2021年の秋シーズン、テレビ朝日系列の土曜夜11時「土曜ナイトドラマ」枠でスタートした、テレ朝&ABEMAの共同制作による30分ドラマ。
レディースコート葉鳥という女性限定アパートに住む、西野七瀬、三吉彩花、中村ゆりか、堀田真由、森田望智、石井杏奈、そして内田理央の7人が、言霊の呪いによって次々に(1話につき1人?)死んでっちゃうJホラードラマ。
こんな、とびっきりの美女しか住んでないアパートがあるかいな!?(さっそく覗きに行かねば!)って、まずは思うんだけど、そういう趣味の管理人が厳選して住人を選んでるとすれば有り得なくもない。
そもそも、別にホラー好きでもない私がこのドラマを観る気になったのは、そんな住人たちの顔ぶれに惹かれての事だから、そこに文句を言うのはお門違い。とにかくあるんだから仕方がない。
わざわざ覗きに行かなくたって、美女たちのこんなお姿が見られるんだから何の文句がありましょう? ↓
で、なぜ『言霊荘』ってタイトルなのかと言えば、住人たちが発したネガティブな言葉(例えば、あんなヤツ消えてしまえとか)がことごとく現実化し、それが自分に跳ね返って来るから。つまり言葉にはすべて魂が宿ってるから気をつけなさいよ、っていう教訓。
元来、おとぎ話や怪談には「人を裏切ったりしちゃダメだよ」とか「生きものを虐めちゃいけないよ」とか「神仏や自然を大切にしないとバチが当たるよ」っていう教訓がこめられてますから、やたら幽霊のキャラクターで眼を引こうとする昨今のJホラーより、よっぽど正統派のホラーと言えるかも知れません。
いやしかし、それにしても、ただネガティブな発言をしただけで呪われちゃうって、どんだけ窮屈な世の中やねん!?って思ったりもしますw 誹謗中傷を厳罰化するのは大賛成だけど、愚痴ぐらい自由に言わせてよ!ってw
それだけ世の中に不安が満ち溢れてる、って事かも知れません。私自身、この社会はもう「破滅です」って、以前は口癖みたいにしょっちゅうブログに書いてたのに、最近は何だか書きづらくなっちゃいました。いよいよ本当にそうなりそうで怖いから。
レギュラーキャストは7人の美女のほか、インチキ霊能者に永山絢斗くん、その母親でイタコの宮司に斉藤由貴さん、その助手みたいな巫女に内藤理沙さんと、そのへんのホラー映画よりよっぽど豪華なメンツ。
セクシーショットは西野七瀬さん、中村ゆりかさん、内田理央さん、そして三吉彩花さん。ホント素晴らしい顔ぶれです!
2021年春シーズン、フジテレビ系列の火曜夜9時枠でスタートしたカンテレ制作による連続ドラマ。脚本はあの『それでも、生きてゆく』『最高の離婚』『カルテット』等の坂元裕二さん!
引退した元社長の指名により、建設会社「しろくまハウジング」の新社長に仕方なく就任した、実はかなり不器用なヒロイン=大豆田とわ子(松たか子)と、かつて夫婦だった3人の男たち(松田龍平、角田晃広、岡田将生)との不思議な関係を描いたロマンチック・コメディーです。
そう、まさにハリウッドのロマンチック・コメディー映画を彷彿させる華やかさ、オシャレさ、楽しさで、現在放映されてる幾多の連ドラ群とは格段にレベルが違う!と言わざるを得ません。
恋愛系のドラマに対して私がどうこう言うつもりは無いけど、この坂元裕二さんや古沢良太さん、野木亜紀子さんあたりが手掛ける作品と、その他の作品との「格差」があまりに広がり過ぎてるのが気になって、それを言いたくて記事にしました。
いや、思えば昭和の時代から山田太一さんや倉本聰さん、向田邦子さん等が脚本を手掛けられた作品は同じように「別格」だったけど、現在ほどの極端なレベル差は無かった気がするんですよね。もはや「ひと握りのプロフェッショナルとその他のアマチュア」ぐらいの違いを今は感じてしまいます。内容の好き嫌いは別にして。
それは単に脚本のクオリティーや制作費の差だけじゃなく、新しくて面白い作品を生み出してやるぞ!っていう気概の部分から違ってる気がしてなりません。要するに、燃えてるか燃えてないか。創作に命を賭けてるか賭けてないか。
上に挙げた作家さんたちが揃って寡作なのも、自信が持てない作品は決して世に出さない、そのせいで仕事が減っても構わないっていう、覚悟がきっとあるからでしょう。その気迫に感化されて他のスタッフもキャストもみんな燃えるんだと思います。
それが画面からひしひし伝わってくる『大豆田とわ子と三人の元夫』は、やっぱり抜群に面白いです。話の筋がどうであれ掛け合いの1つ1つがいちいち笑えるから、退屈することはまずありません。
ただし、だからと言って私が本気でハマるかどうかは今のところ未知数。たぶん、ハマらないだろうなと今は思ってます。
私がアクション物以外の作品にハマる条件はただ1つ。自分自身を投影できるキャラクターがそこにいるかいないかだけ。
残念ながら『大豆田とわ子と三人の元夫』に出てくるのは、みんな揃ってセレブでオシャレでカッコ良くて、私とは別世界に生きてる人ばかりです。
とわ子さんがいくら不器用だと言っても仕事はデキるし、3人の元夫たちから今も熱烈に愛されてますから。その元夫たちにせよ、それぞれ欠点はあるしそれが笑いを生んでるワケだけど、結局皆さんカッコいいですからね。
それが悪いとは決して思いません。ただ、私自身に当てはまる人物が出てこない限り、本気でハマることは有り得ないってことです。角田晃広さんには期待したけどw、ああ見えてやっぱカッコいいワケです。
けど、観て楽しめるのは間違いないですから、たぶん最終回まで欠かさず観るだろうとは思います。もちろんオススメの1本です。
レギュラー女優陣はとわ子=松たか子さんを筆頭に、その娘役の豊嶋花さん、親友役の市川実日子さん、龍平くんと恋に落ちそうな石橋静河さん、とわ子社長の右腕となる高橋メアリージュンさん、角田さんをたぶらかす瀧内公美さん、そして岡田くんと深く関わっていきそうなホームレス女性=翼を演じる石橋菜津美さん、ついでにナレーションが伊藤沙莉さん! 上手くて華やかで、かつ個性的な人が揃ってて実に魅力的。それだけでも観る価値じゅうぶんアリです。
2021年春シーズン、フジテレビ系列の月曜夜9時枠でスタートした新ドラマ。浅見理都さんの同名漫画を映像化した作品です。
東京地方裁判所第3支部第1刑事部(通称:イチケイ)を舞台に、主人公の刑事裁判官・入間みちお(竹野内 豊)の自由奔放で型破りな裁判に振り回されながら、真実をつかもうと奔走するイチケイメンバーの活躍が描かれます。
入間と共に働く仲間たちに、黒木華、小日向文世、中村梅雀、新田真剣佑、桜井ユキ、水谷果穂、検察庁の検事に升毅、山崎育三郎、そして最高裁判所判事に草刈民代という、さすが「月9」ならではの豪華レギュラー陣。
そりゃあ、これだけ芸達者なキャストが揃えば、その演技合戦を観てるだけで楽しめるし、視聴率もそこそこ稼げることでしょう。竹野内豊&黒木華っていう組み合わせだけで充分魅力的ですから。
う~ん、だけど……だけどもです。創り手がそれで満足しちゃってるように感じるのは、如何なもんかと私は思うのです。全てのパーツが配色済みのプラモデルを、ただ設計図に沿って組み立てるだけの「作業」で本当に満足なの?って。そんなの誰が作っても一緒なのに?って。
いや、かく言う私もプラモデルを作るとしたら面倒くさいから色は塗らないと思うけど、それはあくまで個人の趣味に過ぎないからであって、プロのモデラーがいわゆる「素組み」だけでハイ出来ましたって、クライアントに差し出すなんてこと絶対にあり得ないですよね?
このドラマを観て、私はそれに近いものを感じてしまったワケです。どこかで見た設定、どこかで見たキャラクター、どこかで見た相関図、どこかで見たストーリー、どこかで聞いたセリフ……
すっかりお馴染みの「検事」や「弁護士」を今回は「裁判官」に置き換えただけの話で、過去に観てきた法廷ドラマとは「ここが違う!」「ここが新しい!」って思えるポイントが何1つ見当たらない!
過去作と似てしまうことに対する恥ずかしさとか後ろめたさが、この番組のスタッフには微塵も無いのか?と思ってしまう。オマージュやパロディでやってるようには見えないし。
家族を見捨てて自殺したと思われた父親が、実は事故死だった!っていう第1話の泣かせどころ。私はこれまで、それと同じストーリーを何十回観て来たか分かりません。で、その事故の原因が「線路に飛び出した見ず知らずの子供を救おうとしたから」っていう、これも何百回観て来たか分かんない泣かせパターンを今、令和の時代になって臆面もなく使っちゃうの!?って。
なんでそんな事になっちゃうかと言えば、たぶん創り手が「視聴者を泣かせること」を目的にしてドラマを創ってるから。「ここでこのキャラがどう動けば泣けるか?」「どんなことを言えば泣けるか?」って、そういう考え方で創っていけば自然と同じストーリーになっちゃうワケです。
これも今まで何回ブログに書いたか分かんないけど、視聴者が泣くのはあくまで「結果」であるべきで、それを「目的」にするのは絶対におかしいと私は思う。
いやしかし、とは言っても、大多数の視聴者が「泣き」を第一に求めてる以上、その需要に応えなきゃいけない事情も解らなくはない。なにせ商売だから視聴率を取れなきゃ意味がない。
ならば、せめてもっと斬新な泣かせ方を、少しは頭を絞って考えてよ!って思っちゃう。「まだ誰もやってないやり方」を編み出すために苦悩しつづけ、挙げ句に「使徒ちゃん」呼ばわりされてる庵野秀明さんのドキュメンタリーを観た直後だから余計に!
既成の方程式に当てはめるだけのドラマ創りなんて、さぞかし楽チンだろうなって、思われても仕方ないですよね。
いやもちろん、あの竹野内さんや黒木さんが演じれば、キムタクや松たか子さんとはまた違った味が出ますから、それなりに新鮮だし面白くはなるでしょおいちょ待てよ!
私が言いたいのは、また繰り返しになるけど、創り手がそこで満足しないでよ!ってこと。せっかくの豪華キャストです。内容がもっと斬新なら、その面白さは無限に増幅される筈なんです。だから要するに、勿体ない!
中国あたりのバッタもんならともかく、かつては先頭に立ってドラマ業界を引っ張ってた筈の、天下の「月9」がこんな事してていいの!?って、私は思うのです。あのヒット作のまんまパクリやん!って言われちゃうことに対して、クリエイターなら少しは抵抗を感じるべきじゃないですか?って。
ここ最近、そんな番組が増えて来てるのが気になって気になって、私は昼寝も出来ません。ホントこれはマジでやばいと思う。テレビが好きだから、連ドラを愛してるからこその苦言でした。
セクシーショットはイチケイメンバーの1人である水谷果穂さんと、初回ゲストの松本若菜さんです。
今期、欠かさず最後まで観続けたのは、このドラマだけでした。
本作とセットで観続けるつもりだった小芝風花さんの『モコミ/彼女ちょっとヘンだけど』は、ヒロインのママの悪気ない毒親ぶりが、どうしても観るに耐えなくて断念しました。演じた富田靖子さんのせいじゃなく(とってもリアルなのは富田さんが巧いせいだけどw)、ずっと母親に悩まされながら生きてる私には、フィクションとは言ってもキツいんです。あくまで個人的な事情です。
で、この『書けないッ!?/脚本家 吉丸圭佑の筋書きのない生活』はどうだったかと言えば、当然、最後まで欠かさず観たんだからメチャクチャ面白かったです。特に最終回! 私は号泣しちゃいましたw
悩み苦しみ、様々なトラブルに見舞われながらも、なんとか第8話まで脚本を書き続けて来た圭佑(生田斗真)だけど、残すは第9話と最終話のみ!ってところで遂にスケジュールが間に合わなくなり、第9話だけピンチヒッターとしてベテランの職人ライターが起用されることに。
で、そのライターがたった2日間で書き上げた脚本は、誰が読んでも文句のつけようがない出来映えで、圭佑はまた例によって自信を失い、それどころか他人のアイデアが入り込んだせいで「書けないッ!?」病が再発しちゃう。
そうして窮地に陥った圭佑を救ったのは、意外な人物でした。それは、今まさに圭佑が書いてる連ドラ『富豪教師Q』で主演してる、チョー売れっ子俳優の八神隼人(岡田将生)。
私を号泣させたのも実は、ワガママでお調子者で一見おバカさんの、この八神隼人なのでした。彼がいきなり吉丸邸を訪れ、圭佑に投げかけた言葉の1つ1つに、私は「おいちょ待てよ!」じゃなくて「そう! そうなんだよ!」って、首を捻挫するくらい何度も頷き、ヤケドするくらい胸が熱くなりました。
まず、非の打ちどころが無く見えた職人ライターの脚本について、彼はこう言いました。
「いや、巧い脚本だとは思いますよ。でも巧いと面白いは違うんだよな」
そう! それですよ、それ! 私がここ最近の連ドラや映画に対していつも不満を抱き、このブログで愚痴ってる最大の理由がそれなんです!
「どこかで観たようなシーン、どこかで聴いたようなセリフばっかで、オレが喋りたいと思うセリフは1つも無い。どうしてだと思います? 本人が面白がって書いてないからですよ」
その通りッ!!! って、うるさいですか?w でもホント、それが昭和ドラマと昨今のドラマとの決定的な違いなんです。私がいつも口を酸っぱくして言ってる「作品に魂がこもってる」かこもってないかの違い。実は創ってる人たちも自覚されてるんですよね。
いや勿論、例外はあります。この『書けないッ!?』がまさにそうです。なぜ本作がこんなに面白くて、私を最終回まで引っ張ってくれたか、その理由も八神くんのセリフに集約されてます。
「監督もプロデューサーも、番組を成立させる為に仕方なくベテランを呼んだけど、本当は吉丸さんに書いて欲しいに決まってる。だって、吉丸さんのホンには愛がある。主人公への愛がある。登場人物全員に愛がある」
そこそこそこそこ! そこですよそこ!! あたたたたたたたたッ!!
「吉丸さんが書かなきゃ、オレは演らない。吉丸さん。オレたちの仕事は、面白いドラマを創ることでしょ?」
一見おバカさんに見えた八神隼人が、実はクリエイターにとって何が一番必要かを誰より解ってるっていう、この意外性。めちゃくちゃカッコいいし、めちゃくちゃ魅力的!
なぜ我々が八神隼人に惚れちゃうのか? それもまた、この『書けないッ!?』っていうドラマの脚本を書かれてる福田靖さんが、ちゃんと八神くんを愛してるから。ストーリーを展開させる為の単なる「駒」じゃなくて、福田さんご自身の分身として扱ってるから。
もちろん八神くんだけじゃありません。身勝手でテキトーで無責任に見えた番組プロデューサーの東海林さん(北村有起哉)も、最終回では魅せてくれました。
「第9話も僕に書かせて下さい! 最終回も僕に書かせて下さい! 絶対、絶対間に合わせますから! 死んでも間に合わせますからッ!!」
そうして初めて覚悟を口にした圭佑に、東海林さんはこう言いました。
「分かったよ。キミと心中するよ」
実は東海林さん、無意識にかも知れないけど、圭佑からそういう言葉が出るのを、ずっと待ってたんでしょう。途中で他のライターを使おうとしたのは、受け身の姿勢しか見せない圭佑を信用出来なかったから。死ぬ気でやらなきゃ出来ない仕事だからそれは当然のこと。
で、無事に最終回までオンエアされた後、圭佑に「僕には才能があるでしょうか?」って訊かれて、東海林さんはこう答えました。
「10年後だな。キミが10年後もちゃんと仕事やってれば、吉丸圭佑は才能があったって事になるんじゃないの?」
これが意味するのは、私なりの解釈だけど、つまりクリエイターにとって何より大切なのは、創作意欲をずっと変わらず持ち続けること。「死んでもやりますから!」って言えるだけの情熱をキープ出来る人こそが、才能ある人って事じゃないかと私は思います。
とまぁ、最終回で特に光ったのはこの2人、八神隼人と東海林プロデューサーだけど、他の人物たち含めみんな魅力的に感じたのも、福田さんの愛がこめられてるからに違いありません。
ただ1人、家庭教師 兼 アシスタントの仙川っていうキャラだけは「こいつ、要らんやろ」ってw、私はずっと思ってました。演じてるのがジャニーズの人気グループの一員で、たぶん大人の事情で使わざるを得なかったんでしょう。
そういうのもまたドラマ制作の「あるある」で、本来必要ないキャラをいかに上手く活かせるか、魅力的に見せられるかも脚本家の腕の見せどころ。さすがは福田靖さん、あんなキャラでも愛らしく見えるよう工夫してくれました。皮肉とかじゃなくホントに頭が下がります。
初回からずっと面白かったけど、最終回でこんなに泣かされちゃったのは想定外。そんなサプライズもまた、面白いドラマの必須条件です。脚本家を目指してる方はバイブルにすべき作品かも知れません。
セクシーショットは圭佑の娘=絵里花を演じた山田杏奈さんと、出版社編集者=ゆかりを演じた野村麻純さんです。
新型コロナウイルスの影響により年を跨いで最終回を迎えた『麒麟がくる』、久々にほとんど欠かさずに観たNHK大河ドラマです。
やっぱり戦国時代は興味深いし、特に織田、豊臣、徳川の三大武将がどんなキャラクターとして描かれるのか、作品によってかなり違って来るのがホントに面白い。
今回はマザコン気味の繊細な青年として登場した丸顔(!)の信長(染谷将太)、人懐っこく見えて実は誰より腹黒い秀吉(佐々木蔵之介)、そして思慮深い人格者の家康(風間俊介)と、意表を突いてはいるけど「ああ、そうだったのかも」と思わせる説得力がそれぞれにあったと思います。
染谷くんは世間から色々言われただろうけど、神経質で臆病な信長を巧みに演じて良かったんじゃないでしょうか?
そしてもちろん、主役の明智十兵衛光秀=長谷川博己さん! この人が魅力的でなければ毎週欠かさず観たりはしません。『家政婦のミタ』『鈴木先生』『デート/恋とはどんなものかしら』『まんぷく』と、私が近年ハマった連ドラで長谷川さんの主演作がなんと多いことか! なんて人だ! おいちょ待てよ!
その光秀と信長が友情関係からあんな結末に至るまでの過程を、まぁそれがメインテーマだから当たり前とはいえ、詳細に解り易く描いてくれた脚本も見事だと思います。とても説得力がありました。
私はこれまで明智光秀を『スター・ウォーズ』のキャラに例えるとアナキン・スカイウォーカー(後のダース・ヴェイダー)だと思ってたけど、違いますね。織田信長がアナキンで、光秀はその師匠であるオビワン・ケノービでした。
主従関係は逆だけど、ダークサイドに堕ちてしまったアナキンを、最強の騎士に育て上げた責任を取ってオビワンは、涙ながらに自ら討伐しました。それが光秀にとっての「本能寺の変」だったんだなと。そういえばアナキンも信長と同じように炎に包まれて死んでいきました。(死ななかったけど)
信長にイビられた腹いせでリベンジしたような、これまでの作品における光秀とは全く違った解釈で、そこが歴史ドラマの醍醐味なんですよね! 誰も真実を知らないからこその面白さ。
いや、歴史に限らず、現在の日常において腹に据えかねるアイツやコイツにも、実は思いもよらぬ優しい真意が隠されてるのかも知れない。深く掘り下げないと解らない真実が、たぶん世の中には無数にある。そんなことも考えさせてくれる作品でした。
門脇麦さん、尾野真千子さん、川口春奈さん、木村文乃さん、芦田愛菜さんと、女優陣も華やかで素晴らしかったです。
男優陣で印象に残ったのは滝藤賢一さん、岡村隆史さん、西村まさ彦さん、ユースケ・サンタマリアさんあたりかな? 話題になった本木雅弘さんや片岡鶴太郎さん、堺正章さんは、ちょっと演技がクサかったw(ディレクターさんの指示なんでしょうけど)
そう言えば最終回の1シーンだけ登場した黒田官兵衛、あれ濱田岳くんですよね? どんだけ丸顔が好きやねん『麒麟~』スタッフ!w
とまぁ、なんだかんだ文句も言われがちな大河ドラマだけど、豪華キャストだしやっぱ見応えあります。欠かさず観るかどうかは内容次第にせよ、次も楽しみにしてます。