北大路機関

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【京都発幕間旅情】名鉄1900系電車と犬山橋,自動車併用区画が有するBRTバス高速輸送システムへの優位性

2023-09-18 07:00:41 | コラム
■名鉄1900系電車
 BRTバス高速輸送システムというものがあるようですが今回は名鉄の情景とともに比較点を見てみましょう。

 犬山橋はかつて自動車鉄道併用方式橋梁であった。この名鉄本線と同じ6両編成の特急が自動車に交じって橋梁を行き来していたという事は今考えると驚くべきことなのですけれども、この“自動車鉄道併用”方式は日本の課題であった赤字路線救済となりうる。

 上下分離方式という、鉄道線路を自治体が管理し列車運行を鉄道会社が管理する方式は、京都丹後鉄道などで実現していますが、民鉄路線などを自治体が譲渡を受け管理することは技術上の課題もありますが制度上難しいところもあります、ただ併用道路ならば、と。

 バス路線のように自治体や国が整備した道路上を走る乗合自動車と、線路の維持管理とともに車両を運行する鉄道では鉄道会社が不利となります。しかし、道路上を鉄道車両が運行できるならば、鉄道会社は列車運行に専念でき、ある程度赤字幅を圧縮できましょう。

 BRTバス高速輸送システムなどが代替案と思われるかもしれませんが、BRT専用車以外の鉄道車両が乗り入れ出来ない交通手段は鉄道の長所である大量輸送手段という部分を全く活かせていない、申し訳ないが非常にコスト面で不利なシステムといわざるを得ない。

 併用方式であれば、路盤を固める必要はありますが低速であれば長大な貨物列車も運行可能です。毎日運行すると交通の邪魔でしょうが、災害時などの迂回手段として用いるならば、迂回路線が有るか無いか、ということは交通を維持できるか否かに直結する視点です。

 制度上赤字路線維持へ公的補助を行うには限度がある、けれども廃線となれば地域過疎化が一気に加速する、併用方式であれば本線乗り入れの車両が東京や京都から直接乗り入れられる、その逆も然り。こうした選択肢、国は過疎化を考える際、選択肢とすべきだ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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