
ナワシロイチゴの花。バラ科キイチゴ属。
枝先や葉腋に紅紫色の花を上向きにつける。花弁を開く前に(萼は半開き)、花弁の隙間から雌しべの柱頭を覗かせる。雌しべが先に活性化する「雌性先熟の花」。雄しべ、雌しべの機能する時期をずらすことで、自家受粉を避ける。

ナワシロイチゴの果実。
ナワシロイチゴの果実はキイチゴ果(液質の核果の集合果)。多くの雌しべ(心皮)が夫々に核果をつくり、花床は膨らまない。苗代(稲の種を蒔き、苗を作るための田)を作る頃に果実が食べられるようになるので「苗代イチゴ」の名がついたと言われる。ただし、北海道では季節的に合わない。

ナワシロイチゴの刺と托葉。
茎と葉柄・葉軸には刺がつく、キイチゴ属共通の特徴。キイチゴ属の多くは「つる状」に枝を伸ばし、他の植物などに絡みつくのにその刺を利用する。
托葉は細い線状。
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