■本日が最後
名鉄モノレール線が、本日、その営業運転を終了し、MRM-100形モノレールの車両と、路線双方ともに廃止・廃線される。
MRM-100形は、ドイツのアルベーク社が開発した、コンクリート製一本のレールに跨った車両が、ゴムタイヤにより機動するという方式。軽合金製で三輌の定員は約200名、97‰の急勾配にも対応している車両である。モノレール線は、犬山遊園駅から成田山駅を経て動物園駅までの1.2kmを4分で結んでいる。動物園駅からは“SFドラマ 猿の軍団”などでも知られる日本モンキーパークに連絡するが、今後はバスにて結ぶとのこと。明治村と犬山駅のバスによる利便性の悪さを考えれば、今後の日本モンキーパークにも影響が出て来ないかが心配だ。
パノラマカー、モノレール、510形重連など、様々な見どころで愛された名鉄であるが、その姿は大きく変わりつつある。たとえば、このモノレール線も、1.2kmの路線の維持に専用の人員と機器を揃えることは、採算性の面から問題があったのだろう。ここで、例えば名鉄が、大阪モノレールのように名古屋の中心である栄町駅、もしくは新幹線とも近い新名古屋駅から広小路通り沿いに栄を経て名古屋空港まで結ぶモノレール路線を開業していれば、名古屋空港の利便性や、今日の姿も変わっていたのではないか、と考える。
モノレールは、通常の鉄道線では考えられないような勾配に対応する能力を有し、くわえてゴムタイヤ方式により騒音が少なく、軌道線のように自動車交通にも影響を及ぼさず、車道の上を架線とともに移動できるメリットがある。デメリットとしては、構造上、速度が通常の鉄道に比して劣る点、車両の整備コストなどが挙げられるが、利点を活かし、もう少し大きな路線網を構築していれば、また今日の姿は変わったのだろうか、と考える次第。
HARUNA
(本ブログに掲載された本文および写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
犬山モノレールですが、書きませんでしたが、とてつもなく遅い(もちろん路線そのものが短いのですが)という難点がありました。
>価値(特に起伏の多い土地では)を発揮できると
大阪モノレールは凄いですからね!市街地では、高架下なんかを利用して、市電と違い、地上の交通に影響もでないですし、都市交通では利点が大きいのかも(豪州では活用しているという話を聞きました)。
>結構この距離からでも見えるものなのですね
成田山に向かう道で、犬山城とタッチ&ゴーの機体を撮影できるポイントがありました。
モノレールは元々遊具施設の延長として考えられた経緯があります。日本初のモノレールである上野動物園の懸垂式もそうですし、小田急や姫路、名古屋東山動物園など、黎明期は遊戯施設を兼ねていたんですね。
(営業路線に比較して遊具運行の方が不具合発生時の影響が少ないという事情もあった。)
路線網及び共通規格さえ整えばそれなりの価値(特に起伏の多い土地では)を発揮できると思うのですがねえ?
最近はやっと実用鉄道としての利便性が見直されつつあるのは喜ばしいことです。(建設省の予算で工事が行われることも負担軽減になる。)
ちなみに私は大学入学1年目、及び各務ヶ原基地航空際(T-3ラストフライト)の2回ほど乗車経験有り、猿とのコミュニケーションの傍らで、Blueの予行演習を見たことがあります。(このときはイージス艦&砕氷艦などの電気機器設計をしている友人と同行した。)
結構この距離からでも見えるものなのですね!。
それでは。