![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/82/d62132361de6ee6526d7030e22835d8e.jpg)
市内から鞍馬・花背を越え、広河原をすぎると
佐々里峠への登りが始まる。
峠を越えると、そこは京都府南丹市だ。
最初は南丹市美山町にある、京大演習林の
「芦生の森」に行こうと思った。
しかし、色々調べてみると、今まで届けさえ出せば普通に入れた所が
入山禁止になっている。
年々一般人の規制が厳しくなる一方、お金払って
ネイチャーガイドトレッキングに申し込むと、
我々がもう何年も前から行けなくなった上の谷や
下の谷の散策コースに行けたりする。
環境保全云々言ってる割に、演習林の入り口から、
徒歩で2時間も3時間もかかる林道を、
チャーターされたバスが行き来している。
我々は、行くとしたら勿論徒歩なので、日帰りはちょっと難しい。
って言うか、そもそも一般人は入山禁止なので、
演習林の少し手前の廃村八丁へ行く事にした。
佐々里峠の石室にはお地蔵さまが祀られている。
道路脇の狭い路肩に駐車して、登山開始。
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廃村八丁へは、菅原のバス停からダンノ峠を越えて行くのが
一般的だが、今回は佐々里峠から品谷山経由で行き、
刑部谷からダンノ峠に登り返し、
再び佐々里峠へ戻ると言う、周回コースを行く事にした。
急坂を登る事、約30分でダンノ峠の分岐に到着。
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分岐から更に30分程で品谷山の頂上だ。
頂上は広くて、見晴らしも良く、三角点もある。
しかし、風が強く、じっとしていたら身体が冷える。
風の当たらないところまで下ってひと休みする。
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稜線の木々は風が強いせいか、すでに葉が落ちて
しまっている木が多かったが、谷の木々は今が紅葉真っ盛りだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2f/7e/1d0ec77a25b33a912633b33f1515e6b4.jpg)
ブナの巨木
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/50/137b0584901c6531dc3b6050aa1f6a4b.jpg)
品谷峠
ダンノ峠の分岐点から品谷峠の間は、比較幅の広い尾根で、
傾斜も緩やか。
とても歩きやすくて快適なのだが、天候が悪かったりすると、
道迷いの危険が潜んでいそうな尾根でもある。
コース上の道案内のテープはしっかりとしているので、
常に確認しながら歩くよう、心がけた方が良さそうだ。
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品谷峠から左の谷に下る。
下り始めは杉の植林地の薄暗い斜面だが、
沢音が聞こえるようになると、あたりは雑木林になり、
約30分で廃村八丁だ。
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カツラの巨木
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/71/761e34869a2c1ed7b72f889c9507914b.jpg)
廃村八丁の歴史は古い。
何処の集落へ行くにも、峠を越えなければならない、
四方を山に囲まれた狭い狭い空間に、
1600年代か1700年代ごろから、人が暮らしていたそうだ。
昭和11年の冬、大雪に見舞われ、孤立した末に廃村となった。
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刑部谷の流れは美しい。
緩やかな流れを右に左に徒渉しながら遡る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/b4/4e604c9a41675392fa4992f5d6071c55.jpg)
刑部滝の辺りまで来ると、一転して道は険しくなる。
壊れかけた桟道。
横向きに張られたロープを頼りに、崖を横切る。
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刑部滝
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滝を越えると、今度は崖。
ロープが張ってある所は良いが、
ロープの無い所は、それこそ、木の枝・幹・根っこ・葉っぱ
掴めそうなモノは、何でも掴んで攀じ上る。
以前来た時は、ダンノ峠から刑部谷に下りた。
その時にはこんな恐ろしい思いはしなかったような気がするのだが、
調べてみたらなんと10年も前…道も変ってて当然だ。
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崖の上には別天地。
(別天地には同志社大学の山小屋が建っている)
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別天地の中には小川も流れている。
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紅葉も綺麗だ。
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ダンノ峠まで登って来た。
真っ直ぐに下れば、菅原のバス停に着く。
佐々里峠へは、左の尾根に取り着き、およそ30分で品谷山への
分岐点に戻る。
最初は急坂を行くが、登り切ればあとは小さなアップダウンの
快適な尾根道歩きだ。
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京都の北山は、一見すると北山杉の植林地が
広がっているイメージだが、山を歩いてみると、
雑木林も多く、水が豊富で岩場や崖などの難所もあったりする。
1000mに満たない山ばかりだが、変化に富んでいて結構面白い。