
アオダモの樹皮。モクセイ科トネリコ属。
アオダモの樹皮は平滑系、平滑であるから地衣類がつきやすい。平滑系で地衣類がつきやすいホオノキやブナの樹皮に良く似る。
樹皮には薬効成分が含まれ「秦皮(しんぴ)」と呼ぶ生薬は解熱、結膜炎などに効く。薬効成分は消毒薬にもなったらしく、アイヌの刺青のときに使われたという。ちばみに入れ墨の色の方はシラカンバの煤を使った。
材は軽くて弾力性があり野球のバットに適している。高校野球では金属製バットが使われるが、プロ野球では今でもアオダモ製のバットが多く使われている。
ヤチダモは萌芽力が弱いが、アオダモは萌芽力が強いのでバット生産のためには萌芽枝を1~3本に抑える必要があるという。

アオダモの芽吹き。
ヤチダモの芽吹きでは開葉に先だって開花するが、アオダモの場合は順序が逆で開葉が先で開花は後。

アオダモの葉。
アオダモの葉は奇数羽状複葉で小葉は1~3対(3~7枚)とされるが5枚のものが多い。小葉は長楕円形で鋸歯縁。属の代表主・トネリコ(北海道には分布しない)より葉が小さいので「コバノトネリコ」の別名がある。北米原産の緑化樹のネグンドカエデは葉がアオダモ(トネリコ)に似るというので「トネリコバノカエデ」が標準和名になっている。
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