
エゾエンゴサクの芽だし。ケシ科キケマン属。
オオアマドコロやユキザサの芽だしは、こうもり傘のように葉を巻き付けった茎をストレートに伸ばす。これに対してエゾエンゴサクの場合は首を折り曲げるようにして芽をだし、後にその首を伸ばす。エンレイソウやシラネアオイもエゾエンゴサク・タイプの芽の出し方をする。

エゾエンゴサクの花序。
エゾエンゴサクは総状花序をつける。地下に球状の塊茎をもち、その全てを消費して葉と花をつける。旧塊茎の脇に新しい塊茎をつくるので「疑似1年草」と呼ばれる。
花序につく花の数は全年に稼ぎ出した栄養量に比例するといわれる。この株は30個以上の花をつけているから前年の光合成量が大変大きかったことが分かる。

エゾエンゴサクの少数花株。
この株には1花しかついていない。恐らく実生から初めて花をつけた株だろう。
塊茎にはアルカロイドを含み胃痛や婦人病に効く生薬となる。生薬名は「延胡索」である。
アイヌたちは茹でこぼすなど「アク抜き」して食べるという。
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