ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『サイレーン/刑事×彼女×完全悪女』2015

2019-11-02 00:00:11 | 刑事ドラマ HISTORY









 
2015年の秋シーズン、フジテレビ系列の火曜夜10時枠で全9話が放映された、関西テレビ制作によるサスペンスドラマ。山崎紗也夏さんの人気コミック『サイレーン』を映像化した作品で、佐藤嗣麻子さんが全脚本を書かれてます。

警視庁機動捜査隊に所属する刑事=松坂桃李くんが、同僚であり恋人でもある木村文乃さんとイチャイチャしながら、二人につきまとう完全悪女の菜々緒さんと対決します。

桃李くんと文乃さんは映画『ピース オブ ケイク』でヒロイン=多部未華子さんの親友役として共演されたばかり。その時の桃李くんはオカマだったもんでw、なんだか不思議な感じがしました。

とりあえず、アクションシーンをちゃんと見せる姿勢に拍手を贈ります。素晴らしい!

ただし、立ち回りが投げ技ばっかりなのは残念でした。その方が現実に即してるのかも知れないけど、私が見たいのは、刑事が悪党どもに殴る蹴るの暴行を働く姿なんですw

いや、現実における暴力は大嫌いで、格闘技の試合もあんまり見たくありません。あくまでフィクションの世界における、見せる為のアクションが好きなワケです。

投げ技もそれなりにカッコイイけど、刑事ドラマの見せ場はやっぱり殴る蹴る、そして撃ち殺す! ……まぁ、いちいち殺さなくてもいいけどw、投げ技だけじゃ悪を成敗してる感じがしないんですよね。リアリティを追求するって事なら仕方ないけど、もしクレーム対策の自己規制だとしたら「アホか」と言わせてもらいます。

それはともかく、刑事ドラマのもう1つの見せ場である「疾走」を丁寧に捉えたカメラワークも素晴らしかった。こういう場面で手抜きをしない刑事ドラマは、小栗旬くんの『BORDER』以来じゃないでしょうか?

戦隊ヒーロー出身である桃李くんが、水を得た魚みたいに活き活きと動いてるし、負けじと文乃さんも頑張ってるし、それだけで私は嬉しくなっちゃいます。(昭和のドラマじゃ当たり前にやってた事なんだけど)

そして菜々緒さんの悪女ぶりがまた、ハマり過ぎてて素晴らしいw 悪女どころか血も涙も無い殺人マシーンで、『ブレードランナー』や『ターミネーター3』等の女性型アンドロイド達を彷彿させます。

シャワーシーンに下着姿とお色気サービスもぬかりなく、久々にちゃんとした娯楽ドラマに出逢えた気分です。今のご時世、それだけで「素晴らしい」と言うほかありません。欽ドン賞、決定!

……って、最初は思ったんだけど、残念ながら目を見張るようなアクションが見られたは初回だけ。2話、3話と回数が進んでも物語は遅々として進まず、こんなに退屈なドラマになっちゃうとは思いませんでした。

キャラクターにもいまいち魅力がなく、共感できる要素がほとんどありません。主役以外の刑事たちに至っては不快感しか無い。

最も我々の眼を引く菜々緒さんにしても、一体何がしたいんだか支離滅裂になっちゃいました。文乃さんの持つまっすぐな正義感に惹かれ、それを理解する為に悪い奴を殺してみるって……完全悪女というより完全バカじゃないの? バッカじゃないの!?

なんか、冷血な殺人鬼というより、人間の心を学ぼうとしてる異星人、あるいはアンドロイドみたいに見えちゃいました。途中からホントにSFアクションにシフトしたら、私は拍手しましたけど。

見てて面白いキャラは、主役カップルの先輩刑事を演じる山口紗弥加さんと、超ナルシーな整形外科医(モデルは高須さん?)の要潤さんだけ。その要さんも殺されちゃったし……

ほか、所轄刑事課の課長に船越英一郎、その部下に北山宏光、婦警に岡崎紗絵、文乃さんの両親に大杉 漣・藤吉久美子、菜々緒さんの下僕に光石 研、といったレギュラーキャスト陣でした。
 

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