スーパーで買い物をしているとき、
牛のステーキ用肉が売られているのを見て思い出したこと。
いつかは定かではないけど、小さいとき。
初めてステーキを食べた時の記憶。
でもそれは初めて食べたステーキの味ではなくて、
父と母がステーキを「作っている」とこの記憶。
世の中にはステーキというものがあるらしい
ということは知っていた。テレビで見てたから。
でも食卓にのぼったことはなかったし、外で食べたこともなかった。
ある日、母が今日はステーキだと言った。
ふええ、すげえや、ステーキだってと思った。
そしたら、欲深な弟がテレビで見るような「格子状の焼目のついたステーキが食べたい」と言った。
フライパンで普通に焼いただけではそんな焼目はつかない。
心やさしい両親は子の願いを叶えるべく相談しあって、
BBQ用の鉄串を熱して肉に押し当て一本づつ焼目を入れていくことにした。
今日蘇った記憶は、その焼目を捏造している両親の後姿だった。
二人で台所に並んであーでもないこーでもないとやっていた。
肝心のできばえは、よく覚えていない。
でもあんまりうまくいかなかったように思う。
牛のステーキ用肉が売られているのを見て思い出したこと。
いつかは定かではないけど、小さいとき。
初めてステーキを食べた時の記憶。
でもそれは初めて食べたステーキの味ではなくて、
父と母がステーキを「作っている」とこの記憶。
世の中にはステーキというものがあるらしい
ということは知っていた。テレビで見てたから。
でも食卓にのぼったことはなかったし、外で食べたこともなかった。
ある日、母が今日はステーキだと言った。
ふええ、すげえや、ステーキだってと思った。
そしたら、欲深な弟がテレビで見るような「格子状の焼目のついたステーキが食べたい」と言った。
フライパンで普通に焼いただけではそんな焼目はつかない。
心やさしい両親は子の願いを叶えるべく相談しあって、
BBQ用の鉄串を熱して肉に押し当て一本づつ焼目を入れていくことにした。
今日蘇った記憶は、その焼目を捏造している両親の後姿だった。
二人で台所に並んであーでもないこーでもないとやっていた。
肝心のできばえは、よく覚えていない。
でもあんまりうまくいかなかったように思う。