北大路機関

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小松基地 '16航空祭 in KOMATSU 小松空港展望デッキからのF-15イーグル戦闘機離陸飛行

2016-09-25 23:00:44 | 航空自衛隊 装備名鑑
■小松航空祭二〇一六
 航空自衛隊向けF-35戦闘機初号機がロールアウトし、翌朝に沖縄県の宮古島沖へ中国軍機8機が接近、防空への関心が高まる中ですが、日本海防空の要衝、小松基地航空祭2016の様子を見てみましょう。

 今回の小松基地航空祭は新しい試みとしまして小松空港での撮影に挑戦しました。小松空港、その昔は金沢大学の知人と東京で会う際、いつも小松から羽田への旅客機を使っていたのを思い出しまして、当時は北陸新幹線が長野まで、しかし、雷鳥を利用して京都から東海道新幹線、はくたか利用と上越新幹線、夜行急行能登、寝台特急北陸、いろいろあるのに不思議に思ったものです。

 この小松空港、小松基地とは滑走路を挟んで反対側にありまして、しかし航空管制は航空自衛隊が行っているという場所、貨物ターミナルの強化によりボーイング747貨物機の乗り入れが行われている日本海側有数の航空貨物拠点です、そして航空祭を展望デッキから望むことができる、ということで、小松基地内での大混雑を忌避して、敢えて空港側から撮影するという方も多い、とのこと。

 空港展望デッキからの撮影、今回、この撮影位置を選択しましたのは、1にも2にも、悪天候への懸念です。空港デッキならば、万一、というか天気予報では確実に荒天となります際、雨宿りに待避することが容易です。屋根があるというのは大きい、基地にも格納庫が雨宿り用に開放されることとなるのはわかっているのですが、来場する方が多い分、全員を収容できるとは限りません。

 小松基地、F15戦闘機の離陸、展望デッキから撮影しまして気づいたのは、この場所が上層階にある、ということ。それほど高い場所ではないのですが、少なくとも小松基地の脚立使用許可エリアに持ち込める脚立の高さよりは高い視線から撮影することができます、すると、離陸する戦闘機を高い位置から俯瞰風景で撮影することができるのですよね、F15、いつもとは違う視線から、この風景は新鮮でした。

 しかし、難点はあります。素晴らしい情景で、晴れていれば小松基地と霊峰白山を一望できるでしょう、が、晴れていれば午前中は完全逆光となる撮影位置であることを忘れてはなりません、白山から太陽は昇るわけですから、太陽が昇れば、飛行展示は滑走路上空でおこなわれる、即ち、F15の美しい編隊飛行を逆光で撮影することになってしまうのです、もちろん基地から撮影すれば機体が輝くほどに順光です。

 航空機の撮影に際し、逆光ほど寂しいものはありません、順光ならば青空はどこまでも青く、機体はくっきりと鮮明な迷彩が浮かび上がります、しかし、逆光ですと、空は如何に快晴でもどこまでも灰色に、機体は太陽の光を受けてカメラにはその黒い陰だけが届く、U2やF117のような黒い航空機以外、逆光写真はちょっと残念で、例えば航空機のポスターでも基本逆光の写真は前衛的なアングルを求める以外つかわれません。

 今年の小松基地航空祭にて展望デッキを選んだ背景には、どう考えても悪天候ならば青空が順光の位置へ移動したとしても撮影することはできない、それならば、一風変わった写真を撮ってみよう、という撮影位置の変更です。小松基地側からでも編隊離陸などを撮影できますし、特に上昇してゆく戦闘機を見上げるお馴染みの撮影位置というものも捨てがたいものではあったのですけれども、ね。

 小松基地航空祭特設HPをみますと、小松基地周辺は例年大渋滞となることが明記されていまして、小松基地周辺と小松駅及び粟津駅周辺の臨時駐車場の案内とともに、渋滞回避の方法に、特急停車駅である福井駅や金沢駅に自動車を停めてのパーク&ライド、基地周辺住民の方へは自転車での来場を勧めていました。そこで、浜松基地航空祭以来の力業としまして、折畳式自転車を車載する方法を選んでみました。

 南雲艦隊が、ハワイ近海までは空母で、真珠湾まではゼロ戦で、という日本海軍伝統の方法を、元々海軍航空部隊基地として建設された小松で実施、ここは加賀地方、空母加賀の由来の地であり、偶然、横浜では護衛艦かが建造中、小松航空祭といったらば、もう車に自転車積んでいくしかないでしょう、という、自分を納得させた上での展開です。折畳式自転車は鈍足ですが、これは致し方ない。

 駐車場ですが、今年の航空祭は荒天予報、台風16号の影響、この文章を作成している現在は北陸本線の列車に乗車中なのですが、現時点で関西線の運行に影響がでており、北陸本線の列車も乗車位置変更や編成に変更がでるほど、台風16号の影響は大きかったわけですが、この台風16号が刻一刻と接近している状況での航空祭、来場者は昨年度の半分程度で、駐車場にも影響、というか、余裕があったのです。

 小松航空祭、特設駐車場ですが、確実に混雑するのはシャトルバス乗り場付近、続いて空港付近の特設駐車場です。空港駐車場は有料利用を含め航空祭観覧者による混雑を空港利用者が巻き込まれる状況を回避するべく、早朝は厳重に封鎖されていましたが、空港付近は撮影適地であることから、この付近の特設駐車場も混雑するのです。故に、空港から3km以上離れた特設駐車場が、余裕ありました。

 F15、良い撮影条件で記録することができました、特に空港側からも、小松、という地名、つまり航空祭らしい情景の写真を撮影することができましたし、空港から3kmも進めば小松基地です。基地駐輪場はかなり余裕がありまして、小松基地が自転車利用を呼びかけた理由も納得です。ブルーインパルスは基地内で撮影、自転車はシャトルバス待ち行列とも無縁で、充実した一日を過ごすことができたわけです。帰路、彦根付近の渋滞がすごかったのがありましたが、ね。

北大路機関:はるな くらま
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5 コメント

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大日本 爆音浴 愛好会 会長 (私です) (河田 康彦)
2016-09-27 04:14:33
大日本は、全日本に呼び替えても一向に構わないのですが、『右翼じゃないですよォ』と、おチャラける為の伏線です。
撮り鉄(飛行機限定)も、録り鉄(飛行機限定)も、しません‼ただ、ただ、爆音を浴びるのでありまふ。無心で、浴び続けます。(飛び去る機体の下に在る、全ての物体に何の分け隔て無く、圧倒的な爆音です。)
大日本 爆音浴 愛好会 会長 (私です)→続き (河田 康彦)
2016-09-27 04:18:05
何か、御返事戴けると、豚(私)喜びまふ
Unknown (流線形)
2016-09-27 21:40:01
T-2の垂直尾翼に映えるコブラを西側アラート待機場周辺のフェンス越しに眺める事ができた幼き日々を懐かしく思い出してしまいました。
小松まで観に行くのはシンドイなあ。
ちょっとよくわかりません (はるな)
2016-10-01 23:07:46
河田 康彦 様

ちょっと仰りたいことが分かりません

轟音が好きならば阪神電車の高架下がお勧めです
九州は賑やかに (はるな)
2016-10-02 22:23:13
流線形 様 こんばんは

当方の視点からしますと、九州は実戦部隊迷彩のF-2が集中してゆきますので、ちょっと羨ましくも思います・・・

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