政府・与党の『医療制度改革大綱』批判
1 医療制度改革大綱の決定
政府と自民・公明両党は12月1日、『医療制度改革大綱』を決定しました。医療保険給付費の増加を抑制するために、「経済財政と均衡」させることによって、総枠管理することを最大の目標に掲げています。 そのために、「公的保険給付の内容・範囲の見直し等を行う」として、患者負担増と診療報酬の引き下げを強行しようとしています。さらに . . . 本文を読む
1980年代からの、新古典主義とか、新保守主義とか呼ばれ、現在では新自由主義と呼ばれている、「弱肉強食」の「剥き出しの資本主義」政策による、老人(医療)攻撃や高齢者いじめの実態を、年表でまとめてみました。
高齢者施策の変遷 <老人医療制度を軸に検証>
1969.12 革新美濃部知事の下、東京都で全国初の「老人医療無料化」を実現
1970年代初 老人医療無料化、革新自治体を中心に全国に . . . 本文を読む
中曽根第二臨調から始まった老人(医療)攻撃は、老人保健法をテコに20余年で、その改悪を完結するところまで進んだ。それは、老人医療の改悪を先行させ、次に若人の医療制度も改悪する。これを3回繰り返したことにより、無料から一部負担、さらなる一部負担の増、そして1、2割の定率負担となり、健保本人10割給付から、1割負担、2割負担を経て、すべての健康保険3割負担となった。
しかし、改悪はこれで止まるので . . . 本文を読む
10月19日に、厚生労働省が『試案』を公表したことから、その医療制度改革についての原稿依頼などが、最近になって増えてきました。
『試案』の内容は、前回の医療制度改悪からの引き続きであり、2年前からその内容については、予測されていましたし、予定通りの内容が示されてきました。
何年も前から、私なりに高齢者医療制度について、発信していたのですが、具体的事実をマスメディアなどを通じて、目の前に突きつけ . . . 本文を読む
『試案』の批判をしてきましたが、新高齢者医療を中心にした、2,800字の批判です。
厚生労働省『医療制度構造改革試案』批判
2005年(平成17年)10月19日厚生労働省は、06年度(18年度)から実施する医療制度改革の『試案』を公表しました。
この試案を『国民的議論のたたき台』として、社会保障審議会医療保険部会での引き続きの審議や、経済財政諮問会議・社会保障の在り方に関する懇談会での . . . 本文を読む
医療制度改革『厚生労働省試案』批判‐その⑤
民間医療保険への誘導
現在の医療制度に、患者・国民は多くの不満や不安を持っています。その最大のものが、入院にかかる負担だと言えます。たしかに、高額医療費・高額療養費制度によって、1ヶ月の医療費負担は限度額が決められています。
(負担限度月額 低所得Ⅰ15,000円、低所得Ⅱ24,600円、非課税所帯35400円、一般所帯72,300円+1%)
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医療制度改革『厚生労働省試案』批判‐その④
老人(医療)に対する誹謗・中傷
1980年代中曽根臨調行革攻撃の中で、老人(医療)に対する、悪意に満ちたキャンペーン・大々的なデマ宣伝が繰り広げられました。
それは、『老人医療が無料になったことにより、病院の待合室は「老人サロン」となっている。無料だから不必要な受診が増えつづけている』というものでした。
そうした攻撃を強める中で、老人医療 . . . 本文を読む
医療制度改革『厚生労働省試案』批判‐その③
都道府県ごとの競争を導入
政府管掌健保は、国とは切り離した公法人とし、その財政運営は都道府県単位で行なうこととしています。また、国民健康保険も中小組合健保も、都道府県単位を軸に再編統合するとしています。そして、その都道府県に管理・指導・助言の役割を持たせ、医療費適正化計画を策定させるとしているのです。
その計画には、入院日数の短縮、生活習慣病 . . . 本文を読む
医療制度改革『厚生労働省試案』批判‐その②
後期高齢者だけの健康保険の創設
新たな高齢者医療制度の創設に当って、後期高齢者については、(1)生理的能力が低下していることに起因する医療・受療行為の特性を考慮し、国民皆保険の枠組みを堅持しつつも、後期高齢者をそれ以外の集団と分けた上で、後期高齢者に相応しい負担の仕組みを採るとともに、(2)給付面においても、地域において医療サービスを介護サービ . . . 本文を読む
厚生労働省の医療制度改革試案が発表されました。
既定方針に加えて、小泉首相が総選挙で大勝したことから、
さらに露骨な案になっているように思います。
順次批判していくこととします。
医療制度改革『厚生労働省試案』批判‐その①
2005年(平成17年)10月19日厚生労働省は、06年度(18年度)から実施する医療制度改革の『試案』を公表しました。
この試案を『国民的議論のたたき台』と . . . 本文を読む