井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道で唯一「ドングリ小僧」が見られるアカナラ

2011年03月18日 | 日記
北海道では「ドングリ小僧」という言葉そのものがあまり使われない。自生種には生じないからだろう。



アカナラの樹皮です。ブナ科コナラ属。
仲間のミズナラやカシワの樹皮は縦裂け型だが、アカナラは平滑型に近い。
外樹皮には内部の生きた細胞を保護する働きがあるが、平滑なタイプと深く裂けるタイプとで、保護作用に差がでるかどうかは不明である。



アカナラの葉と果実です。
葉はカシワに似ているとされるが、特別似ているようには思えない。
ドングリのつき方、つく位置が、ミズナラやカシワとは違う。ミズナラやカシワが1年生枝の先端につくのに対して、アカナラでは2年生枝につく。



アカナラの未成熟果実(ドングリ小僧)です。
アカナラのドングリは2年型で、開花した年の秋には成熟せず、未熟で小さいまま冬を越す。その状態の未熟果を「ドングリ小僧」と呼び、翌年夏に生長を始め、秋に熟す。
北海道の自生種では落葉樹で1年型ばかりだが、本州では、落葉樹で2年型、常緑樹で1年型、常緑樹で2年型などいろいろある。
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