■バーデンヴュルテンベルク
バーデンヴュルテンベルクの特集は今回が最終回です。

ドイツ海軍のバーデンヴルテンベルク。これだけ大きな水上戦闘艦なのだけれども対潜装備を全く搭載しておらず、水上打撃力も平均的でしたので、これでは北東アジアでは無理だなあ、と言う印象でしたが。

ニーダーザクセン級フリゲイト、今後ドイツ海軍は満載排水量10400tの防空艦6隻の水上戦闘艦建造を開始し、従来のバルト海での防衛とNATO支援のためのお付き合い的な外洋作戦能力という部分から転換を期す。

127型ミサイルフリゲイト、続いてドイツ海軍は満載排水量10000tの防空艦5隻を量産する計画で。SPY-6レーダーを搭載しVLSを64セル搭載、リュッチェンス級駆逐艦以来の有力な防空艦となる見込み。

バーデンヴルテンベルクは、水上戦闘艦の中でも非対称の戦いや地域安定化作戦などを想定した一種の戦力投射艦という位置づけであると、その装備から理解できます、特に長期航海、乗員のみ交替という仕様からも。

しかし、ドイツ海軍は外洋海軍へ回帰するという考え方はあるのだろうか。第一次世界大戦まではドイツ海軍は紛れもなく世界第二位、ジュッとランド海戦などで世界の雌雄を競った海軍ではあったのですが。

ビスマルク級戦艦などは第二次大戦前にその回帰を目指したものなのかもしれませんが、艦隊を支える水雷戦隊や、1940年代の海戦に不可欠な航空母艦を揃えることが出来ず第二次世界大戦に突入している。

グラーフツエッペリンのような未成空母の事例はありましたが、よしんば完成していたとしても2隻4隻10隻が艦隊を組んで戦う海戦が太平洋で常態化した時点では到底、艦隊建造が間に合いません。

通商破壊が限度であり、制海権そのものを掌握するシーパワーの前提からは離れ、テルピッツ提督が唱えたような艦隊現存主義のような、マカロフ提督の海軍戦略のような運用しか選択できない状態でしたが。

ニーダーザクセン級とF127型フリゲイトがある程度数が揃った状態では、ドイツ海軍は再度七つの海へ、外洋海軍への道を、勿論数の上からはNATOの一員という限度はあっても、回帰するのだろうか、ということ。

ブランデンブルク級フリゲイトとザクセン級フリゲイト、ドイツ海軍には性能面では極東まで展開できる水上戦闘艦が複数在りまして、実際過去に来日したことはあるのですが、それほどの頻度ではありません。

ザクセン級などは竣工当時、それなりに大きい印象があったのですが、しかしよくよくみてみると、もがみ型護衛艦と満載排水量で同程度です。グローバルな作戦を担うにはちょっと心細いということなのか。

10000t級大型水上戦闘艦が11隻揃う時代となりますと、ドイツ海軍の外洋作戦能力は北大西洋から太平洋を含むグローバルな作戦能力を備えることとなりますので、その展開はちょっと愉しみに待っています。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
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バーデンヴュルテンベルクの特集は今回が最終回です。

ドイツ海軍のバーデンヴルテンベルク。これだけ大きな水上戦闘艦なのだけれども対潜装備を全く搭載しておらず、水上打撃力も平均的でしたので、これでは北東アジアでは無理だなあ、と言う印象でしたが。

ニーダーザクセン級フリゲイト、今後ドイツ海軍は満載排水量10400tの防空艦6隻の水上戦闘艦建造を開始し、従来のバルト海での防衛とNATO支援のためのお付き合い的な外洋作戦能力という部分から転換を期す。

127型ミサイルフリゲイト、続いてドイツ海軍は満載排水量10000tの防空艦5隻を量産する計画で。SPY-6レーダーを搭載しVLSを64セル搭載、リュッチェンス級駆逐艦以来の有力な防空艦となる見込み。

バーデンヴルテンベルクは、水上戦闘艦の中でも非対称の戦いや地域安定化作戦などを想定した一種の戦力投射艦という位置づけであると、その装備から理解できます、特に長期航海、乗員のみ交替という仕様からも。

しかし、ドイツ海軍は外洋海軍へ回帰するという考え方はあるのだろうか。第一次世界大戦まではドイツ海軍は紛れもなく世界第二位、ジュッとランド海戦などで世界の雌雄を競った海軍ではあったのですが。

ビスマルク級戦艦などは第二次大戦前にその回帰を目指したものなのかもしれませんが、艦隊を支える水雷戦隊や、1940年代の海戦に不可欠な航空母艦を揃えることが出来ず第二次世界大戦に突入している。

グラーフツエッペリンのような未成空母の事例はありましたが、よしんば完成していたとしても2隻4隻10隻が艦隊を組んで戦う海戦が太平洋で常態化した時点では到底、艦隊建造が間に合いません。

通商破壊が限度であり、制海権そのものを掌握するシーパワーの前提からは離れ、テルピッツ提督が唱えたような艦隊現存主義のような、マカロフ提督の海軍戦略のような運用しか選択できない状態でしたが。

ニーダーザクセン級とF127型フリゲイトがある程度数が揃った状態では、ドイツ海軍は再度七つの海へ、外洋海軍への道を、勿論数の上からはNATOの一員という限度はあっても、回帰するのだろうか、ということ。

ブランデンブルク級フリゲイトとザクセン級フリゲイト、ドイツ海軍には性能面では極東まで展開できる水上戦闘艦が複数在りまして、実際過去に来日したことはあるのですが、それほどの頻度ではありません。

ザクセン級などは竣工当時、それなりに大きい印象があったのですが、しかしよくよくみてみると、もがみ型護衛艦と満載排水量で同程度です。グローバルな作戦を担うにはちょっと心細いということなのか。

10000t級大型水上戦闘艦が11隻揃う時代となりますと、ドイツ海軍の外洋作戦能力は北大西洋から太平洋を含むグローバルな作戦能力を備えることとなりますので、その展開はちょっと愉しみに待っています。
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