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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『クロスロード』シリーズ '16~

2019-11-08 00:00:17 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2016年の冬シーズン、NHKのBSプレミアムにて第1シリーズ全6話が放映された特集ドラマ。

さらに'17年初夏に第2シリーズ『クロスロード/声なきに聞き形なきに見よ』全6話、'18年末に第3シリーズ『クロスロード3/群衆の正義』全6話が放映されてます。

なんと、刑事=舘ひろし、新聞記者=神田正輝という、昭和の刑事ドラマを愛する者を狙い撃ちしたようなキャスティング。

舘さんの刑事役は言わずもがな、神田さんもデビュー作(そして石原プロモーション初のTVドラマ)『大都会/闘いの日々』における役柄が新聞記者(石原裕次郎さんの部下役)でした。

さらに小野武彦、平泉 成、西村雅彦、高島礼子、中村玉緒、徳重 聡、宮下裕治、勝野 洋、竹中直人と、共演陣は刑事ドラマの常連さんばかり。脚本を担当されたのも金子成人さんに大川俊道さんですからね!

舘さんは映画『さらばあぶない刑事』で10年ぶりに柴田恭兵さんとのコンビを復活させ、さらに続けて神田さんと『ゴリラ/警視庁捜査第8班』のコンビまで復活させちゃったワケです。(共演は『西部警察SPECIAL』以来12年ぶり?)

ただし、コンビと言っても今回はバディ物じゃなく、どちらかと言えば敵対する関係。『ゴリラ』でコンビネーションがしっくり来なかったもんで(?)、あれ以来2人は敵対する役柄ばかりw(だけど一緒に仕事してるんだから、仲が悪いワケでもない)

かつて舘さんは本庁の刑事、神田さんは大手新聞社の記者で、お互いエリートコースを歩んでたのに、舘さんが捜査本部の誤認逮捕に気づき、それを神田さんが無断ですっぱ抜いたもんだから、2人は訣別し、それぞれ窓際部署へと追いやられて行く。

で、そんな2人が偶然、同じ町で仕事することになり、25年ぶりに再会する。25年前と言えば、ちょうど『ゴリラ』が放映されてた時期ですよ! やっぱりあの仕事がマズかったw 何もかも谷川竜のせいです。

舘さんは妻を亡くし、神田さんは愛娘(北乃きい)に疎まれて、ちょっと寂しい晩年を迎えようとしてる。

そうなった原因は25年前の事件にあり、再会した事によって2人がそれぞれ過去の傷と向き合い、ケリをつけて前向きな気持ちを取り戻していく。つまり『あぶデカ』や『ゴリラ』とは全然違う、むしろ石原プロの原点『大都会/闘いの日々』に回帰したような渋い人間ドラマ。

舘さんも神田さんも歳を重ね、経験も積んで、そういう芝居がサマになるようになられたんですよね。

特に舘さんは、永遠にスーパーマンの役しか似合わないだろうと思ってたのに、枯れた普通人の役に違和感を感じさせなくなってます。演技力が格段に向上してるのを『さらばあぶない刑事』でも実感しました。

神田さんはまぁ、良くも悪くもあんまり変わらないw 元より強烈な個性を持った人じゃないから、舘さんのアクが抜けてきた分、2人のバランスがちょうど良くなった気がします。

石原プロ作品をずっと観て来た者としては『大都会』シリーズの坊さん(小野武彦)と神田さんが今回どう絡むのか?とか、署長役の徳重聡くんに舘さんがペコペコする姿とかw、ストーリー以外にも見所が多いです。

もちろん、じっくりと人間を描いた良質のドラマですから、刑事ドラマファン以外にもオススメ出来る作品です。

セクシーショットは第2シリーズで神田さんの後輩ジャーナリストに扮した、栗山千明さんです。
 

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『警視庁ゼロ係/生活安全課なんでも相談室』シリーズ'16~

2019-11-07 00:00:13 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2016年の冬シーズン、テレビ東京の「金曜8時のドラマ」枠でFIRST SEASON全7話が放映され、以降、同枠で'17年夏にSECOND SEASON全8話、'18年夏にTHIRD SEASON全7話、'19年夏にSEASON4全8話が放映されてる人気シリーズ。

富樫倫太郎さんの小説『生活安全課0係』シリーズを映像化した作品で、制作はテレビ東京と、THIRD SEASONSまでがドリマックステレビジョン、SEASON4がスパークル。

東大法学部卒のキャリアで階級は警視なのに、空気を読むことを知らず「忖度」を一切しない性格と口の悪さが災いし、ぽんこつ刑事の吹き溜まりと云われる杉並中央警察署の生活安全課なんでも相談室に飛ばされた主人公=小早川冬彦に、小泉孝太郎(テーマカラー 赤)。

そんな冬彦に振り回されつつ名コンビとなる叩き上げの巡査長=寺田寅三に、松下由樹(テーマカラー 青)。

そんな寅三と犬猿の仲でありつつ似た者どうしの事務員=本条靖子に、安達祐実(テーマカラー 紫)。

ムードメーカーでカレーに目がない巡査長=桜庭勇作に、木下隆行(テーマカラー 黄色、あだ名は勿論キレンジャー)。

FIRST SEASONのみ活躍したお色気担当刑事=安智理沙子に、池田夏希(テーマカラー ピンク)。その後任であらゆる情報をハッキングで収集する元サイバー捜査官=太田文平に、戸塚純貴(テーマカラー ピンク)。

SECOND SEASONまで係長を務めて定年退職した警部補=亀山良夫に、大杉 漣(テーマカラー グリーン)。その後任となったお調子者の係長=横山建夫に、片岡鶴太郎(テーマカラー グレー)。

そして副署長から署長に昇格した谷本警視に石丸謙二郎、地域課のボインぼよよん婦警に岸明日香が扮するほか、シーズン毎に若村麻由美、駿河太郎、矢島健一、平岡祐太、手塚とおる、宮川一朗太、といったキャスト陣が本庁から出向して来る刑事や管理官に扮し、期間限定レギュラーを務めておられます。

SEASON4では捜査員たちを「駒」どころか「蟻」呼ばわりしちゃう凄腕管理官の斉藤由貴、彼女の過去を知るワケあり上司の吉田栄作が登場し、シリーズに波風を立てるカンフル剤の役目を担いました。

すこぶる明るい作風でありつつ適度な緊張感もあり、これは私好みの作品です。

基本はごくノーマルな謎解き捜査ドラマなんだけど、主役=小泉孝太郎くんの思いきった三枚目ぶり、失笑を買いかねない大胆な弾けっぷりが新鮮で小気味よく、芸達者な共演陣とのアンサンブルも絶妙で決して退屈しません。

なおかつミステリーとしてのクオリティーも標準以上を保っており、笑いの要素を抜きにしても楽しめる本作は、世間でどれほど認知されてるのか分からないけど、私にとっては意外な大穴でした。

超大物政治家のサラブレッドというレッテルに抗うことなく、その育ちの良さと根っからの明るさを最大限に活かした小泉孝太郎くん=冬彦のキャラクターに、演技力うんぬんを超越した魅力を私は感じてしまいます。

忖度を知らない冬彦がどんなに失礼なことを言っても許されるのは、彼が警視という高階級だからではあるんだけど、なおかつ嫌味に感じさせないのは演じるご本人のお人柄あればこそ、なんだろうと思います。

その割りに冷血なヒールを演じてもハマってたような記憶があるし、小泉孝太郎という俳優さんはなにげに凄いのかも知れません。天は選んだ人に二物も三物も与えるんです。すこぶる不公平で、世の中は破滅です。

共演陣も好きな俳優さんばかりだし、よくよく考えてみりゃ意外でも大穴でもない、なるべくしてなった人気シリーズとして皆さんにもオススメさせて頂きます。

セクシーショットは地域課婦警=弥生を演じる岸明日香さん。おっぱいは裏切りません。
 

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『スペシャリスト』2016

2019-11-06 00:00:24 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2016年の冬シーズン、よりによってSMAP解散騒動のさなかw、テレビ朝日系列の木曜夜9時「木曜ドラマ」枠で全10話が放映された、テレ朝&東映の制作による刑事ドラマ。

2013年から'15年にかけて「土曜ワイド劇場」枠でスペシャルドラマ4本が放映され、その好評を受けての連ドラ化。私もずっと待望してました。

何者か(たぶん警察上層部に通じる組織)の罠にはまり、無実の罪を着せられ刑務所に10年間服役した刑事=宅間善人(草なぎ剛)が、受刑者たちとの交流から得た犯罪ノウハウや、犯罪者心理の知識、そして並外れたデータ解析能力を駆使し、難事件を解決して行きます。

設定もユニークだけど、真面目なんだか不真面目なんだか、冷めてるんだか熱いんだかよく分かんない宅間刑事のキャラクターが抜群に面白く、草なぎ君の定評ある演技力との相乗効果で、そのクオリティーは凡百の捜査ドラマと一線を画してます。『ヒガンバナ』と見比べるとよく判りますw

連ドラ化にあたって舞台が京都から東京に移され、警視庁に新設された「総合事犯対応係(仮)」のメンバーとして、夏菜、和田正人、吹越 満らが新たにキャストイン。

京都(土曜ワイド劇場)時代のレギュラー陣はお払い箱かと思いきや、南 果歩、芦名 星、平岡祐太の3人が第1話後半から応援に駆けつけ、そのまま転属する形で続投となりました。

夏菜さんの刑事役もなかなか魅力的だけど、宅間=草なぎ君はやっぱり、関西ノリの南さんと組んだ方がキャラが活きますから、私はとてもホッとしました。

そして何と言っても、戸田山雅司さんの脚本です。初回は、宅間がまたもや冤罪で刑務所にぶち込まれるというw、意表を突いた展開で楽しませてくれました。

同じ謎解きゲームでも脚本次第、キャラクターの創り方次第でこれほど面白くなるんだって事を、皆さんも是非『ヒガンバナ』と見比べてw、実感して頂ければと思います。

SMAP解散により続編制作の可能性は絶望的かも知れないけど、ジャニーズの圧力なんかに負けず、是非いつの日か復活させて頂きたいシリーズの1つです。
 
コメント (2)
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『ヒガンバナ/警視庁捜査七課』2016

2019-11-05 00:00:19 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2016年の冬シーズン、日本テレビ系列の水曜夜10時「水曜ドラマ」枠で全10話が放映された捜査ドラマ。2014年秋に放映された単発2時間スペシャルを連ドラ化した作品です。

女性絡みの事件のみを扱う、女性だけで編成された警視庁刑事部の新セクション「捜査七課」の活躍が描かれます。見た目は美しいが猛毒を持つ、という皮肉をこめて彼女らは男性刑事たちから「彼岸花」と呼ばれてます。

他者の本音が聞こえてしまう特殊能力を持った主人公=来宮 渚 巡査部長に堀北真希、捜査一課から七課に左遷されて来宮の相棒となる峰岸警部補に檀れい、課長の瀬川警視正に大地真央。ほか、知英、高梨 臨、YOUらが捜査7課メンバーに扮し、佐野史郎、平山浩行、高橋惠子、そして新婚ホヤホヤのDAIGOらが脇を固めまういっしゅ!

とりあえず、もう「特殊能力を持った刑事、探偵、医者」にはウンザリです。

もちろん、真犯人を見たら衣服が破れて全裸になっちゃうとか、そういう能力なら大歓迎(ただし美女限定)だけど、常人には見えないものが見えるだの聞こえるだのはもう、アホらしくて見てられません。

そういう設定がオマケに付いてるだけの話で、結局やってる事は相変わらずの謎解きゲームですからね。

そのマンネリ感を解消する為のアイデア(特殊能力設定)自体が、もう既にマンネリ化しちゃってるという、究極のどん詰まり状態。ほんと破滅としか言いようありません。破滅です。

このジャンルはもう、死んでますね。お前はもう、あべし! ひでぶ! たわらば! ういっしゅ!

ヒロインの一匹狼キャラもまたマンネリだし、そもそも堀北真希さんには合ってません。捜査七課メンバー達の本音むきだしガールズトークも、あざとさが鼻につくばかりで楽しめません。

男性キャラ達のステレオタイプな描かれ方といい、いつものごとく女性視聴者に媚びへつらった番組創り。やってて虚しくならないんでしょうか?

そんなこんなも、脚本さえ面白ければ気にならないんですよね。何より深刻なのは、脚本家の質がどんどん劣化しちゃってること。ストーリーもセリフも凡庸で、魅力を感じるキャラクターが1人もいない。ほんとマジでHMD、破滅です。

しかし今となっては、結婚してスッパリ芸能界から姿を消された堀北真希さん(2019年現在のところ)最後の連ドラ出演作として、観る価値はあるかと思います。

結婚直後のご出演で消化試合みたいなお気持ちだったのか、いまいち覇気が感じられないのが残念だけど。(元からそういうキャラだったかも知れないけど、少なくとも『ケータイ刑事 銭形舞』の時に感じた輝きはありません)

セクシーショットは捜査七課メンバーの知英さん、高梨臨さん、堀北真希さんです。
 

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『サイレーン/刑事×彼女×完全悪女』2015

2019-11-02 00:00:11 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2015年の秋シーズン、フジテレビ系列の火曜夜10時枠で全9話が放映された、関西テレビ制作によるサスペンスドラマ。山崎紗也夏さんの人気コミック『サイレーン』を映像化した作品で、佐藤嗣麻子さんが全脚本を書かれてます。

警視庁機動捜査隊に所属する刑事=松坂桃李くんが、同僚であり恋人でもある木村文乃さんとイチャイチャしながら、二人につきまとう完全悪女の菜々緒さんと対決します。

桃李くんと文乃さんは映画『ピース オブ ケイク』でヒロイン=多部未華子さんの親友役として共演されたばかり。その時の桃李くんはオカマだったもんでw、なんだか不思議な感じがしました。

とりあえず、アクションシーンをちゃんと見せる姿勢に拍手を贈ります。素晴らしい!

ただし、立ち回りが投げ技ばっかりなのは残念でした。その方が現実に即してるのかも知れないけど、私が見たいのは、刑事が悪党どもに殴る蹴るの暴行を働く姿なんですw

いや、現実における暴力は大嫌いで、格闘技の試合もあんまり見たくありません。あくまでフィクションの世界における、見せる為のアクションが好きなワケです。

投げ技もそれなりにカッコイイけど、刑事ドラマの見せ場はやっぱり殴る蹴る、そして撃ち殺す! ……まぁ、いちいち殺さなくてもいいけどw、投げ技だけじゃ悪を成敗してる感じがしないんですよね。リアリティを追求するって事なら仕方ないけど、もしクレーム対策の自己規制だとしたら「アホか」と言わせてもらいます。

それはともかく、刑事ドラマのもう1つの見せ場である「疾走」を丁寧に捉えたカメラワークも素晴らしかった。こういう場面で手抜きをしない刑事ドラマは、小栗旬くんの『BORDER』以来じゃないでしょうか?

戦隊ヒーロー出身である桃李くんが、水を得た魚みたいに活き活きと動いてるし、負けじと文乃さんも頑張ってるし、それだけで私は嬉しくなっちゃいます。(昭和のドラマじゃ当たり前にやってた事なんだけど)

そして菜々緒さんの悪女ぶりがまた、ハマり過ぎてて素晴らしいw 悪女どころか血も涙も無い殺人マシーンで、『ブレードランナー』や『ターミネーター3』等の女性型アンドロイド達を彷彿させます。

シャワーシーンに下着姿とお色気サービスもぬかりなく、久々にちゃんとした娯楽ドラマに出逢えた気分です。今のご時世、それだけで「素晴らしい」と言うほかありません。欽ドン賞、決定!

……って、最初は思ったんだけど、残念ながら目を見張るようなアクションが見られたは初回だけ。2話、3話と回数が進んでも物語は遅々として進まず、こんなに退屈なドラマになっちゃうとは思いませんでした。

キャラクターにもいまいち魅力がなく、共感できる要素がほとんどありません。主役以外の刑事たちに至っては不快感しか無い。

最も我々の眼を引く菜々緒さんにしても、一体何がしたいんだか支離滅裂になっちゃいました。文乃さんの持つまっすぐな正義感に惹かれ、それを理解する為に悪い奴を殺してみるって……完全悪女というより完全バカじゃないの? バッカじゃないの!?

なんか、冷血な殺人鬼というより、人間の心を学ぼうとしてる異星人、あるいはアンドロイドみたいに見えちゃいました。途中からホントにSFアクションにシフトしたら、私は拍手しましたけど。

見てて面白いキャラは、主役カップルの先輩刑事を演じる山口紗弥加さんと、超ナルシーな整形外科医(モデルは高須さん?)の要潤さんだけ。その要さんも殺されちゃったし……

ほか、所轄刑事課の課長に船越英一郎、その部下に北山宏光、婦警に岡崎紗絵、文乃さんの両親に大杉 漣・藤吉久美子、菜々緒さんの下僕に光石 研、といったレギュラーキャスト陣でした。
 

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