超~小さな町です。過疎が進んでいるのか、町はちょっとゴーストタウン状態。しかもまだ片付けの進んでいない災害の被害があちこちに見られ、かなり淋しい印象です(夜、長男は災害の傷跡などがよほどショックだったらしく、恐くて眠れず泣いてしまったほど)。

 それでも泊まった民宿「百福」はそれはもう最高でした。特におじさんおばさん(なぜかヘアカラーは蛍光のピンク)は、本当~~~に温かくて、田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家に遊びに来ました、という雰囲気。
 ごく普通のお家の一間を借りて泊まる、という感じなので、お風呂ももちろん普通のお家的。でもH氏も息子達も超気に入って無理矢理3人で入っていたり(ていうかどうやってあの巨体が二人も入れたのか謎)、そして究極だったのが、リラックス部屋着としてジャージが用意されていたのです!しかもみんなお揃いの!!お風呂上がり、みんなで田舎の中学生みたいになり、さらにその上にはんてんを着て、健康サンダルをはいて散歩にいったり、めちゃくちゃヒュゲリでした。


超リラックス着で吊り橋を渡る。

 そしてなんと言ってもよかったのが、ピンクヘアーのおばちゃんによる手料理。たぶん日本滞在中に食べたものの中で一番おいしかった!魚も野菜もどれも新鮮で、特に紀州のまぐろはH氏絶賛。私もあんな透き通るようなまぐろは初めて食べました。
 魚が苦手な長男のために、予約の際にできれば魚は抜きで、と頼んでおいたのですが、「孫に好評なの」というおばちゃんお手製ハンバーグに、長男も感動。テーブルいっぱいに次々とおいしいものが並べられ、もう、本当に幸せでした。機会があれば、今度はキャンプとかしに小口に行きたいです(そしてあの民宿にも遊びにいきたい)。


偏食次男もかなり色んなものを食べた!

 おばちゃんは汗臭い私達の登山ウェアーや下着まで洗濯してくれて、翌朝にはお弁当とお茶もしっかり持たせてくれました。本当にあったかくて、おじちゃんは面白いし、熊野古道にも詳しいし、民宿「百福」、超おすすめです!


またくるよ~!

初めての家族日本旅行その1~東京&京都~

2012年04月27日 | 旅の話
 こんにちは、忘れた頃にやってくるKanaheiです。

 自分でも何がそんなに忙しいのかよくわかりませんが、とにかくブログを落ち着いて書く暇がない!息子達がいる間はもちろん、わさわさと常に忙しいH氏といるだけで(一緒にいるときに私がネットに集中しているとすねてしまう)、わーっと時間が過ぎていきます。「子供ができてから自分の時間がない」という世のお母さん達の気持ちが、少しだけわかる気がします…。みんなすごいわー。

 さて、3月の後半からH氏&息子達と一緒に日本へ行ってきました。もはや「帰る」というより「日本へ行く」という方がしっくりくるのが複雑ですが、だだーっと2週間、楽しく過ごしてきましたよ。

 今回はH氏にとっては20年ぶりくらいの、息子達にとってはもちろん初めての訪日ということでしたが、事前にかなり綿密なプランニングをしておいたこともあってか、滞在中はかなりリラックス&スムーズにきました。


 3月24日、日本着。
 地元立川に到着後、迎えに来た母とH氏&息子達初対面。どうなることかと、かなり会うまでは心配していたけど、息子達を見た母はまっすぐに彼らのところへいって、両手で彼らの顔を包み込んで「いらっしゃい」と。言葉は一切通じないものの、息子達も母の態度で何かを感じ取ったようで、その後ずっと母のことを「おばあちゃん」と呼んでなついてくれていました。
 そしてH氏も会うまでは「僕のせいで君がもう日本に完全帰国することがなくなったって、会った瞬間にお義母さんにぶった切られるかもしれない…」と心配していましたが、息子達がいい緩衝剤になり、H氏もすっかり母と仲良しになってました。


日本の食事第一弾はラーメン!大好評でした。


長男念願のスタバ。


 3月25日、新宿へ。
 新宿副都心見学。都庁に登り、大都会トキオを見下ろす。その後、昼食は居酒屋で、夜は母と一緒に回転寿司へ。日本の庶民の味を堪能。



変なガイジンこども(次男)。高層ビルを地面から激写。


子供は寿司よりサイドメニューが気になるらしい。


 3月26日、京都へ。


初新幹線。

 「日本っていったら寺だよね?ニンジャだよね?」という、西洋人ありがち勘違いな息子達のために、宿坊に泊まることに。京都は花園にある、妙心寺という大きな禅寺の敷地内に、東林院という小さ~な宿坊があるのですが、沙羅双樹の木(見頃は春過ぎ)と美しい日本庭園の、とても趣のあるところでした。


客室からの眺め。




沙羅双樹の木で有名なお寺だそうな。


客室。超ミニちゃぶ台にてお茶。


竹筒から水の音を聞いているところ。カランコロンと澄んだ音がする。

 宿坊、しかも禅寺なのでもちろん静かに過ごさねばならず(とか言いつつ、H氏と長男は玄関口で朝っぱらから大げんかをしたけど)、設備も必要最低限のものだけなので、多くを期待して来てはいけませんが、静かに庭を眺めて、ゆっくり過ごすにはとてもいいところでした。ちなみに門限は21時、消灯は22時です…。



布団で寝るのもおもしろいらしい。

 また、この東林院は精進料理のおいしいお寺ということで人気が高く、料理に関する著書も多い住職さんによる、お料理教室などもあるそうです。まあ…純肉食男子のうちでは、精進料理なんて作ろうものなら「拷問だ!」とか言われかねないですけど…。
 ちなみに朝ごはんは7時。早!でも朝から控えめだけどしっかりな精進料理をいただき、おなかすっきり気分もしゃっきり。次男はここで味噌汁の高野豆腐を肉だと思い込み、後で豆腐だと知らされてショック。
 

朝ごはん。


次男はこの宿坊体験をきっかけに、ごはん粒をちゃんと残さず食べることを学びました。

 実は京都へ行ったものの午後着だったので、神社仏閣を見る時間がほっとんど無く(滞在した妙心寺のみ)、あきらめて寺町通のショッピングに明け暮れてしまった我々。日本人の友達には「京都に行ったのに?!信じられない!」と言われますが、まあそうは言ってもそのへんはやはり子供連れ。またもう少し彼らが大きくなって、侍ニンジャ以外に興味を持つようになった頃にまた行きたいと思います。

 さて、この後はいよいよ日本旅行のメインイベント、熊野古道トレッキングです!

こどもと過ごす夏休み2011~ニコラのB&B~

2011年08月20日 | 旅の話
「8月3日~10日 Masseria Piccola」 http://www.masseriapiccola.it/ing/masseriapiccola.html



 ここはAgriturismoではなく、田舎のレンタルハウス。イタリアで最も美しい町(街ではなく、町)に認定された、Cisterninoから車で5分ほどです。
 まあご存知のように、イタリアはプーリア州ポリニャーノアマーレで結婚した私としては、いくらその後がどうなったとはいえ、一番大好きなエリアはやっぱりプーリアです。
 まだそこまで手垢がついてなく、ツーリストのほとんども他州からのイタリア人ばかりで、農産物も畜産も海産物も超豊富なプーリア。世界大戦後まで高速道路もなかったことから、イタリア内でも孤立し貧しかったため、犯罪者の流刑地だったなんていう歴史もあるほど。なのでイタリア北部の人の中には未だにプーリアに偏見を持っている人も多いのだそう。
 そんな他のエリアに比べると風土も変わってるプーリア、私の個人的な意見では、ちょっとなんていうか、沖縄っぽいなーと思うのです。かなり南だし。

 山の多い地中海側から高速でイタリアブーツの足首あたりを横断し、ブーツのヒール部分のプーリアに入ります。気温が途端に40度を超え、土地も空気もカラカラ。
 赤い土地と緑のオリーブの畑を車で走っていると、車の中までオリーブの香りがしてきます(プーリア産オリーブはイタリア全土のオリーブ国外出荷率の77%、国内消費の28%!今では過去と正反対でイタリア国内でもとても豊かなエリアになった)。
 プーリアの中でもイトリアの谷は大オリーブ産地で、プーリアでしか見られない独特のとんがり屋根の家、トゥルッロ(複数形でトゥルッリ)が続くオリーブの丘のあちこちに点在していたり、その中にまっ白な建物が連なる美しい町があったり、真っ青なアドリア海と雲一つない青空と…と、本当~~に魅力的なところです。

 私達はプーリアの家に1週間滞在しましたが、毎日のんびり、本を読んだり家のプールで泳いだり、近隣の町へ行ったり、ヨーロッパ最大の鍾乳洞Castelana Grotteへ行ったり。もちろん海にもいきましたよ。
 プーリアはさすが南も南なだけあって、真夏の日中は気温40度以上と暑くて何もできないなんてこともあるので、精力的にあちこち観光で出歩くよりも、日程にゆとりをもって適度に出歩くのをおすすめします。
 そして南イタリアの中でもさらに晩ごはんの時間が遅いのがプーリアとその周辺。12時~16時までシエスタ当たり前(その間、お店も完全に閉まるので本当に何も買えない!)。レストランとかにぎわうのは21~23時!私達もプーリアにいる間ずっと、昼ごはん14~15時、シエスタ、午後のコーヒーや軽食を17時頃、夕ごはん21時、就寝1時とかでした(夏休みから戻って翌週から学校だった息子達を引き取った元奥さんは、さぞかし大変だっただろうに…)。

 滞在した家は、B&Bを経営するニコラ(40代独身)がお姉さんと切り盛りしています。私達の家は築130年の平屋で、家具はもちろん、調理器具など生活に必要な最低限なものはだいたい揃っています。


同じ建物に3棟同じようなアパートがある。


キッチン。

寝室。

 H氏は友人達および家族から「尻に火のついた男」とインディアン名で呼ばれていますが(せっかち、じっとしてられないという意味)、このニコラもまさしく、尻に火のついた男。「足りないものはないか?大丈夫か?!」といつも気にかけてくれ、何か足りないものがあると即、車かスクーターをぶっ飛ばして調達してきてくれます。そんな彼のお陰で、私達はBBQセットや庭のパラソルまでゲットし、庭で豪華なBBQをエンジョイできました。


BBQ。ただの町の肉屋の肉なのに、うまいんだ、これが。

 そしてこのニコラの計らいで、私達は宿泊客とか近所に住んでいるニコラの友人達を招いての晩餐会に呼んでもらえたのですが(しかも2度も)、これがもう楽しかった。ほぼ私達以外みんなイタリア人、もしくはイタリア語ができる外国人だったのですが、それでもすごく楽しめました。
 ホストと宿泊客というより、友人の家に泊まっているような感覚で、みんなで歌ってしゃべってがっつり飲んで、ほとんどイタリア語わからない&むこうも英語わからないにも関わらず、ローカルピーポーと超楽しく過ごしてきました。お酒の、そしてラテンのパワーってすごい…。
 息子達もそんな陽気な大人達に囲まれて、すごく楽しそうだったし(次男なんてイタ語の歌わかんなくても歌ってたし)、どさくさにまぎれてレモンチェッロを飲んでたり(!)。


ニコラの手伝いをしつつ料理を教えてもらう。
手前の黄緑の野菜はメロンときゅうりのハーフみたいなもの。味もメロン?きゅうり?と初めて食べる味。魚介マリネに入れたりしておいしかった!

 とにかく、このニコラのお陰で、本当~に楽しいヒュゲリな滞在になりました。ニコラに聞いたところ、日本人のお客さんはまだ来たことがないそうで、ぜひ興味のある方は行ってみてください。こういうフレンドリーなふれあいが好きな人とか超おすすめです!


ニコラもハッスルよ。


お客さんも歌うよ。


プーリアのブルースおやじ。そこにいた女性の名前を一人一人歌い上げていくけど、私の名前は聞き取れなかったのか、微妙に曖昧に濁していた…。

<評価>
宿(設備&清潔度) ★★★★
=B&Bは掃除が行き届いてる&インテリアも素敵。建物はトゥルッリ!
アパートの方は基本、掃除は自分たちで。乾燥してて窓や玄関を開けていると埃がすごいので、掃き掃除は毎日してた。
設備で足りないものはニコラがほとんど調達してくれるので、問題なし。アパートはキッチンがあるので長期滞在にもってこい。
小さいけどプールあり。息子達は大喜びで、朝昼晩とプールで遊んでた。


小さいけど猛暑の中ではあるとないとでは大違い!

料理(味、自家製度) ★★★★★
=町の魚屋や肉屋で普通に激うま新鮮の食材があり得ない値段で買える(信じられないくらい甘くて香り高いメロンが1ユーロとか、ムール貝1kg1ユーロとか)。
外食にいい加減疲れていたので自炊が嬉しかった。
ニコラの料理も超シンプルだけど魚介盛りだくさん(ていうか全部シーフード)で、超美味。特にタコをトマトで半日煮込んだものが絶品。


ムール貝のパスタ。悶絶。


たこパーティ第2弾。偏食の次男もあまりの美味しさにたこ克服。

アクティビティ(近隣の町へのアクセスも含む) ★★★★★
=車さえあればプーリアの主要な街、観光地に1時間弱で行ける。時間があればニコラが車で案内してくれることも。
石ころビーチの多い南イタリアにおいて、白砂で設備も整った(ハンディキャッパーや小さな子供に優しい)ビーチまで40分くらい、マルティーナフランカやオストゥーニといった、大きめの街までも30分以内でいける。

ホスピタリティ(サービス、英語通じる度) ★★★★★
=なんといってもニコラの人柄とサービスの良さ。彼の事務所の前を通ると必ず「調子どう?!コーヒー飲んでく?!」と聞いてくる。英語も問題無く通じます。
観光スポットやおすすめレストラン、ショッピングなど周辺情報にもくわしい。
彼の家族も超優しく親切だし、近所の人達も信じられないくらいフレンドリー(ご近所さんが果物や野菜をお裾分けで届けてくれたり、通りかかるとみんな必ずチャオ!と挨拶してくれる)


ニコラ。超いい人。「今度はコペンハーゲンに遊びにいくよ!」って、本当に来そうだ。

こどもと過ごす夏休み2011~動物パラダイスなB&B~

2011年08月20日 | 旅の話
「7月31日~8月3日 Aguriturismo Luna d'Agerola」 http://www.lunadagerola.it/english.htm


 ここを滞在先に選んだ理由は、ローマからプーリアまでの中継点として高速道路のアクセスに良かったから、ポンペイに行きたいけどナポリとかその辺は治安が悪くて子供連れには無理だと思ったから。
 で、ここも例のAguriturismoサイトでみつけたわけですが、なんとなく雰囲気は日本の民宿という感じで、めちゃくちゃアットホームです。
 
 場所はナポリから車で1時間弱のAgerolaという町ですが、ここがすごかった。その前の羊のB&Bもすごい山道を超えていかねばだったけど、ここAgerolaはオフロードの山道というより、断崖絶壁の山肌に沿う究極ヘアピンカーブの連続、そこを自殺行為としか言いようの無いスピードで無謀に追い越していく(しかも右側から)スクーターやバス(!)、ただでさえ狭い山道に連なる路駐と、まさしく「南イタリアへようこそ!」な交通事情。
 毎日、ビーチやどこかに行くため車で下山&登山するたびに、H氏はFワード連発、額に冷や汗を滲ませつつ必死に運転しておりました(そしてここでの経験で、今もH氏は生粋のイタリアンドライバーのごとく、デンマークでもぶいぶい恐いものなしの運転をしております)。かなり運転になれているH氏でもこうなので、ペーパードライバーは死ぬ覚悟&保険にしっかり入った上でお越し下さい…。



 Agerolaはアマルフィ海岸のあるあたりを登り切ったところにあり、青の洞窟で有名なカプリ島、ソレントなどにもまずまずのアクセスなわけですが、カプリもアマルフィも究極のツーリストスポット。外国人の観光客でごった返し、品のない土産物屋と外国人にたかるバカ高いレストランとリゾートホテルばかりです。
 私もH氏も息子達も幸いにして、そういうツーリストスポットが苦手なので、なるべく避けて通ってきましたが、一度だけ、道を間違えてアマルフィに行ってしまったときはひどかった。
 外人ツーリスト率100%(アメリカ人とか日本人多し)、ネコの額ほどのビーチに人がぎゅうぎゅう、停泊しているボートの間の汚い海で泳ぐ(というか浮かぶ)のが精一杯という感じ。


同じくツーリストジャングルでも、まだアマルフィとかほどひどくないしビーチもいい感じだったPositano。

 私達は幸いにして、宿の隣の部屋に宿泊していたイタリア人(ミラノから来た)家族と仲良しになり、色々穴場を教えてもらい、いいビーチも堪能できましたが、でも一番よかったのは宿のある町Agerolaでした。

 なーんにも無い、超ローカルな町でしたが、町の中心には3つほどカフェ&バーがあり、どこから溢れてくるのか、若者でいっぱい(でも悪そうなのはいない)。ナポリやアマルフィに近いにも関わらず、治安の悪さを感じることは一切なく、次男一人でも全然放っておいても大丈夫なくらい安全安心な町です。


男子達は床屋にもいった。超田舎の床屋なのに、実はすごい腕がよく、この時一緒に店にいた地元男子はすごい今時の髪型になっていた。

 私達はポンペイやビーチに行ったりして日中過ごし、Agerolaに戻ってからは近所を散歩したり、広場でジェラートを食べたり、カフェで何をすることもなくまったりして過ごし、夜ごはんを宿で食べた後、長い南イタリアの夏の夜を満喫するためにまた広場へ行き、夏祭り(この時期は常にどこかの町で何かのイベントをしている)コンサートや地元人を観察しつつカクテルを飲んだり、本当にリラックスして過ごしていました。


ポンペイ。

 で、宿ですが、到着して宿を見たH氏と長男は即「超ヒュゲリ!チャーミング!」と大喜び。別に特別素敵な建物というわけではないけど、なんというか、沖縄の民宿のような雰囲気です。
 そしてここの宿の売り、それは…動物天国。犬、ネコ、馬、牛、ロバ、鶏、うさぎ、七面鳥、あひる…とそんなに広くはない敷地内に家畜がやたらいて、この田舎の家はいつもにぎやかです。特にロバ。私は生まれて初めてロバの鳴き声を聞いたのですが…ロバがバカな動物と言われる所以が理解出来た気がします…。
 そんな動物天国のB&B、動物だったらなんでも大好きな次男がそれはもう喜んで、毎日、朝昼晩とそれぞれの動物に挨拶しにいったりと、本当に嬉しそうでした。


茶色い馬を栗太、白い方をイタリア風にエンゾと命名。とても人懐っこい。

 宿は無口だけど気さくな兄弟と、その奥さん?姉妹?とで経営されているようで、宿の畑でとれた野菜と果物を使った料理が、まさしく家庭料理という感じの、気取らないシンプルなものだけど、素材の味最高のおいしいものばかりでした。
 そしてなんとここではワインも手作り。これは一体合法なのかなんなのかわかりませんが、まあとにかく赤も白も冷たく冷やされた発泡性の超さっぱり味。さっぱりの夏野菜の料理にばっちり合います。


宿の敷地内にある菜園。ばあちゃんが夕飯のトマトとか野菜を摘んでくる。畑のむこうは空と海。

 例のAguriturismoサイトの口コミによると、ほぼすべての人がここの料理を褒めていましたが、泊まってみてわかったことは、「イタリア人にとってすごくヒュゲリな宿」ということ。
 というのも、オーナー達があまり英語が上手でないため、ディナーのメニューは日替わりで1種類のみなのですが、イタリア語ができる人なら「ちょっとあれ作ってよ」とか「ああいうのある?」みたいなことができるのですが、私達にはそれができず、出されたものを食すのみ。まあそれでも十分においしかったし満足ですけどね。

<評価>
宿(設備&清潔度) ★★★★
=毎日マンマがしっかり掃除してくれて、超きれい。
レストラン外のテラス席が共有スペースみたいになっており、食事もお茶も、ただだらだらのんびりもネットもできる。

料理(味、自家製度) ★★★★
=チーズとか加工製品以外はすべて自家製。素朴な家庭料理。
しかし日本人の私にとっては、あんなに海の目の前なのに、滞在中シーフードが一度も提供されなかったのが残念無念…。
朝ごはんは毎日同じメニューだけど、生ハム&チーズがどかーんと大サービスされる。


これで前菜2人前。

アクティビティ(近隣の町へのアクセスも含む) ★★★
=山道ドライブは大変だけど、それはそれで思い出になる。ナポリやポンペイといった主要観光スポットにも近い。
ビーチや宿内のアクティビティは少ないけど、動物がいっぱいなので、小さな子供のいる家族や超素朴な田舎の普通のヒュゲが好きな人にはおすすめ。


うさぎ小屋にはベビー達が!!

ホスピタリティ(サービス、英語通じる度) ★★
=にこやかないい人達だけど、とにかく無口。英語がもっと話せれば(ていうかイタリア語がもっと話せたら)もっと便利&ヒュゲリ。レストラン内では無料でWiFiが使えるのはありがたい。
ちなみにAgerolaのツーリストインフォメーションでは英語が通じないのにびっくり(地元のおっちゃん達がカードでたむろってるだけだった…)。

こどもと過ごす夏休み2011~湖畔の羊B&B~

2011年08月20日 | 旅の話
 去年までは夏休みというと、子供がいるわけでもない私は、ハイシーズンになる手前の5~6月に1週間ほど、その後8月後半や9月にかけて2週間ほどと分けて取っていたのですが、今年はH氏と息子達との初夏休みということもあり、多くの子持ち家族同様、7~8月に3週間、どかんと休暇を取りました。

 本当はデンマークから途中オーストリアなどに寄りつつイタリアまで車で下り、キャンプをする予定だったのですが、例のゲリラ豪雨のせいで車が廃車となり、すべての予定をキャンセル。
 直前予約の安いパッケージツアーでどっか行こうか、なんて話していたのですが、結局ローマまでの飛行機チケットが安かったこともあり、南イタリアをレンタカーで周遊することになりました。

 宿泊先も目的地ごとに3カ所と決め、ローマから車で1時間ほど北の湖畔Martignano、ナポリから1時間ほど、アマルフィ海岸そばの小さな町Agerola、プーリア州の本当にヒュゲリでかわいい町が集まるイトリアの谷にあるCisterninoのB&Bにそれぞれ滞在しました。
 それも、ただのB&Bではつまらないし、せっかく息子達も一緒だし、と、前から気になっていたAgriturismoです。

 Agriturismoとは、農家などが運営する宿泊施設で、乗馬とか動物と触れ合ったり、食事もそこの農家で生産しているものだったり、場所によっては自然教室、料理教室とか、色々体験できるのが特徴です。
(ちなみに私はこのサイトで探しましたが、色々選べてすごくいいです。http://www.agriturismo.it/en/)

 そんなわけで、3カ所の宿泊先ごとに、そこの特徴とか色々ご紹介します。ちなみに評価は私の独断と偏見で、満点で5つ星です。


「7月25日~31日 Casale di Martignano」http://www.casaledimartignano.it/index.php?lingua=inglese

 この日は夕方にローマの空港着ということで、移動距離も少なく行けるところ、ということでここをチョイス。ローマ北部のナショナルパークすぐ隣にある小さな湖、Largo di Martigananoの湖畔にあるB&Bです。



 メイン稼業は羊酪農のようで、約7000頭の羊を放牧しつつ、羊ミルクのチーズ、ラム肉などを生産しており、他にオーガニックの野菜や小麦粉の生産もしています。
 売りはなんと言っても目の前に広がる超クリーンな湖。宿泊客は無料で入ることができ、カヌーやカヤック、水上自転車などのレンタルもできます(ちなみに間違いだったのか、私達はレンタル料の請求がなかった…宿泊客は無料なのか謎)。



 湖は超きれいで、ビーチもしっかり整備されています。ちなみに常に監視員みたいな兄ちゃん達もいるので、いざというときにも安心です。
 そして結婚式など大型のパーティも請け負っている施設なので(眺めも雰囲気もいいし、私達が滞在している間も3日続けて結婚式があった)、お料理もすばらしいです。
 おすすめはやはり、羊ミルクのチーズ!めずらしい羊ミルクのモッツァレラやリコッタチーズが、前菜からデザートまでふんだんに使われています。また、お肉も本当においしくて、特に息子達にも大絶賛だったのがラムのミートソースパスタ。自家製のフレッシュフェトチーノといい、感動もののお味でした…。


次男は本当にこのパスタにはまってこれ以外食べなかったほど。

 宿はレストラン横の穀物倉庫?を改造したヒュゲリなロフト付きアパートで、ごく寝るスペースだけと極シンプルなのが残念でしたが、まあまずまずきれいだし、オッケーです。

 ちなみに宿の周りはナショナルパークなので、よく野生動物にも遭遇しました。特に、夜車で帰って来たときに、突然目の前の道に巨大な山嵐が出現したり、キツネがいたりと、子供達は大喜び。
 宿の裏山からは、夜になると移動する羊達のカランコロンという鈴の音や牧羊犬の鳴き声などが聞こえて来て、東京育ちの私にとってはこれまた超ヒュゲリでしたよ。





 宿から一番近い町まではすごい山道(舗装されていない)を超えて、車で15分ほどのCampagnano di Roma。実に何もないローカルな町ですが、古い町並みや、ミシェランガイド(星は無い)に載ったオステリアがあったりと、さくっと楽しめます。

<評価>
宿(設備&清潔度) ★★★
=洗濯機が無い、共有のリラックススペースが無いなど、長期滞在にはやや不便。

料理(味、自家製度) ★★★★★
=羊乳製品とラム肉が嫌いだとちょっと厳しいかもだけど、好きな人には最高。
ローカルのワインセレクトも豊富。オーガニック食品へのこだわり強し。
自家生産のオイルやサラミなどの販売もしている。


チーズファクトリー見学。今は職人の経験と感でチーズを作っているけど、来年から職人をイタリア政府の正式な講習会に参加させ、ライセンスを取らせるのだとか。

アクティビティ(近隣の町へのアクセスも含む) ★★★★
=湖でのウォーターアクティビティ、乗馬教室(子供にはポニーあり)、自家製チーズの工場見学などあり。
ただ山の中なので、夜ごはんを外に食べに行くとワインが飲めない(山道が激しい)。


乗馬場。


ポニー乗馬体験。いないと思ったら、勝手に混ざって遊んでいた次男。


シーカヤック。


こんな車が斜めになっちゃうようなぼっこぼこの道を行く(もちろんギアは1で)。

ホスピタリティ(サービス、英語通じる度) ★★★
=充実した英語でのHP、英語がほぼ通じるスタッフ。オーナー(兄弟でやっている)のうち兄はシャイなのかいつも真顔&真面目だけど、普通に親切(奥さんは美人)。

ポルトガル女子旅!~リスボンのショッピング篇~

2010年10月17日 | 旅の話
 てことでショッピング篇です。



 リスボンでショッピングをするなら、おすすめはChiadoとBaixaというエリア。若者向けのブランドだったり小さいけどかわいいお店がたくさんあります。
 もっと北の方にいけばいわゆる高級ブランドの並ぶエリアもありますが、まあそういうのに手が届かない私はChiadoで十分です。
 ちなみにこのChiadoには素敵なレストランやバーもたくさん集まっているので、昼も夜も楽しめますよ。
 
 あと今回の旅ではレストラン探しもショッピングでもとても便利だったのが、この小冊子。


 リスボンの街がエリアごとに紹介されていて、グルメ&ファッション紙のような充実ぶり(ポルトガル語の後に英語訳もあり)。紹介されたお店には番号がふってあるので、一番後ろのページにある地図で場所も確認できます。
 私はたまたまとある店でこの小冊子(Chiado&Baixaの)をみつけたのですが、せっかくだし他のエリアのも欲しかったので、街のツーリストインフォメーションにいってみたのですが見当たらず。でもネットでダウンロード&プリントもできるので、次にリスボンへ行くときは事前にネットでチェック&プリントアウトしていくのがいいかな~と。
 ネットでは以下のサイトから左側のエリア名をクリックすると、そのエリアの冊子が読めるコーナーにジャンプします。
http://www.convida.pt/home.html


 というわけで、以下は私がお買い物した中でのおすすめのお店です!

「Caoulino」(Baixa)
とっても素敵な陶器屋さん。主に二人の若い陶芸作家オーナーの作品ですが、お店
奥のアトリエを利用している他の作家さんのも置いてあるそう。デンマークの陶芸作家の作風とちょっと似ていますが、ポルトガル価格なのでお値段もややお手頃。お店とアトリエの超ラブリーな空間だけでも見る価値ありです。
ちなみに素人さんからプロまで、アトリエにて陶芸教室もやっています。


お店の奥はアトリエになっています。


このわんこも作品。


お会計コーナー。超スウィート。


アーティスト達の作品。


こういうレトロなスタイルに弱いんです。


このお店で私が買ったもの。「Meu amor(my love)」という意味です。むふ。

お店HP:
http://www.caulino.com/

ちなみにここの隣にあるレストランは地元人に人気のよう。素朴でおいしいポルトガルの家庭料理が超お手頃値段でいただけます。

巾着袋の中身はパン。


「Napoleáo」(Baixa)
ヴィンテージポートワインやポルトガルワインの品揃え豊富。ポートワインは説明をもらいながら試飲ができます。ネットショップ&国外発送あり。
お店HP:
www.napoleao.co.pt

「Xocoa Lisboa」(Chiado)
おもしろい手作りチョコレートの専門店(本店はバルセロナ)。
抹茶チョコや5種類のペッパーのチョコなど、好奇心をくすぐられるチョコを親切&キュートな店員さんが一緒に選んでくれました。




お店もおされです。

Rua do Crucifixo 112-114
お店HP:
www.xocoa.es

「Casa Pereira」(Chiado)
老舗風コーヒー&紅茶のお店。コーヒーの周辺グッズやポット、はたまたポートワインなども売っています。生真面目な感じの店員さんがいい味出してます。
自家焙煎のコーヒー豆はマイルド、ミドル、 ストロングが選べます。
Rua Garrett, 38
Tel.21 342 6694

「Lua de Champagne」(Chiado)
魅惑系な手作りアクセサリーショップ。シンプルミニマルなデザインが多いデンマークではなかなかない、ラブリーかつ「女子!」なデザイン多し。でもけっこう幅広い年齢層にいけそうです。



Rua Almirante Pessanha 10


 以下はポルトガルブランドではありませんが、南欧に行ったら必ずチェックするお店です。

「Adolfo Dominguez」
スペインのファッションブランド(日本にもお店あるらしい)。シンプルでラインがきれい。大人っぽくてフェミニンなデザインなので、オフィスウェアとしても素敵です。
このカジュアルラインである「Adolfo Dominguez AD」も、もうちょっとお値段的にも手が出しやすく、おすすめ。

Rua Ivens, 53
Tel. 21 342 2829
http://www.adolfodominguez.com/indexAD.php?id_doc=Home&est=0&id_est=0&lg=ES&tod=no

「Intimissimi」
イタリアのランジェリーブランド。お値段お手頃でかわいい&セクシーな下着がいっぱい。おすすめは、ベーシックシリーズのショーツ。生地がとても薄くて肌触りがよく、タンガーとかでももぞもぞしないし、パンツなどにラインとか全然でません。
ちなみにヨナスもここのメンズパンツを愛用中。薄いのにしっかりした生地で心地よいそう。

Rua Augusta, 154-156
Tel.21 342 1888
http://www.intimissimi.com/#/Home?lang=en

「Woman's secret」
スペインのランジェリーブランド。同じくお値段お手頃で、もちょっとかわいらしいデザインのが多いです。

Rua do Carmo, 2
Tel. 21 347 9338
http://www.womensecret.com/index.asp?lang=en

ポルトガル女子旅!~リスボンの夜遊び篇~

2010年10月13日 | 旅の話
 さて、リスボンでの夜遊び篇です。

 ラテンといったらなかなかハンパない夜遊びなわけですが。昨年、マラガに住む友達と一緒にいったセレブクラブといい、南はさすがに北の果てのコペンハーゲンとはだいぶ趣が違います。

 コペンハーゲンでクラブへいっても、かなりみんなファッションもカジュアルで、ディスコミュージックというよりはテクノ。ひたすら浴びるようにお酒を飲んで騒いで踊って、帰りにホットドックかケバブを食べて…みたいな。

 まあせっかく週末だし、バカンスだし、とリスボンでも遊びにいくことにしたのですが、なにせ情報がなにもなかった我々。たまたまレストランで食事中に話しかけて来た、プレイボーイ系ちょい悪ポルトガルおやじ(めちゃくちゃイギリス英語)がなぜかディスコ情報に詳しく、彼に教えてもらった情報をもとに、いざ金曜日の夜に夜遊び出陣。

 まずはそのおやじさんがすすめてくれたクラブへ、23時過ぎにタクシーで行ってみたのですが、なんとまだ閉まってる!!そういえば「23時前に行ってもだめだよ~」とは言っていたけど、でもまさか閉まってるとは!
 仕方ないのでおやじさんがすすめてくれた、テージョ川そばにあるDoksというエリアへ再びタクシーで行くと(ていうかポルトガルはタクシーがめちゃくちゃ安い!)、なんだかそこはにぎわってる感じ。

 DoksはちょっとコペンハーゲンのNyhavn的な雰囲気で、水際のボートが停泊しているあたりにトレンディー系バーやレストランが並んでいます。
 まあ、食事をしに来た訳では無いし、トランス系テクノなバーはちょっと気が引けるしで、結局「リスボンに来てまでそこかい!」なアイリッシュパブへ。だって一番落ち着くんですもの…。
 レストラン&バーのあるエリアとちょっと離れた所には、おやじさんが教えてくれたディスコがあり(大きなコンテナ倉庫風の建物3つが異なるディスコとなっている)、そこもやはり24時までは開かないようなので、とりあえずアイリッシュパブでエジンバラから来た男子と話したりしつつ(といっても彼のスコティッシュ英語がさっっっぱりわからず会話不成立)時間をつぶしつつ、待つ事に。

 で、やっと1時くらいになってからでしょうか。Doksという名のおやじさんがおすすめしてくれたディスコに向っているときに、話しかけて来たポルトガル男子グループが、おやじさんがおすすめしてくれたディスコは「Doks?超ださいよ!だめだめ!あそこは!」というので、彼らおすすめの「Gossip」というディスコへ。ちなみにそのグループの一人がそこのイベントに関わっていたかなんかで、我々も一緒に顔パスでスルー。
 
 まあ感想としては、たまたまその日が「ポルトガル的80年代懐かしナイト」というイベントだったためか、80年代アメリカンアイドルな曲ばかりで今イチでしたが、なるほど、こういうところなのか、といういい経験にはなりました。
 
 ディスコ内ではなんだかんだと次々色んな人におごってもらっていたので気付きませんでしたが、最後に自分でビール(小)を買ってみたら、なんと5ユーロ!普通のバルやカフェの5倍です。ヴィーニョヴェルデが2本くらい買えちゃいます。

 そのせいなのか、けっこうみんなクラブに来てもデン人のように浴びるように飲んでる人は見かけませんでした(マラガでもそうだったけど)。そして女性はおごってもらうのが自然??けっこうおごってもらうのを待っていて、飲み物をもらっても別にしれーっとして相手にしてなかったり。
 そんなラテン女子をみていると、「きまーぐーれだけれどー、そおっけーないけれど~」という猫大好きフリスキーのCMソングが勝手に流れ出します…。うーん、猫的女!

 結局この晩は諸事情により3時くらいに帰宅。そして懲りもせずに、翌土曜日もまた二人で飲みに出かけることに。

 土曜日は旧市街のBairro Altoというエリアにある、5つ星ホテル「Hotel Bairro Alto」の一階にあるバー、「Café-Bar BA」へ。例によって24時前だからか、バーには私達以外まったくお客さんがおらず、イケメンDJが空しくプレイ中。
 そんな「このお店土曜の夜にこれで経営大丈夫?!」と心配しつつも、二人で色々恋愛観など話しつつ盛り上がっていると、突如スピーカーからスケバン刑事のものすごい昭和な曲がセリフ付きで流れるではないですか!!まさかリスボンのおしゃれトレンドなバーでスケバン刑事とは?!
 「え”え”ー!?」と一斉に二人で爆笑&イケメンDJの方を振り返ると、ちょびっと照れつつも、してやったぜな顔の彼。やられたよ…。きっとお客さんもいなくて暇してたんだね…。

 その後もBairro Altoの小道を散歩がてら歩きつつ家路に向っていると、なにやら小さな路地に若者が大量にたむろしています。
 ちょっと興味をひかれていってみると、さらに奥の道に入ってみてびっくり!隙間が無いほどにびーーーっっしり道を若者が埋め尽くしているのです。いかにも若者が好きそうな、カジュアルでカクテルなどが安いバーが多い通りでしたが、みんなプラスティックのカップに入った飲み物を手に、道でしゃべったり仲間とつるんだり。ていうかなんかのお祭り?というくらい、すごい数。
 あれが毎週のことなのか、それとも私達が通りかかったときだけ特別だったのかわかりませんが、とにかくあんなに、道を埋め尽くすほどの人を見たのは久々でした…。


わかりにくいけど、びっしりです。



 で、日曜日。まあこの日も飲みにはいったわけですが、近所のツーリストレストランだったので省略。

 月曜日はこの女子旅最後の夜だったので、Mちゃんから「最後はちょっと眺めのいいところにご招待したいんですが…」と、エロくお誘いが。
 昨年の南スペインの旅のときも、最後の夜はMちゃんと二人、眺め&雰囲気のいいちょっといいレストランにいって、シャンパンで乾杯をしたので、今年も締めはそうしましょう、とMちゃんが選んだのが、5つ星ホテル(たしか)「Tivoli hotel」の最上階にある「Sky bar」。


ホテルHPより。

 ここがまたエロい!ベッドのようなソファー席でゆったりでき、ちょっとアラブ的リゾートな雰囲気で、水タバコも吸えますよ。DJもいい感じだったし、雰囲気はばっちり。屋上でも背後にあるガラスのついたてが風もシャットアウトしてくれるので、肌寒さもなしです。
 そしてこのホテル自体旧市街から北にのびる坂の途中に建っている事もあり、夜景が…ためいきものです。





 もう、なかなかヨナスとそういう場所でロマンティックに、と言ったって、昔のようにムード最高潮!とはなかなかならないものですが、女友達ていうのは別の意味でロマンティックに浸れて、贅沢なことをしても楽しい一方で、本当にいいものです。
 今後も一年に一回は、相方を忘れて女友達と贅沢を尽くしたロマンティック(&魚介のおいしい)旅に出たいなー。そのためにしっかり働かなくては!!



我が愛しのジョージ。くう~!

 というわけで、夜遊び篇でした。お次ぎはいよいよショッピング篇です!

ポルトガル女子旅!~リスボン&周辺の観光篇~

2010年10月11日 | 旅の話
 おっとまたまた時間がずいぶん経ってしまいました。忘れないうちにさくさくいきましょう。

 リスボンへ旅行に行くに当たり、ポルトガル人と結婚し、15年間リスボン近郊に住んでいた(そして去年一家でデンマークへ引っ越して来た)同僚のTから色々観光情報をもらっていたので、それを参考にしつつ、適当にのんびり回ってきましたよ。

 まず初日はリスボン旧市街のCasteloという丘の上にあるカステロ=デ=サンジョルジェという古城へ。
 城といっても原型はあまりとどめておらず、外堀とか庭園とか見張り塔の部分が残っており、見張り塔は山?丘?の上だけあって素晴らしい眺望。リスボン旧市街は決まりなのかなんなのか、みんな屋根がオレンジで美しいです。



 アラビックなくねくねと入り組んだ細い路地の、建物と建物の間に洗濯物がのんきになびいてたり、路面電車がとことこと走っていたり、海のようなテージョ川がきらきらと向こうに横たわり、思わず「こんなとこに住んで日がな城下を眺めて暮らせる王様になりたい…」とつぶやいてしまい、旅の相方にさっそく引かれましたが、それくらい素晴らしい眺めです。






城壁にぞろぞろと登る観光客。

 ちなみにこのお城はジュリアス=シーザーの時代にローマ人によって建てられた城塞なんですと。2010年の今では野良猫(すんごいたくさんいる!猫好きの萌えスポット)と孔雀の憩いの場ですが。


のんびりカフェでも頭上に孔雀。


いくら呼んでも見向きもせずに毛繕いをするキャット。観光客には慣れてますから、的な。

 カステロの周りやそのちょっと南Alfama地区はリスボンの旧市街の中でも特に古いエリアなので、ただ歩いているだけでも面白いです。かなり坂も急なので足腰が鍛えられそうです。


カステロの周り。すごくボロいけど人がちゃんと住んでいる。

 2日目の観光はBelémというリスボン中心からトラムに乗ってテージョ川沿いに西へ20分ほど行った地区へ。
 ここにはあのバスコダガマ等の大航海時代の偉業をたたえてつくられたジェロニモス修道院という立派な修道院跡が。




ジェロニモス修道院。

 バスコダガマっていったらスパイス貿易?!ドラクエに出て来たよね…と、ドラクエで思い出す私も私ですが、そういう世代なんです。ていうかそのドラクエを”ファミコン”でやっていたあの頃から20年以上経って、そのバスコダガマの棺とかある建物に立っているのが不思議です。


歴史(と自分?)に酔いしれ、棺桶の前でハイポーズ!なマダム。

 修道院自体は回廊の装飾とかがとても美しいのですが、建物内に何もなくやや退屈です。
 展示室の「ポルトガル、修道院、そして世界の歴史」を同時に追ってみれる資料はなかなか見応えがあり、ずいぶん昔から日本とのつながりなんかもあって、日本とポルトガルって深い関係だったのね~と、今さらになって歴史の授業で習った事を実際にみて、またまた不思議な感覚。
 ちなみにポルトガル王室の相関図のようなのに、イギリスのTVドラマ「Tudors」に出てきたヘンリー8世の姉が!!ドラマでもまさに彼女が老齢のポルトガル王に嫌々嫁ぐところを観ていたので、うーん歴史って面白いね、と。


Maria Tudorの名が!あれ、ドラマではかっこいい系美女のガブリエル=アンウォーだったけど…ギャップが…。

 このジェロニモス修道院の前、テージョ川のほとりにはバスコダガマの新大陸発見のモニュメントなんかもあるわけですが、この日はかなり寒かったので軽くスルー。
 さらに西へ10分くらい歩いたところにあるTorré de Belém(大砲も打ち込める見張り灯台?)には行きましたが、まあ別にそんなに登らなくてもいい感じでした(けっこう高いのでいい運動にはなる)。

5~6階建てくらいだったでしょうか。




最上階に登り詰めたら、イケメン水兵さんに遭遇というプレミアが!!登ってよかった…。

 ちなみにこのトラムのBelém停留所のそばには首相公邸があったり、創業うん百年のエッグタルトのお店があったりします。
 エッグタルトはお持ち帰りもできますが、熱々をその場で食べるのが私はおすすめ。冷めてもおいしいけど。

 3日目。ここまでなかなか精力的に観光をしております。この日はちょっと遠出をしてSintraというところへ。
 Sintraへは私達が住んでいたRossio広場横にある鉄道駅(その名もRossio)からSintraへの直通電車が出ています。各駅停車で1時間くらいでしょうか。Sintra一日周遊券(電車とバス乗り放題)のようなものがでており、それを買うとなかなか便利です。


Rossio駅のスタバにて。出来上がると名前を呼んでくれるのですが、私の名前、ポルトガルでもまともに伝わりませんでした…。

 どうでもいいのですが、私はこの旅の中でほぼ毎日、旅の相方であるMちゃん(驚き屋)を驚かせ続けていたわけで(偶然に、あと時々意図的に)。
 このRossio駅でも通常の切符ではない周遊券は係員のいる改札を通るのですが、その改札に係員がおらず、改札ゲートの仕組みもよくわからず、とりあえず通ってみようか、と私が先にゲートに入った瞬間!バシーーン!!と入って来た側のゲートが派手に閉まり、改札内に閉じ込められるはめに!!
 その様子がまさに罠にかかったネズミのような感じだったので、Mちゃんは「ギャー!」と恐らくこの日一番のショックを味わい、私は閉じ込められた改札内で爆笑。結局何騒いでんだ!という係員に救出してもらって無事出れましたが…。
 その他にも段差の多いリスボンでは、毎日必ずと言っていいほど、段差から落ちて私より背の高いMちゃんの視界から突然消えてみたり、坂や階段で転んで飛んでみたり、最終的には自分のサンダルからずり落ちてみたりと、Mちゃんを飽きさせる事なく、充実した毎日でした。

 てなわけで、Sintra。ここは観光アトラクションが多く、リスボン市内からも近いこともあり、とてもおすすめです。
 まず向ったのは、モーロ人の城跡。例の周遊券でバス(観光地を順に回れるルートになっている)に乗り、着くとすぐに入場券売り場です。
 モーロ人(英語ではムーア人)とは北西アフリカのイスラム教徒だそうで、中世にキリスト教徒の弾圧にあって山に追い込まれたりと不遇な人々。去年行ったアンダルシアのフリヒリアナは、このモーロ人が逃げ込んだ町で、町のあちこちには彼らがどのように迫害にあったかとか、反乱を起こしたかなんかのタイル画がありました。まあ常々思うのは、中世のキリスト教徒って残虐よね(今もか?)。

 で、モーロ人の城跡。山の中の城跡なので、かなりマイナスイオンたっぷりで最高に気持ちいいです。トレッキング感覚で進んで行くと、万里の長城のような城跡が出現。細い石階段のこの長城、ちゃんと登れるんですが、別に柵とかも何もなく、ちょっとよろめいたりしたら即、崖から転落という超スリリングなスポット。高所恐怖症のMちゃんは、「まじで無理」などと言いつつ、視野を狭めて必死に登っておりました。


緑のアラビア語で書かれたのがモーロ人の旗。


下界を見下ろす。あちこちに貴族の館風な豪華な建物がありました。


塔の上から必死に微笑むMちゃん(ごまつぶ大)。

 ちなみに、同僚Tがくれた資料をさらっと読んだだけの我々は、このモーロの城跡に来るにあたっての重要注意事項「ここへは十分なトレッキングシューズで行く事」を見落とし、まんまとヒラヒラの夏ワンピースとサンダルで登山。
 道ゆく人達もみんなちゃんとした装備の中、ワンピース&サンダル(Mちゃんなんてヒールのサンダル)でずんずん頂上まで登り、達成感もひとしおです。




写真では高さが分かりにくいけど、すごいんすよ実際。




モーロの城跡からみるペーナ宮殿。

 でもこれから行かれるみなさんは、ぜひスニーカー&動きやすい格好でお願いします。本気で崖から転落しそうになりますから!

スカートをたくしあげて必死に登るMちゃん。


森で子猫に遭遇。ひとなつこい。が、このひとときの戯れの後、私ノミをもらう…!

 モーロ人の城跡の後は、また同じバスに乗って、日光いろは坂も真っ青なすごい鋭角のヘアピンカーブを通り、ペーナ宮殿へ。ここはもともと廃墟となっていた修道院を当時の王様だかが気に入って、夏の離宮として改造したのだそうで、その王様(フェルナンド2世)の悪趣味ぶり…もとい突飛な趣味の集大成的建物です。



微妙な趣味。

 なんか色んな建築スタイルをかき集め、改修と増築を繰り返した統一感があるようなないようなこの変わった建物は、一瞬ディズニーランドを、そして時々、スターウォーズのジャバザハットが住んでいたお城をも彷彿とさせます。

ジャバがいそうだ。


統一感無し。




ペーナ宮殿から先ほどのモーロの城跡も見えます。

 お城の中はさすが離宮だけあって豪華。当時の王族の生活が展示された調度品からうかがえ、とても面白いです。特によかったのがお城の調理場。特大のお鍋や何に使うんだろう?という調理器具がずらっと並んでいて、お料理好きでなくてもわくわくしちゃうはず。別の晩餐会場には当時の料理モデルなんかもあったりして、本当におもしろいです。

 Sintraにはこのペーナやモーロの城跡の他にも、シントラ宮殿なるものもあるのですが、見た目なんだか新興宗教の建物風なので、そこはスルー。


バスを待ちつつ軽くローカルピーポーとつるむMちゃん。

 レストランで遅めの昼食後、一度Sintra駅にバスで戻り、別のバスに乗り換えて向ったのは、Cobo de Roca、ユーラシア大陸最西端の岬です。Sintraの駅からはローカルバスで1時間弱でしょうか。途中、きれいな平原や海を眺めつつ進むと、岬に到着します。




 ちょうど夕日の時間帯で、きらきらと恐ろしくきれいに光っている大西洋を眺めつつ、あの向こうはアメリカ大陸なのね~としみじみ。
 しかし!例によってヒラヒラのワンピースのみだった我々は、岬の強風に耐えられず、数枚写真を撮って「よし!帰ろう!」と次のバスで即戻ることに…。みなさん、くれぐれもSintraへは服装をしっかりと準備しておいでくださいね…。


最西端の記念碑。寒さの中必死に写真を撮ったので指も写っちゃってますよ。

 というわけで、がっつり観光したのはここまで(あとはビーチでまったり&ショッピングに費やしたので)。次回はリスボンの夜遊び篇へと続きます!

ポルトガル女子旅!~リスボンの食篇~

2010年09月27日 | 旅の話
 というわけで行ってきました、ポルトガル女子旅!

 もーーーー楽しかった。おいしかった。気持ちよかった。きれいだった。素敵だった。おもしろかった。とにかくいい思い出がたくさんたくさん出来た、すんばらしい旅でした。
 去年の南スペインに引き続き、旅の相方となってくれたMちゃんのおかげで、なんとポルトガルまで、ありえないほどの格安ダイレクトフライトがとれたので、宿はちょっと奮発して、リスボン中心地の、そのまたさらにど真ん中(市庁舎前広場のRossioというところ)!という、100平米はくだらないアパートを二人でゆったり贅沢に使ってきましたよ。



リビング。60年代なインテリアがいいあんばいです。


バルコニーからの眺め。道の向こうがRossio広場。


細長くて狭いけど、私が一番気に入ってしょっちゅう座っていたバルコニー。


黄色い建物の、バルコニーのある階全部が私達の部屋でした。


アパートから夕景

 もう、あまりに素敵な旅だったので、ブログに残したいことはてんこもりなのですが、別に今回は「ヨナス夜這されかける事件」のような、みなさんの関心をぐっと前のめらせるような出来事もなかったので(だよね?Mちゃん?w)、項目ごとに「リスボン最高!」をお伝えして行きたいと思います。

その1、お食事リスボン



 8日間の滞在中、私達が食べたのはすべて魚。肉なんて初日のタパスバーでの生ハム以来、ほっとんど口にしていませんよ。なんてったってポルトガルといったら魚介です。特に鯵や鰯といった庶民的かつ日本人には郷愁を喚起するお魚が、信じられない新鮮さ&安さで食べられます。
 そしてよく言われる「ポルトガル料理は日本人ウケする」というのも納得。だってリスボンとその近郊で食べた料理は基本、グリル。庶民的なレストランではだいたい、素材の味を最大に生かす為に、香草やソースのようなものは少なく、塩のみの味付けです。
 料理の写真みたデン人の同僚は「え~これが食事?なんか素っ気ないのね~」などとのたまっておりましたが、同僚じゃなければ回し蹴りもんです。そんなバターだのハーブだのであれこれでごます必要なんてないんです。塩だけでうまい(このへんの感覚が日本人なのかも)。


鯵のグリル。ほくほくジューシー!


手前はポルトガル伝統料理、バカリャオとひよこ豆の煮たもの。バカリャオのダシが利いてます。

 レストランではだいたい、オリーブオイルと白ワインビネガーがテーブルに置かれているのですが、これがまたグリル系シーフードに合うったら…(涙)。焼き魚にかぼすを垂らすようなもんですかね。
 そしてリスボンのレストランでは、頼んでないのにだいたい、お通しのような感じでパン&バター、塗るチーズやパテ、チーズ、バカリャオのコロッケ(塩漬けにして干した鱈=バカリャオ、を使ったポルトガル伝統コロッケ)などが出てきます。でも全然大した金額ではないので(一品80セント~1ユーロとか)、まあ気にするほどでもなく、それをつまみつつ、ゆっくり料理を選んだり、魚が焼き上がるのを待ちます。(欲しくない場合は手をつけずに返すとお金は取られません)

 8日間のうち、3日間は近所のスーパーで買って来た魚介をアパートで調理し、市庁舎前広場を見下ろすバルコニーでいただくという、女子二人にしてはあまりにロマンティックすぎること(そしてそんな二人のBGMも「ロマンティックあげ~るよ~」というドラゴンボールのエンディングテーマ)をしていたのですが、これがまたやばかった。
 Rossioの鉄道駅そばにスーパーがあるのですが、そんな街のど真ん中のスーパーでも脂ののった新鮮鯵が1尾1ユーロくらい。もちろんお刺身としてさばいて、おろしショウガでいただきましたよ。


とある日の晩ごはん。白米&みそ汁を持っていったので、和食もこの通り。

これも晩ごはん(この日はそうめん)。ボイルしたエビがやばい…。ポン酢を付けてもおいしいよ。

 外食では「いかにもローカルの人達でにぎわっていて、庶民的かつなんか安心な雰囲気」のところを狙っていったのですが、そういうお店ではだいたい二人でワイン1本つけても20ユーロ以下です。激安。
 ちなみに初日と滞在終了間際の日に、いーかーにーもツーリスト用のようなレストランで食事をしたのですが、もう、大失敗!これからリスボンに行かれるみなさま、どうかRossioから北側と南側の海(実は河らしいけど)に向う方面に広がる目抜き通りのレストラン(ツーリストの呼び込みをしてる系)にはご注意を!ポルトガル料理ならまだしも、イタリアンとか微妙です。そしてそれでいてお値段は普通よりちょい高めです。

 さて、ポルトガルといえばワインだって有名なわけで。そりゃー色々ありますけど、私とMちゃんがハマりにハマったのが、ロゼワインとヴィーニョヴェルデ。
 ロゼワインはポルトガルでは超一般的と思われる、Mateusという楕円形ボトルの安ロゼを飽きもせずによく飲んでおりました。
 そしてヴィーニョヴェルデ(緑ワイン)。”若いワイン”を意味するそうで、北部ヴィーニョヴェルデ地方のワインです。超フレッシュ&フルーティ!そして微発砲なので、アペリティフやウェルカムドリンクなんかによく飲まれるそうです。アルコール度も10%ちょっとと、ランチでもごくごく飲めちゃう軽さ。
 暑~い日にリスボンの街の坂と階段をたくさん登ったり降りたり、よく動いて喉も乾いたそんなとき、まずはレストランできーんと冷えたヴィーニョヴェルデをきゅーっと。それから店員さんに本日のおすすめを聞いて選び、お通しをつまみつつゴクゴクとね。
 もちろんポルトガルには素晴らしい上等なワインもあるのでしょうが、私達には理屈で味わうのでなく、感覚でゴクゴク飲めるこのテーブルワインが最高でした。


ヴィーニョヴェルデ

 また、ポルトガルといえばポートワインが有名ですが、ポートワインは北部の街ポート近辺のもので、南部のリスボンではさくらんぼのリキュールGinjinhaが有名。アルコール度も30%以上と高く、ちょっとアクアビットのような感じです。
 私達が滞在していたアパートの真ん前にはこのGinjinha発祥のお店があり、立ち飲み屋のような感じの店のまわりで、昼間っから観光客や地元人とおぼしきおじさんたちが、ショットできゅっとやっていました。
 ワンショットはだいたい1ユーロほど。夕方とか仕事帰りに、食事に行く前に、きゅっと一杯、気付けにいい感じです。


ジューススタンドのような風情。


さくらんぼも入ってるけど、これはたいへん酸っぱい。

 ちなみに、女子二人旅なんだから甘いものの話とかたくさんありそうですが、私達においてそれはほっとんどありません!なんせ酒飲みですので…。唯一食べたのは、Belémにある創業数百年?のコンディトリーのエッグタルトのみ。
 エッグタルトはポルトガル名物のスウィーツで、春にいったマカオ(ポルトガル領)でもよく売られていました。Belémのエッグタルトは、タルト生地がすんごいバリバリ!甘さ控えめで(別添えのトッピングでシナモンパウダーとお砂糖が付いて来る)、辛党の私でもおいしくいただけましたよ。


 というわけで、少しですが私達が行ってよかったお店をご紹介~。

「Restaurante Alpendre」
Rua Augusto Rosa 32/4
Tel: 21 886 2421 1100
 トラム28番で、街中からCastero(お城)の方に登って行く途中にあります。
ランチで偶然入ったのですが、地元っぽい人達で超にぎわっていて良い感じです。 
 お値段もお手頃で、ボトルワイン1本とお通し&グリル2品頼んでも20ユーロくらいでした。ポルトガルワインのセレクトも色々あるようで、次は夜にも行ってみたいです。


店内にぎわってます。

このお店のお通し。リコッタチーズが美味(オリーブオイルをかけるとまた絶品)。

グリルがうーまい!

「A LICORISTA O BACALHOEIRO」
Rua dos Sapateiros, 222 e 224
Tel: 213 431 415
 旧市街のど真ん中、Rossio広場のすぐそば。2つ入り口があり、一見別の店のようですが、キッチンはつながっている様子。メニューも一緒みたいだし、同じ店なのかなんなのか、結局謎…。
 私達は右側のお店の方が、お気に入りの店員さん(英語も堪能な紳士)もいたし、店内の明かり(こういう所にこだわるのが北欧暮らしが長い人らしい…)もベターだったのでそちらへ。
 なんと滞在中3日間も通ってしまったほど、とにかく安くておいしい!!お通しのバカリャオコロッケも、タコのマリネサラダも最高。メインはとにかくボリューミーで、お通しもあるし、一人分を二人でシェアして十分です。魚はメイン一品6~8ユーロとあり得ない安さ…。食堂という感じで、ツーリストも地元っぽい人もいっぱい来ていました。
 ちなみに、ここで食事をしていたらポルトガル人のちょい悪中年オヤジグループにナンパされ、軽くローカルピーポーとの交流も。 


 さ、次回はリスボンの観光地篇です!

もりだくさんだったよベルリン!

2010年09月07日 | 旅の話
 8月29日が一応結婚記念日なので、それを口実にいってきました、ベルリン。


この電車でいきます。

 電車での旅はのんびりとなかなかいいもので、初めて電車ごとフェリーに乗って海を渡る、という体験もしました。
 7時間とはいえ、まあコペンハーゲンからオーフスに行くようなもんだ、っていうかヨナスの実家にはもっとかかるぞ、というくらいだし、本読んで、お弁当食べて(シャンパンをぽーんと開けてね)、ちょっと昼寝したらもうドイツです。


世界の車窓から的に優雅に…。でもこんなことしてるの我々だけだった。

 ベルリンでは中央駅(Hauptbahnhof)の真横にあるホテルに滞在し、街中の移動はホテルで借りた自転車でしました。ベルリンはとにかく道が広いし、自転車道もけっこうしっかり整備されているので、楽々です。


自転車はやっぱりさわやかでいい。

 初日はHackescher Marktあたりでのんびりビールを飲んだり、文房具屋さんですてきなカレンダーを買ったり、夜はお友達におすすめしてもらったCharlottenburg地区のお店でドイツ的煮込み料理とビール。


ボリューミー。

 その後もぜひ飲みに繰り出したかったんですが、早朝出発で二人とも疲れていたので、素直にホテルへ。

 2日目はパンクなエリア、Friedrchshain地区(南東)へ行き、ノアブロそっくりなOranienstr.で妙に和み、ストリートアートを堪能。


ノアブロ的。


パンクな若者を気取る、31歳。人相の悪さだけは若者に負けてません。




これもストリートアート?


 その後ランチをとるために自転車でTiergartenそばへ移動し、またまたお友達おすすめの韓国食堂でおいしい韓国家庭料理をいただきました。


超ハードコアクリスチャンなお店なので、その名も”天国うどん”。

 この韓国食堂前の教会ではマーケットが開かれており、そこでみつけたハンティング帽をヨナスに、麦わら系帽子を私に、結婚記念プレゼントとして購入。質も良くて安くて大満足です。

 午後はヨナスのたっての希望で、連邦議事堂のドームに登ったり。


焼失したドーム部分をモダンに復刻。


すごい行列。1時間待ちくらいでしょうか。


運がいいとガラスの下での議会が見れるらしい。


階段をぐるぐる回って登るので、ぐったし。


ドーム。


天気がいいと眺めもいいです。


そしてじゃーいよいよパブクロールでもしますかね、とスタートしたのが、Frederichstr.駅そばの「Berliner Republic」というところ。ここでカレーブルースト(カレー粉をまぶしたどばどばケチャップに泳ぐソーセージ)をつまみつつ、数種類のビールを飲みました。


川沿いで素敵なロケーション。夏なら外の席がいい感じ。


ベルリンといえばこれ。マークがかわいい。


これは別の場所で食べたカレーブルースト。ポテト付きでも4ユーロくらい。安い…。


何が人気なのかすごい人だった。
 
 さらに自転車でHackescher Marktへ移動して、線路下にある地ビールのビアホール、「Remke」へ。ここのビールはおいしかった!料理もおいしそうだったし、雰囲気もいいし、ベルリンにまた来ることがあったらぜひ訪れたいところ。


Remke。中はとても広い。


途中で出会った、ポルターアヴェン中の二人(カップルではない)。男性の方は、女性のキスマークか、下着のタグを集めていた…。

 さらにさらに飲み進み、なぜかベルリンに来てまでアイリッシュパブへ入り、激込みのパブの生ライブで知らない人達と踊りまくり…。

 というわけで3日目は二日酔い。ホテルもチェックアウトせねばならず、重い身体を引きずりつつ、荷物をホテルに預けて、美術館へ。
 ヨナスはNeues museumに展示されているエジプトの王妃?ネフェルティティの胸像をどうしてもみたかったようで、実物を見れてたいそう感動していましたが、私はもうぐったり。




エジプトのコレクションがすごいよ。

 美術館の後、ランチにはお寿司を食べようってことで、またOranienstr.へいったのですが、「もういいよここで」と入った寿司屋が、すごかった。
 店員は100%中国人。みんなエプロンとか調理着でなく私服で、カウンター内で寿司を握ってる一人は、作るそばからそれをつまみ食いしており、もう一人はビニール手袋をつけたままタバコを外に吸いにいってしまい(絶対あの手袋のまままた寿司を握るに違いない!)、そばの流しで海苔を切っている若者は、海苔を持っていた方の手を、おもむろにズボンの中に入れ、ボリボリと股間を掻いている始末。
 注文をした直後のヨナスを呼びとめ、「今すぐ出るからキャンセルして!」と頼み、結局その店の近くのベトナム料理を食べにいきました…。Oranienstr.の「AKITATSU」という寿司屋にはみなさんご注意を…!(でも夜に通りかかったときは、お店の外まで人があふれていて、すごい盛況ぶり。うそーん)


アラブの八百屋もありました。品数が豊富。


カフェでまったり。白ワイングラス1ユーロって!

 なんだかんだとその後もその界隈をぶらぶらし(ノアブロっぽくて我々にしっくり来る)、電車に乗る前に最後のビールでも飲もうか(迎え酒)、と入ったのが「Max und Moritz」。日曜日なのに予約でいっぱい、その後もぞくぞくとお客さんが来ては、入れずにがっかりして帰っていっていました。ドイツ伝統料理の老舗だそうです。

 このお店の名の由来となっている「Max und Moritz」とは、1930年代に流行った絵本だそうで、子憎たらしいMaxとMoritzがひどいいたずらをどんどん周りの人に仕掛けていく、というあらすじ。


見るからにかわいくない。けどなんか惹かれてしまう彼ら。


復刻版絵本。

 カウンターで飲んでいたら、バーテンが親切にこの絵本をみせてくれたのですが、1930年代の絵本、なんだかオチがすごい。いたずらに遭ったかわいそうな周囲の人(動物)は基本、泣き寝入り。
 クライマックスはMaxとMoritzが叱られるとかそんなかわいらしいものではなく、麦袋にいたずらをしていたMaxとMoritzが麦と一緒に挽かれて、その挽かれたMaxとMoritzはその辺にいた鳥に食べられて完、という壮絶な因果応報的教訓です。
 「ひどいよ!どういう絵本よこれ?!」とヨナスに言うと、「厳しい時代だったんだ、その頃は…」って。厳しすぎです。

 せっかく迎え酒で調子も戻ってきたところでしたが、帰りの電車は23時だったので、MaxとMoritzに別れを告げ、中央駅へ。


我々の寝台列車。

 今回なんと人生初の寝台列車だったのですが、これがまた超エキサイティングでした。
 電車は見るからに「ロシアの貨物列車?」みたいにボロく(中はきれいだったけど)、私達に当てられたコンパートメントは3段ベッドが2つ、計6人が眠れる設計です。私とヨナスはベッドの最上段で、その下にはブロンドのかわいらしいスウェーデン女子が4人。ヨナス、大チャンスです(なんの?)。
 最上段ベッドが気に入ったヨナスは、「僕たちの場所が一番いい。下の段はモンキークラスだ」などとご満悦だったのですが、他の車両を偵察に行くと、そこにはなんと個室が。個室には洗面台なども付いており、明らかにモンキークラスは私達だったと自覚…。
 
 寝る前は「下のギャル達が騒いだら嫌だな」と思っていたのですが、みんな出発と同時にすーすーと静かに寝入り、私もボロ電車のガタゴトという心地いい揺れで気持ちよく眠りの中へ…。

 しかし、みんなが寝静まった真夜中、なにか物音で目が覚めると、暗闇の中、パンツ一枚だけの裸の男子が、ベッドのはしごを登って来ています!そしてあろうことか、向こう側のヨナスのベッドによじ登ろうとしているではありませんか!!ぎゃーーー!!ゲイ?!夜這?!やっぱりドイツ~スウェーデン間の電車だからなにかその区間にゲイラインでもあるのか!?と、一瞬のうちにさまざまな憶測が頭をよぎり、パニックになりつつ、今まさに襲われようとしているマイハズバンドを見守っておりました。
 するとようやく目覚めたヨナス、彼も一瞬状況が把握できなかったようで、とりあえず無言でそのパンツ男の腕を掴むと、パンツ男も無言でまたはしごを下りていき、そして何事もなかったかのように去って行きます。襲われかけたにも関わらず、何事もなかったかのように再び眠りに戻るヨナス。私だけがドキドキしつつ「なんだったの!?」とフリーズ。
 後に隣のコンパートメントのドアが開き、ベッドに戻っていく音が聞こえたので、たぶんあのパンツ男、トイレか何かの後、寝ぼけて自分の部屋と間違えて来てしまったのでしょう…。ていうか間違えたのが女の子だったら大変だったよ、ヨナスでよかったね、パンツ男。

 そんなエキサイティングな寝台車の旅も、無事にスウェーデンのルンドという街に着いて終わり、その後、コペンハーゲン行きの電車に乗り換えて、無事帰宅です。

 ベルリン、にこやかで礼儀正しく、コペンとは雲泥の差な店員さんのいるベルリン、ジャンクフードが至る所にあるベルリン、ビールが安くておいしいベルリン、無意味に道の広いベルリン、ヒュゲなカフェがたくさんあるベルリン。
 近いしぜひまた行きたいです。でもたぶん次回はバスか飛行機で行くよ、ベルリン!