岩手山麓景観形成重点地域を守ろう ★『イーハトーブ通信』

野生サクラソウ大群落を潰し岩手山麓の環境を破壊してきた旧町政。産廃問題に端を発した岩手山麓『誘致公害』の記録

しずくいし銀河の森ってこういうところ

2006年11月29日 | 「しずくいし銀河の森」
岩手山はすでに銀色の衣装を美しくまとい、季節は冬を迎えている。
静かなたたずまいのここの地域は、小岩井農場や岩手山南麓の水も空気もおいしいところ。日帰り温泉やおいしいアイスクリーム屋さんやパン屋さんがあり、ペンションが8軒、最近お蕎麦屋さんもできて盛岡周辺からのお客さんのドライブコースになっている小岩井農場のすぐ隣りの地域。

ここでいま問題になっている「LVLという合板工場」の計画地域の「貴重さ」について触れておきたいと思う。
(町は木材加工工場と表現してホルムアルデヒドなどの化学物質を使うイメージを薄めようとしているのかな?)

この場所には、環境省で絶滅危惧種に指定している植物がある。その内、岩手県レッドデータに載っている種は○○種。(これは盗掘される恐れがあるために情報公開はされていない)
特に環境アセスメント法等によってきちんと保全する必要がある希少種が、よりにもよってボイラー(実態はこのままでは廃棄物焼却)棟に計画されている場所のど真ん中にある。その辺一帯の7ヘクタールを町では税金で伐採してあげてまで工場を誘致する計画。

そのままどこかに移植すればいいんじゃないの??
いえいえ、事はそう簡単ではないのです。
林があり沢が流れている我が家の敷地内にも自生の希少種が花を咲かせますが、植物には移植の適期という時期があり、日当たりも良ければいいってものでもなく、種によっては日当たりのために枯れてしまうものもあり、土壌には蘭菌があって植生に適するところだからこそ生育しているという非常にデリケートなもの。

雫石は『自然と共生する町』という公約を掲げている町なんです。
もしも、もしもですよ(そんな馬鹿なことはしないと思いますが)そこの調査を詳しく行い適切な対策をとらないで伐採や工場建設を始めたら、町の宝を自分で壊すようなもの。全国から非難轟々になるでしょう。

えええ???去年の産業廃棄物溶融炉問題のときに、この地域にはそういう貴重な動物や植物が住んでいる場所だってこと、知ってたんじゃないの?それなのに、どーして又???

そそそ、、、そうなんですよ。
実はね、この問題を始めて知った今年の4月、同じ轍を踏むなんてことはないですよね、って提言していたんですがねえ。。
なんでも、町長は「ここは何も問題がない土地だ。小岩井農場も賛成している」ってなことを、企業の社長に話したんだそうな。すっかり忘れてしまっていたんでしょうか。それともよっぽど無頓着だったんでしょうか。
そりゃあアクセスも良い土地だもの、企業は喜びますわよねえ。。
でもねえ…昨年の出来事を忘れていなければ、この地域に煙突排ガスタイプの工場が計画されたときに、クリアしなければならないことが沢山沢山あるってことを、どうしてきちんと相手企業に伝えなかったんでしょう??
提言メールは読まないでゴミ箱にポイだったんでしょうかねえ。。
企業にどうじょうしたくなります。

署名は明日で第1次を集計します。
このBlogを通してご協力下さっている皆様に心からの感謝です。
昨年、全国からの関心を呼んだ場所ですから、町内外に呼びかけたところ一番多かった反響は、「雫石のイメージが壊れる」「景色のよさは元には戻らない」などでした。近くに住む化学物質過敏症家族が追い出されそうになっていることにも危惧感やそういう地域の大切さを守ってほしいという声が寄せられています。

町が、どんなことを昨年の産業廃棄物溶融炉問題から学んでいたのか、
『自然と共生』『住んでよし訪れてよしの町』の公約の真価が問われています。

署名は第2次に入ります。
「木材加工工場」が「悪」なのではありません。
しかし「この地域は環境アセスメント調査がしっかりと必要な地域である」という昨年来の教訓を、忘れたり逃げ道を作ったり、それは許されることではありません。
雫石の「活性化」は、この町にふさわしい道があります。
工場立地も適地がほかにあるはずです。
そこを間違えると、ず~~っとず~~っと、人間も動植物も森も涙を流し続けることになるでしょう。

<<盛岡の福祉施設元気村は、なにかことが起きると集まりを開くそうです。そして、賢治さん(宮澤賢治)だったらこういうときどうすっか、なんていうが、をみんなで考えるそうです。>>
「お~い、ここの森ば切ってもいいがあ。。」・・・・・・
岩手山はなんと答えるでしょうか。人として生きるセンスが問われていると言えるでしょう。       

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