■ラストフライト
エンジンの轟音遥かに。

入間基地航空祭の特集を掲載しますとともに、先週に無事C-1FTBがラストフライトを完了し、1970年のC-1輸送機初飛行以来、様々な出来事とともに我が国安全保障の第一線にあったC-1輸送機はその役目を終えました。

C-1輸送機、初飛行は1970年で、防衛庁記録昭和45年版などに動画がいまでもみることができます、実に55年にわたり日本の防衛にかかわっていたということで、逆に考えるとC-2輸送機なども初飛行は2010年ですから。

C-2輸送機も同じように55年間飛び続けるとしますと、2065年まで運用は続くのだなあ、と防衛装備品開発と要求仕様というものは、はるか将来の半世紀先を見越さなければならないという責任の重さを痛感するのですね。

C-46輸送機の後継として開発されたC-1輸送機は、C-46輸送機が2tまでしか搭載できませんでしたので、その4倍となる8tを搭載できる輸送機として開発されまして、当時としては十分な輸送能力を持つ輸送機であると考えられた。

沖縄返還、C-1輸送機の問題を大きく転換してしまったのは、初飛行から2年後に沖縄返還となり、専守防衛に限った場合でも航続距離が不足するようになったという話がありました。これなどはどうしろと、という感じなのですが。

C-160輸送機、C-1輸送機と比較すると欧州共同開発のC-160と8tという輸送力などそっくりな輸送機が2021年まで現役でしたので、C-1輸送機の性能が不足しているとは考えない物ですけれども、感覚は時代とともに移ろうのか。

A-400M輸送機とC-2輸送機、なにかいま欧州でエアバスが製造するターボプロップ四発のA-400M輸送機と日本のジェット双発のC-2輸送機が搭載能力と航続距離でかなり重なっている部分を観るとC-160とC-1を思い出すのですけれど。

C-1のような航空機を国産し、55年間維持できたことは大きな意義があったのだろうと考えます。しょう来拡張性?、確かにC-46とKC-46Aをみればここまで近代化できたのかと驚かれるでしょうが、あれは名前が似ていただけ。

川崎重工、日本の防衛産業は数が大きすぎる、という批判がある一ぽうで、統合を進めますと独占禁止法に引っかかる、COVID-19のさいに我が国になぜ世界規模の製薬会社が無かったのかを突きつけられた際のこたえが此処にもある。

防衛産業、しかし一方でこうしたものが国内にあるからこそ、防衛政策の独自性を保つことが出来るという建前論がありまして、その建前論は2020年代、ロシアウクライナ戦争やアメリカ外交の急変を前に急に本質論議となってくる。

国産装備はこうした、まあ第二次トランプ政権があそこまでサンザンな状況というのは今年一月まで予測が難しかったのですけれど、情勢変化に対応するために影響を受けにくい分野として、半世紀先、実際は半月先、見通す努力が重要です。

C-1輸送機、そして先週はミサイル護衛艦はたかぜ、いや、練習艦はたかぜ退役行事も執り行われていましたが、時代の変化とともに防衛装備品は後退してゆきます、その後継装備をしっかり揃える重要性も改めて想うのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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入間基地航空祭の特集を掲載しますとともに、先週に無事C-1FTBがラストフライトを完了し、1970年のC-1輸送機初飛行以来、様々な出来事とともに我が国安全保障の第一線にあったC-1輸送機はその役目を終えました。

C-1輸送機、初飛行は1970年で、防衛庁記録昭和45年版などに動画がいまでもみることができます、実に55年にわたり日本の防衛にかかわっていたということで、逆に考えるとC-2輸送機なども初飛行は2010年ですから。

C-2輸送機も同じように55年間飛び続けるとしますと、2065年まで運用は続くのだなあ、と防衛装備品開発と要求仕様というものは、はるか将来の半世紀先を見越さなければならないという責任の重さを痛感するのですね。

C-46輸送機の後継として開発されたC-1輸送機は、C-46輸送機が2tまでしか搭載できませんでしたので、その4倍となる8tを搭載できる輸送機として開発されまして、当時としては十分な輸送能力を持つ輸送機であると考えられた。

沖縄返還、C-1輸送機の問題を大きく転換してしまったのは、初飛行から2年後に沖縄返還となり、専守防衛に限った場合でも航続距離が不足するようになったという話がありました。これなどはどうしろと、という感じなのですが。

C-160輸送機、C-1輸送機と比較すると欧州共同開発のC-160と8tという輸送力などそっくりな輸送機が2021年まで現役でしたので、C-1輸送機の性能が不足しているとは考えない物ですけれども、感覚は時代とともに移ろうのか。

A-400M輸送機とC-2輸送機、なにかいま欧州でエアバスが製造するターボプロップ四発のA-400M輸送機と日本のジェット双発のC-2輸送機が搭載能力と航続距離でかなり重なっている部分を観るとC-160とC-1を思い出すのですけれど。

C-1のような航空機を国産し、55年間維持できたことは大きな意義があったのだろうと考えます。しょう来拡張性?、確かにC-46とKC-46Aをみればここまで近代化できたのかと驚かれるでしょうが、あれは名前が似ていただけ。

川崎重工、日本の防衛産業は数が大きすぎる、という批判がある一ぽうで、統合を進めますと独占禁止法に引っかかる、COVID-19のさいに我が国になぜ世界規模の製薬会社が無かったのかを突きつけられた際のこたえが此処にもある。

防衛産業、しかし一方でこうしたものが国内にあるからこそ、防衛政策の独自性を保つことが出来るという建前論がありまして、その建前論は2020年代、ロシアウクライナ戦争やアメリカ外交の急変を前に急に本質論議となってくる。

国産装備はこうした、まあ第二次トランプ政権があそこまでサンザンな状況というのは今年一月まで予測が難しかったのですけれど、情勢変化に対応するために影響を受けにくい分野として、半世紀先、実際は半月先、見通す努力が重要です。

C-1輸送機、そして先週はミサイル護衛艦はたかぜ、いや、練習艦はたかぜ退役行事も執り行われていましたが、時代の変化とともに防衛装備品は後退してゆきます、その後継装備をしっかり揃える重要性も改めて想うのですね。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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