イスラエルによるレバノンの主権を無視した越境攻撃・空爆は、レバノンに住む人々に深刻な影響を与えつつあります。すでに600人を超える人々が犠牲になったと言われています。イスラエルの狙いは、パレスチナに浸透しつつあるシーア派民兵組織ヒズボラの軍事拠点を叩き、レバノン南部に空白地帯をつくることが目的なのでしょう。しかし、戦闘力、つまり武力でしか決着をつけられない、中東情勢には深いいらだちを覚えます。勿論、昨日今日、始まった話ではなく、第二次世界大戦後の占領支配、度重なる中東戦争、もっといえば、西暦の紀元となっているキリスト教誕生にまで、さかのぼる歴史があることは百も承知で、やはり、武力行使でしか「平和」は維持できない、というイスラエルをはじめとする政治姿勢にはNOと言いたい。さらに百歩譲って国家間の戦争だというなら、ジュネーブ条約を守れ、と主張する、国連機関や病院、避難施設を空爆することは、到底許されません。多くの子供たちが犠牲になったことに心底、怒りを感じます。
靖国神社の問題とも重なりますが、戦争とは、軍事関係者だけが闘うのではありません。いつの戦争でも多くの非戦闘員が、国家という名のもと、殺され、当然のごとく、国家の犠牲となるのです。靖国神社は、日本海軍と陸軍の軍人・軍属が祀られている神社です。しかも、志願兵だけでなく赤紙で召集された多くの一般兵もいます。思想信仰の自由はありますから、神社に祀られることを望む人もいると思いますが、一律に祀られる必要もないはずです。しかも、大東亜共栄圏の夢は正しかったとし、聖戦だと位置づける靖国神社に祀られるのは、イヤだという遺族がいてもおかしくはありません。
再び、迎えるニッポンの暑い夏、戦後61年目の今年。中東での戦火の炎を消し、アジア各国の人々と手を携え、多くの人々が共存できる平和な社会を求めていく責務が、私たちの住むニッポンにはあると思います。憲法にはそう記述されています。
私たち、多摩平和イベント実行委員会では、8月12日(土)午後、靖国問題をテーマにした「あんにょん サヨナラ」を多摩市永山公民館で上映します。
詳しくは下記サイトをクリックしてください。
http://taenoha.com/tamaheiwa
平和憲法を持つニッポンは、たとえ、いかに無力であっても、理想を訴え続けなければならないんじゃないでしょうか。