最近の国内女子には、男子の石川遼のような人気を独り占めする選手がいないせいか、アウェイという現象があまり起きません。先日終わった米国男子の「全米プロゴルフ選手権」では、Ｙ．Ｅ．ヤンがタイガー・ウッズを逆転して優勝しましたが、まさに完全アウェイ状態だったようです。
最終組を回った2人に対し、かかる声援はほとんどがタイガーを応援するもの。誰もがタイガーの優勝を疑わず、大詰めの１７番でヤンがパーパットを外すと、ギャラリーからは「Go！ Tiger！」という地鳴りのような歓声が響き渡ったとか。
国内男子でも石川が優勝した「サン・クロレラクラシック」では、優勝争いを演じていたブレンダン・ジョーンズがパットを外した時、ギャラリーから起きた拍手が問題になりました。その後、ブレンダンに対する同情論も出たそうです。
その点国内女子のツアーでは、応援する相手の選手の失敗に拍手をしたり、失敗を喜ぶ野次を飛ばす光景はあまり見かけません。これはきっと人気を独占するようなスーパースターがいないことの裏返しなのでしょう。
失敗を喜ぶ姿は傍で見ていてあまり気持ちのいいものではないので、ないに越したことはありませんが、一方で完全アウェイの洗礼を受けたことのない選手が海外で通用するか、ちょっと気にはなります。パットを外して大歓声、の試練を多少は経験することが、アウェイが日常的な海外ツアーで勝つためには必要なのかも知れません。
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