「結婚しないと思ってた おたくがDQNな恋をした!」はカラスヤサトシ氏の恋愛体験と同棲・できちゃった婚の実録ドキュメントです。
一度手に取ったのですが「次に目に入った時にまだ買う気があったら買おう。」と一度買い控えをしたら店頭から消えてしまっていました。
先日やっと入手。第3刷になっていましたから予想外に売れているんでしょうね。もしくは秋田書店的にはすごく売れないと思っていたのか。
印税は読者から氏への出産祝いですね。
カラスヤサトシ氏の絵柄は正直上手くありません。 表紙のこれでいっぱいいっぱいの絵です。
私はこのブログ内で漫画家先生には大概「先生」の敬称で文を書いているのですが氏のこの絵柄に「先生」と呼ぶのはちょっと抵抗があるんで今回の敬称は「氏」とさせていただきます。
じゃあ絵が駄目で読む気にならないかといえば不思議と読めてしまいます。
その秘密は氏の描く自画像にあるんじゃないかと思っています。
あまり社会性が無く、子供の頃の趣味を楽しみ続けていつのまにか大人になったような雰囲気を漂わせている自画像は彼の漫画で描く実生活と非常にマッチしていて私も含めて読者諸氏が自己投影しやすいところが私にとっての氏の漫画の魅力です。
そんな氏が恋愛縛りの実録レポートを担当(女性)とやることになり、恋愛映画を強制的に見させられて感想を言わされたり、会社の経費でお見合いをやって振られてみたりするのがこの本の企画です。
しかし、そんな企画の最中、氏は10歳年下の女性と出会って即同棲します。
恋愛が安定期に入るまでそれを描かずに担当女性のネタを描いたりするに至って担当との仲はギスギスしたりもします。
そして漫画の後半は恋愛の実録レポート。
お相手の女性の性格からなのか なんかすごくさばさばした恋愛です。
あの絵柄ですからセクシー系の話は無理なのは判りますが 「え、これでつきあっちゃうの?」 と思うようなかなりさばさばした恋愛。
それでも別れの危機があったり、気が付くと彼女が妊娠していたりと今どきからすれば普通の恋愛コースを着実に進む氏に
「カラスヤサトシ、漫画の中では内向的だけど 結構コミュニケーション能力高いし、友達多いし、外向きにも楽しんでいたんだなぁ。」
と感心することしきりでした。
彼女とけんかしても同棲中で二人でいるのでいつものように内向的な世界に逃げ込めずに困っている氏の姿とか、おもしろかったです。
氏の作品を軽く知っている人で氏のキャラに共感できる人は感情移入しやすいので買う価値があると思います。
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