井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

シナガワハギとコゴメハギ、マメ科の帰化植物

2010年07月22日 | 日記
道路わきや空き地には、帰化植物が多く生えています。
刈り込みに強い帰化植物にとって雑草刈りは有難いことで、競争優位に立つことができます。
野草観察のためには刈り込みをしないでほしいのですが、街中の空き地などを、草ぼうぼうの状態に放置できないのでしょう。



シナガワハギです。
マメ科シナガワハギ属。江戸時代後期にはすでに入ってきていた帰化植物で、「草木図説・改訂版」には既に載っているそうです。東京・品川で多く見られたことからのネーミングだといいます。
どんなきっかけで入ってきたか定かではありませんが、マメ科ですから根粒菌と共生してやせ地でも生育できます。
一旦入ってしまえば繁殖力は旺盛で、全国に拡がっていきました。



シナガワハギのアップです。
シナガワハギ属の学名は、「蜂蜜」と「ミヤコグサ」との合成語で、ミヤコグサに似ていて、甘い香りがあるからだといいます。
甘い香りは「クマリン」という芳香成分によるもので、英名はイエロー・スイート・クローバー。ハーブとして利用されているといいます。



コゴメハギです。シロバナシナガワハギの別名もあります。
小さな花を咲かせるので「小米」(コゴメ)なんだそうです。
ハギの名はついていますが、ハギ属の仲間ではなく、英名ではクローバーです。日本人は萩と見たて、欧米人はクローバーと見立てた訳です。
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