難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

補聴器の交換と人工内耳の再マッピング(4)

2008年10月26日 19時21分18秒 | 人工内耳
081023-201221.jpg新しい補聴器のチャンネルに3つの設定が入っている。
一つは、人工内耳と併用する時の設定。
二つ目が補聴器側で電話を聞くときの設定にした。
三つ目が電話や磁気ループなどTコイルを使う時の設定。
普通の音も入るように、MTになっている。

人工内耳フリーダムFREEDOMは、
1番目はノーマル。

2番目は、ノーマルにTコイル。補聴器のMTにあたる。
 FREEDOMはそれぞれのマップのチャンネルでボタン一つでTモードになるが、2番目のMTはその操作が不要になるものだ。コイル付きの電話機が使える環境や磁気ループのある会議場所などは便利だ。

3番目のマップは「ADRO」(アドロ)と「BEAM」(ビーム)の複合タイプ。
 日常生活ではこのマップを使うことが多い。勤務先でもl帰宅してテレビを見ている時でも。テレビは補聴器なしで人工内耳だけで聞くときはこのマップだ。ドラマやニュース、天気予報は字幕なしでわかることも多い。

4番目のマップは「MUSIC」(ミュージック)だ。
今度、バイオリンコンサートに連れて行かれるので、眠くならないようにちゃんと聞こえれば良いが。


ラビット 記




補聴器の交換と人工内耳の再マッピング(3)

2008年10月26日 18時49分16秒 | 補聴器
081026-124938.jpg新しい補聴器を使ってみると、人工内耳から聞こえているのか、補聴器から聞こえているのかがわからないくらいによく聞こえていた。

このディスティニーには各種の自動調整機能が付いていて、風切り音や機械の音が一定以上入ると自動的に音量を下げ、目の前の音を聞く指向性の機能がついている。
どういうものかわからなかったが人工内耳のADROとBEAM機能は効果的だったので、似たような機能かと思って設定してもらった。
しかし、この機能がとんでもないくせ者だったのだ。

翌日、勤務中に急に補聴器が聞こえなくなってしまった。ボリュウムをあげても、チャンネルを切り替えても聞こえない。自分の声もあーあー言ってみるが聞こえない。新しい補聴器には新しい電池が入っているはずだがもうなくなったのかと懸念しつつも変えてみたが同じだ。

ここでもしかして補聴器の騒音抑制機能が作動しているのではないか、あるいはハウリング防止機能が聞いているのではないかと気が付いた。しかも電話も聞こえない。
これには困った。

騒がしいところでも言葉の少しでもわかればと聞こうとするのが難聴者だが、そんなに集中力は続かない。

補聴器メーカーの技術者を恨みたくなる。補聴器ユーザーがどのような生活パターンでどのような環境で過ごしているのか、自分の調整した設定でそれが大丈夫なのか、どういうことが起こり得るかについての想像力が足りない。

携帯電話の音量が大きい場合、補聴器はそれを騒音と認識することはないのか、携帯の受話音量と補聴器のボリュウムの最適なバランスは見つけにくい。

結局、補聴器をダビンチに戻した。肝心なときに聞こえないのでは補聴器ではない。


ラビット 記




補聴器の交換と人工内耳の再マッピング(2)

2008年10月26日 18時48分19秒 | 人工内耳
081026-124926.jpg補聴器は、ピーピー言うハウリングをどうやって無理矢理抑えたのかわからないまま、交換して、ディスティニーを使うことにした。
ちょっと考えて比較して聞きたいみたいと言い、ダビンチは返却するのをもう少し借りることにしておいた。

修理に出した人工内耳を再び調整することになったが、マッピングソフトの入ったコンピューターと人工内耳が接続しない。接続コードを交換して調整した。

これまでの聞こえはどうか、聞き取りのCDは聞こえているかと聞かれたが、じっくり聞く時間がなかったので返事を濁した。
アメリカのドナさんからも本を読んだり朗読を聞くのは効果があると言われているので聞きたいが今回渡されたのは「走れメロス」だ。なんだかなあ。

今回は、ダイナミックレンジを広げてみたという。それで補聴器の音がまろやかに聞こえていたのが両方で聞くとカラフルに(賑やかに)聞こえる。この場にいる人たちの会話を聞く分にはよく聞こえるようになったとも言えない。

翌日、勤務先のミーティングで初めて会議で聞いてみた。少し反響のある会議室だが、発言は一人ずつだ。聞こえるかと思ったが人工内耳の手術を受ける前の補聴器時代に戻ったかと思うくらい、目の前で話されている声は聞こえるのにまるでわからないのにショックを受けた。ようやく筆記の文字を追いながら会議を終えた。ふう。
金曜日にはその会議で決まった勤務先の歓迎会が中華店であった。皆がてんでに話す中で、人工内耳の最強モードと最新型の補聴器の機能を「駆使して」聞いたがわからない。口の動きを読んだり、何の話か聞きつつ終わった。ふうう。

補聴器の聞こえが変わり、人工内耳の聞こえも変わり、
何とか慣れるしかない。勤務先の同僚にもどういう状況かを説明するメールを送っておいた。


ラビット 記