ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『煽動者』

2016-11-07 20:54:39 | 
 風邪で週末は寝込んだ。風邪という大義名分のもと、家事を子供に任せて布団の中で終日過ごす。うつらうつらといくらでも寝ることができる。自分の体温でぬくもっていない、布団の冷たい部分を求めて、布団の中を移動する。ふわふわと夢の中を漂っている。
 しかし、調子が悪いと本を読んだり、テレビを見る気がおこらないなあ。
 そういえば、布団の国とか微熱の国とかいう話が合ったような気がする。調べると吉行淳之介の『童謡』らしい。どんな話だったか読み直そう。
 今日は、医者の薬が効いて大分楽である。そうなると、寝ることができない。早めに床についたら、5時30分後に目が覚める。そうか、いつも12時30分過ぎに寝て、6時に起きているからか。私は、いつも5時間半しか寝ていないのか。もうちょっと、早く寝て体をいたわってあげようっと。

『煽動者』 ジェフリー・ディーヴァー作 池田真紀子訳 文藝春秋
 “人間嘘発見器”キャサリン・ダンス捜査官が「無実だ」と太鼓判を押した男が、実は麻薬組織の殺し屋だとする情報が入った。殺し屋を取り逃がしたとして、ダンスは麻薬組織合同捜査班から外され、民間のトラブルを担当する民事部に異動させられた。そこは拳銃の携帯も許されない窓際―彼女に割り当てられたのは満員のコンサート会場で観客がパニックを起こして将棋倒しとなり、多数の死傷者が出た一件だった。だが現場には不可解なことが多すぎた。観客は会場の外で焚かれた炎の煙で火事だと誤解し、殺到した非常口はトラックに塞がれていたのだ。この惨事は仕組まれたものではないか?人々を煽動し、死へと走らせる何者かがいる。独自の捜査を開始したダンスだったが、犯人はまたもや死の煽動工作を実行した!卑劣きわまりない愉快犯。そして麻薬組織の殺し屋をめぐる捜査。尋問の天才キャサリン・ダンスを二つの難題が追いつめる。
 いやあ、おもしろかった。徐々にパニックに陥る場面が真に迫り、恐怖を感じる。もし、私がパニックに陥る場面に遭遇した時、私はどう行動するのだろうか。それを考えると怖い。
 しかし、ジェフリーディーヴァーの頭の中はどうなっているのだろう。どうして、こんなことを思いつくのか。多くの出来事が同時進行していて、こんがらがっていないのがスゴイ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする