世の中の二乗>75の二乗

話せば長くなる話をする。知っても特にならない話をする。

ソウル2日目

2006年12月16日 21時13分40秒 | Weblog
別に韓国に行ってるわけではない。
ソウル市民を見に吉祥寺まで行っただけだ。
3部作一挙公演というのはイベントとして面白い。
今日は「ソウル市民」「ソウル市民1919」を連続で見た。

「ソウル市民」で長男の謙一役を演じていたのが、昨日見た「ソウル市民昭和望郷編」でその息子の真一役をやっていた人で、しかもそれが印象に残る役者だったので、時間がねじれたような不思議な感覚に陥った。
年代は違っても同じいいトコの家の長男役、しかも父と子の2役、しかもどっちも人はいいけど柳に風みたいな底の見えないおぼっちゃま。
多分そういうのも狙ってのキャスティングなんだろうけど、
「ソウル市民」の終わり間際の父親のセリフに「謙一はいつもはニヤニヤしてるのに写真に写るときだけは悲しい顔をするな」というのがあって、それが昨日の「昭和望郷編」での、精神病を抱えていてもなんか不敵な笑顔を絶やさない真一と重なって、最後の最後に胸を突かれた気がした。

あと、これは年代は違えど3作とも20世紀はじめの時代設定である。
のにもかかわらず、役者の喋る言葉がたぶん、その時代の喋り言葉とは違っている。
のがよかった。
うっせばぁか、とか当時の人は言っていたのか。たぶん言ってない。それを言わせてしまっている。言ってもオッケイ。
そういうラフな空間がおもしろかった。
多分時代設定を徹底させようと思えば出来たんだと思う。でもしない。
行き過ぎてはいないが、そういう設定に縛られてない乱暴さにぐっと引き込まれる。

日本のチェーホフなんだってさ。
オリザ先生は。
そうか。そうなのか。
それはそれとして。
たいへんおもしろいものを見せていただきました。
明日は演劇チラシのワークショップ。

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