大好き!藁科川

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宮島のなぞ

2011年03月05日 | 言い伝え&伝承
藁科川上流の和田橋を渡り、大川地区・坂ノ上の集落に抜ける手前に「樅の木」というレストランがある辺りが、小字・宮島と云う地区です。現在は分譲などが行われていますが、この地には金銀財宝が眠っているという言い伝えがあるそうです。

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『宮島のなぞ』

朝日さす、夕日かがやく、びんかの下に、うるし千たる、朱千たる。・・・坂ノ上の入口、宮島というところに、むかしから伝わるこのことばには、いろいろな風評があります。

むかし、落ち武者が隠れ場として、。そこに住みつき、沢山のたから物を土中深く埋めたとか、又なぞの文句を子孫に残したのが、そのままでいるとか。その場所は雑木林のそばで、そこを歩くとポンポンと、不思議な音が響くというのです。

村の人達は「ここに間違いがないから掘ってみよう」と何度か話題になったことは、ありましたが、誰も掘り起こした者は、ありませんでした。以前その近くの土地を開墾した時、土器の一部らしい物が出た事実と思い合わせますとあるいは、この言葉の意味も、何かがあるように思われるのですが、今では宅地造成ですっかり地形も変わってしまいました。故に、その宝物は、永久に日の目にあう事もなく、なぞの言葉と共に人々から忘れされられようとしています。   おわり

坂ノ上西組 中村治

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「ふる里わら科八社~第一集~」
(大川寿大学講座受講生一同・静岡市中央公民館大川分館、1980)