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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

令和五年度十二月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2023.12.16-2023.12.17)

2023-12-15 20:00:28 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 寒波がやってくる兆しが見えますが皆様いかがお過ごしでしょうか、いよいよ早いもので年内の自衛隊行事も最終盤となってまいりましたが今週末にも陸海空の行事が予定されています。

 百里基地航空祭2023、日曜日に挙行されます。例年はその年の航空祭採集の美を飾るのは南国の那覇基地航空祭なのですが、今年は航空観閲式が入間基地で行われた関係なのでしょうか、驚くことに例年十月に行われています百里基地航空祭が十二月後半に行われるという。百里基地、茨城県に所在していまして最寄駅は常磐線石岡駅、から16kmほど。

 首都防空を担う第7航空団の基地となっていまして、F-2戦闘機が配備されています。かつては航空自衛隊ファントム発祥の地と親しまれていましたが、ファントムは既にその姿は無く、飛行隊はF-35戦闘機へ機種転換し三沢基地へ移駐、この関係で三沢基地からF-2戦闘機1個飛行隊が移駐してきました。そしてかつてファントムの偵察航空隊が居ましたが。

 ファントム、RF-4戦術偵察機も全機退役しまして偵察航空隊は廃止、数年を置いてRQ-4という、RF-4とは一文字違いですが全くの別物のRQ-4グローバルホーク無人偵察機を運用する部隊、偵察航空隊が三沢基地にて新編されています。百里基地はその関係で戦闘機2個飛行隊と偵察航空隊という大所帯から、いまは1個飛行隊機関の静かな基地となった。

 第7航空団と百里救難隊の基地、航空祭は0830時から戦闘機と救難部隊によるオープニングフライト、0915時からF-15戦闘機外来機による機動飛行、0955時から救難飛行展示、1045時からF-2戦闘機4機による模擬対地攻撃、1125時より米軍F-16戦闘機機動飛行、1330時からF-2戦闘機2機による機動飛行、ブルーインパルスは今年度参加しません。

 首都圏唯一の要撃飛行隊、なのですけれどもこの百里基地は最寄駅から遠すぎる事で有名、16kmの距離をシャトルバスで移動するのですが、驚くなかれこの距離、新幹線岐阜羽島駅から岐阜基地までの距離に匹敵するという。そして駐車場は無いのですが農家の方の特設駐車場頼りにマイカーで来る方も多く、入り乱れて大渋滞してしまうという迷物でもある。

 シャトルバスは常磐線石岡駅から運行されますが、この他に事前予約定員制のバスが土浦と水戸から運行されます。前回一般公開された際には関東最大の大洗海水浴場の巨大駐車場とシャトルバスを結ぶ運行も行われていましたが、今年はこの駐車場も設置されませんのでシャトルバスが渋滞に阻まれる事を想定し、余裕ある移動計画が必要でしょう。

 わかやま自衛隊フェアin新宮港、明日土曜日に行われます。新宮港佐野第三岸壁において一般公開が行われまして、最新鋭護衛艦くまの一般公開が予定されています。そして護衛艦一般公開と共に陸上自衛隊装備品展示と航空自衛隊装備品展示も行われるという。和歌山県の艦艇広報なのですが、新宮市という若干南の方ですので見学される方はご注意を。

 くまの。もがみ型護衛艦の2番艦です、もがみ、くまの竣工は2022年で横須賀の掃海隊群直轄艦として、昨年と今年相次ぎ竣工した護衛艦のしろ、みくま配属は佐世保基地第13護衛隊、そしてまもなく5番艦やはぎ就役となります。一見してこれまでの護衛艦とは異なるステルス設計に驚かされますが、改良型を含め20隻以上が大量建造される計画です。

 竹松駐屯地創設71周年記念行事、長崎県の大村線沿線にあります駐屯地で、第2高射特科団第102高射隊が駐屯しています。そしてまさに南西防衛最前線となっています九州、もともと竹松に居ました第7高射特科群が昨年から今年にかけて次々と新設の石垣駐屯地へ移駐してゆきました、第102高射特科隊も元々は第7高射特科群隷下の中隊であったもの。

 03式中距離地対空誘導弾とホークミサイルの駐屯地という印象でした竹松駐屯地ですが、現在はもう一つ、第3水陸機動連隊準備室が置かれています。計画では年度末に水陸機動団隷下に新編される第3水陸機動連隊が竹松に駐屯予定となっていまして、まさに変革期の竹松駐屯地を見る事が出来るでしょう。式典に準備隊が参加するのか、興味深いですね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・12月17日:百里基地航空祭2023
・12月16日:わかやま自衛隊フェアin新宮港
・12月16日:竹松駐屯地創設71周年記念行事

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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ウクライナ情勢-ウクライナ軍ドニエプル川渡河作戦ビロフルードヌイ島新橋頭堡とアウディイフカロシア軍新攻撃軸

2023-12-15 07:00:28 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 真冬の演習場を見せて頂いた事が有るのですが自衛隊でさえ視界不良の時は索敵も照準も大変だといわれたものです。

 アウディイフカ攻撃へロシア軍は南東地区の工業地帯から新たな攻撃を開始した、ISWアメリカ戦争研究所ウクライナ戦況報告12月3日付発表によれば、ウクライナ軍アウディイフカ管区のバラバシュ氏発言として、ロシア軍はアウディイフカ南東工業地帯とアウディイフカ南方のスパルタクに新しい攻撃軸を置いたとのこと。攻撃は開始されていない。

 スパルタクなどの攻撃地点へはロシア軍は重装備を集積しているということですが、しかし現在は悪天候であり、攻撃を開始するには至っていないとのこと。損耗火器数などから戦況を分析している民間団体オリックスがまとめたところによれば、12月前後からロシア軍の損失火器数が抑えられ始めており、秋季攻勢がほぼ終了したと分析する事も出来ます。
■死傷者数29万から35万名
 戦死者と云いますか死傷者では沖縄戦の旧日本軍みたいなことになっている。

 ロシア軍の戦闘要員死傷者数は29万から35万名に達している、イギリス国防省ウクライナ戦況報告12月4日発表として概算が示されました。これは2022年2月24日の開戦から2023年11月までの数字で、戦闘要員とはロシア軍に加えてロシア民間軍事会社の戦死者数などを含めたものとのこと。ロシア側は戦死者を公式発表していません。

 ロシア正規軍の戦死者は約5万名で負傷者が18万から24万名、民間軍事会社ワグネルグループの戦死者は2万名と負傷者が4万名、この推定範囲の中央値から推測しますと死傷者は32万名となります。ただ、正確な情報を国防省が上げない事でロシア指導部やロシア政府関係者において死傷者への関心度が低い事をイギリス国防省は指摘しています。
■ビロフルードヌイ橋頭堡
 ウクライナ軍は新設の海兵旅団をこの数カ月間にわたり渡河作戦に投入していますが。

 ドニエプル川渡河作戦においてウクライナ軍はヘルソン市南西のビロフルードヌイ島に新しい橋頭堡を確保した模様です、ISWアメリカ戦争研究所12月4日付戦況分析によれば、この地域ではウクライナ軍のドニエプル川渡河作戦が小規模ではあるものの着実な戦果を結び、ビロフルードヌイ島はヘルソン市の南西11km地点にありロシア軍と戦闘中だ。

 ロシア軍は逐次投入で対応しているため、指揮系統に不明瞭となっている状況もありこうした中で悲劇も生じた模様。激戦地となっているヘルソン州でロシア軍将官が戦死した、ロシア軍台14軍団副司令官のウラジミールザバドスキー少将がヘルソン州で地雷を踏み戦死しました。ロシア軍はクリンスキー地区でウクライナ軍に攻勢を準備中とのことです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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