■北日本隣接,ロシア軍演習
ウクライナ情勢というよりもウクライナを巡る世界の緊張が北海道に届いたという厳しい状況です。

ロシア政府は北海道東方海域を含む北方領土地域全域を軍事演習海域とする通告を我が国外務省に対し行いました。産経新聞が4月18日1057時に配信した記事によれば、まず4月16日、ロシア政府が北方領土全域への国連海洋法条約に基づく無害通航権停止を発表、これにつづいて択捉島と国後島及び色丹島と歯舞諸島での演習を通告しました。

ロシア政府の意図は不明です、ただ、ロシア政府は6月に自衛隊が計画している北海道での演習に対し、外交ルートを通じ抗議した事実があります、一見してこれに対する対抗演習とも受け取れますが、本来は対抗演習とは、相手が行う軍事演習が侵略の為の兵力集結であった場合に備えるもので、先に行って威嚇する事は対抗演習でさえありません。

ロシア軍は現在、千島列島の第52師団など駐留兵力をロシアウクライナ戦争へ抽出しており、兵力のめんでは余裕がありません、このために北方領土全域と北海道東方海域までふくめた広大な地位での演習がどの程度可能なのかについても、注意深く見守る必要があるところですが、その一方で、ロシアウクライナ戦争に端を発する延長線上という見方も。

日本政府はロシア制裁の強化とともに軍事物資を含まない範疇に限定しつつ、ウクライナ支援を強化しています。ロシア軍は陸上兵力の大半がウクライナ方面に派遣されている一方、ロシア太平洋艦隊は無傷であり、黒海艦隊のようにウクライナ軍による攻撃で消耗もしておらず、トルコによるボスポラス海峡封鎖により増援兵力をおくっていません。

ただ、北方領土に直面する道東地域は第五旅団、冷戦時代の第五師団よりもかなり小型化しており、現状では北方領土を策源地とした着上陸の蓋然性はロシア軍兵力不足により低いものの、北海道が冷戦時代の様な最前線に戻りつつあり、また、有事の際に南転する戦略予備、という日本防衛戦略に、大きな転換を強いる事となるのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
ウクライナ情勢というよりもウクライナを巡る世界の緊張が北海道に届いたという厳しい状況です。

ロシア政府は北海道東方海域を含む北方領土地域全域を軍事演習海域とする通告を我が国外務省に対し行いました。産経新聞が4月18日1057時に配信した記事によれば、まず4月16日、ロシア政府が北方領土全域への国連海洋法条約に基づく無害通航権停止を発表、これにつづいて択捉島と国後島及び色丹島と歯舞諸島での演習を通告しました。

ロシア政府の意図は不明です、ただ、ロシア政府は6月に自衛隊が計画している北海道での演習に対し、外交ルートを通じ抗議した事実があります、一見してこれに対する対抗演習とも受け取れますが、本来は対抗演習とは、相手が行う軍事演習が侵略の為の兵力集結であった場合に備えるもので、先に行って威嚇する事は対抗演習でさえありません。

ロシア軍は現在、千島列島の第52師団など駐留兵力をロシアウクライナ戦争へ抽出しており、兵力のめんでは余裕がありません、このために北方領土全域と北海道東方海域までふくめた広大な地位での演習がどの程度可能なのかについても、注意深く見守る必要があるところですが、その一方で、ロシアウクライナ戦争に端を発する延長線上という見方も。

日本政府はロシア制裁の強化とともに軍事物資を含まない範疇に限定しつつ、ウクライナ支援を強化しています。ロシア軍は陸上兵力の大半がウクライナ方面に派遣されている一方、ロシア太平洋艦隊は無傷であり、黒海艦隊のようにウクライナ軍による攻撃で消耗もしておらず、トルコによるボスポラス海峡封鎖により増援兵力をおくっていません。

ただ、北方領土に直面する道東地域は第五旅団、冷戦時代の第五師団よりもかなり小型化しており、現状では北方領土を策源地とした着上陸の蓋然性はロシア軍兵力不足により低いものの、北海道が冷戦時代の様な最前線に戻りつつあり、また、有事の際に南転する戦略予備、という日本防衛戦略に、大きな転換を強いる事となるのかもしれません。
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