川合花の舞（３）

　「山見鬼」では数番の舞が奉納され、祭りの気分が盛り上がった中盤に登場します。マサカリを持った赤鬼が松明に導かれて舞処を鎮め歩くように舞いまの。途中、楽の拍子が一変すると舞処の上につり下げられた蜂の巣を叩き割り乱舞します。
　もう一つの「鬼の舞」である「榊鬼」は、後半の山場、４人の舞手によって奉納する「金山の四つの舞」に続いて登場します。
　このおにも「やまみおに」と同じように初めは静かに舞うが、舞の途中に現れる禰宜との問答とその後の乱舞が見物です。
　「山見鬼」も「榊鬼」も剛毅で、これらの舞に自然神の現象をかいま見ることができます。
　現在、「花の舞い」は「花の舞い保存会」によって継承され、地区住民なら誰でも幼少の頃から舞う習慣が、伝統ある郷土芸能を守っています。