難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

聴覚障害者と新型インフル余談

2009年06月02日 22時06分03秒 | 生活
090523-142413.jpg昨夜の聴覚障害者団体の会議で、緊急時の対策について話し合っていた。

東京都が聴覚障害者のファックスを受け付ける発熱相談センターを指定し、聴覚障害者用の相談問ファックス用紙を作って、各区市にも周知した。
ある区がその相談用紙を聴覚障害者宅一人一人にファックスで送ったところ、受け取った聴覚障害者はそれをアンケートと受けとめて、大勢の聴覚障害者が「回答」を指定されたセンターにファックスしたということだ。
いきなり大量のファックスを受け取ったセンターでは大慌てだったとか。

発熱やだるいとか新型インフルのような症状のような時に相談するためのファックス用紙だが、日頃から情報の入らない聴覚障害者はそのことが理解できずに「回答」してしまったのだ。

テレビでも新型インフルエンザについての基本的知識を繰り返し放送しているが字幕もなければ手話もない。
手話が母語のろう者の場合、漢字だらけの新聞は普通の人の英字新聞みたいなものかもしれない。読んでいないだろうし、理解していないのだ。

緊急時、災害時に聴覚障害者が的確な対応をとるためには日頃から情報が理解できるようになっていなければならない。知っているはず、分かっているはずというのは聞こえる人の思いこみだ。


ラビット 記