北大路機関

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新砕氷艦しらせ ユニバーサル造船舞鶴工場にて建造開始

2008-01-04 11:54:38 | 先端軍事テクノロジー

■新12500t型砕氷艦

 主に南極観測任務支援用として用いられる現行の砕氷艦「しらせ」の老朽化が進んでいるとされるため、代替として建造が進められている二代目「しらせ」の写真が大晦日、撮影できたので掲載したい。

Img_3787  これがユニバーサル造船舞鶴工場で建造されている「しらせ」。基準排水量は現行の11600㌧からやや増えて12500㌧、満載排水量も19000㌧から22000㌧とやや大型化している。全長は146㍍で、航海速力は15ノット、連続砕氷能力は現行と同じ1.5㍍、艦載機は一機増えて4機となる模様。手前はDDG-175「みょうこう」。この日も火災訓練を実施していた、今朝の報道では、火災を起こした護衛艦「しらね」は修理費用が200億円と見積もられ、防衛省では廃艦の方向で検討しているようである。

Img_0188  ユニバーサル造船の埠頭には、補給艦「ましゅう」が停泊していた。ユニバーサル造船で建造されていた、とC.ジョニー氏には説明してしまったが、調べたら三井玉野造船所で建造。ユニバーサル造船で建造されたのは二番艦として佐世保に配備されている「おうみ」の方でした(スマンです)。ということは、「おうみ」建造中の時には「ましゅう」と並んでたりもしたのだろうか。

Img_3803  17AGBは、本来は平成16年度予算に盛り込まれる計画であったが、文部科学省予算ということが特筆され、同時に予算難から難航し、設計予算のみ認められ、平成十七年度予算で建造されたという背景がある。当初は基準排水量22000㌧という計画もあったが、これも縮小され、現行の案となった。また、聞くところではCH-101二機とともに搭載する二機の観測ヘリは、民間からチャーターするという方式が用いられるのだとか(出典:世界の艦船No.630,P203)。

Img_3774  どうせならば、17AGBは22000㌧型の砕氷艦構造で全通飛行甲板を採用し、南極観測支援の他に、ヘリコプターを用いての国際人道支援任務や、平時には航空練習艦として運用。更に艦内の観測員収容スペースを活かして、汎用スペース化し、限定的な病院船としての機能も付与し、日本国内の大規模地震災害などに投入できるようにしては、とも思ったのだが、さすがにそれは無理か。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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