
全国通訳案内士試験 2024年度<合格祝賀会>のご感想(衆議院議員 有田芳生)
2025年3月23日、私はヒルトンホテルにて執り行われた、ハロー通訳アカデミー主催「2024年度 全国通訳案内士試験 合格祝賀会」に来賓として参加いたしました。
本祝賀会は、試験合格者のみならず多くのご来賓を迎え、誠に盛大に催されました。
合格者には大学学長、教員、元客室乗務員、官僚、主婦など、まさに多士済々の顔ぶれが並び、それぞれのスピーチも日本の将来を担うにふさわしい内容で、深い感銘を受けました。
●合格者スピーチ(前半)
https://youtu.be/ltncm5tlwOE
豪華なビュッフェ、心に響くヴァイオリン演奏、そして恒例の「じゃんけん勝ち抜き大会」では、ダイヤモンドのネックレスが賞品として用意されるなど、華やかさの中にも夢と希望を感じる素晴らしいひとときでした。
フィナーレでは、植山源一郎学院長がハッピ姿で登壇され、会場一体となっての万歳三唱。心をひとつにする、その光景はまさに日本の未来への祝福のようでもありました。
●万歳三唱
https://youtu.be/PCdxkaoeywI
祝賀会終了後、沖縄から参加されたフランス語合格者の方と新宿駅までの道すがら、人生の新たな旅立ちへの思いや、日本の観光の未来について語り合うことができたのも、忘れがたい時間です。
私が植山学院長と初めてお会いしたのは2010年、参議院選挙を前に、通訳案内士制度の充実に関心を寄せていた時でした。
観光庁に共に働きかけ、通訳案内士の社会的・経済的地位向上のために力を尽くしてきました。以来15年、今日に至るまで、志を共にする同志として、変わらぬ信頼と尊敬を抱いております。

(観光庁にて)
今回の祝賀会に際し、私は衆議院調査室に依頼し、全国通訳案内士試験の現状と課題について資料を収集いたしました。
2024年度の受験者数は3,849名、対象言語は英語・フランス語・スペイン語をはじめ10言語に及びます。単なる語学力にとどまらず、日本の歴史、地理、文化、一般常識に通じていなければならない極めて高度な国家資格です。
最終合格者は385名、合格率はわずか10%。かつて2016年には11,307人が受験し、2,404名が合格した事実と比較すると、現状の落ち込みは深刻です。
なぜこれほどまでに受験者が減ったのか。私は、政府の政策にこそ根本的な問題があると考えています。通訳案内士という高度な専門職に業務独占を認めず、無資格の「闇ガイド」が野放しとなっている現実。これは、観光立国を標榜する国の姿とは到底言えません。
植山学院長が行った詳細な調査報告(https://hello.ac/arita.pdf)にも示されているように、制度の見直しと現場の整備は、喫緊の課題です。
2024年4月1日時点で、通訳案内士の登録者数は27,312人。彼らを「宝」として活かし、訪日外国人旅行者4,000万人時代にふさわしい観光サービスを実現するためには、国の強い意志と具体的な支援が不可欠です。
私は、引き続きこの課題に真摯に向き合い、通訳案内士制度の再構築と、正規ガイドの地位向上のために、国会の場で実効性ある政策提言を行ってまいります。
日本の魅力を、世界へ正しく、美しく伝える人材を、国が守らずしてどうするのか。私は、皆様とともにこの国の未来のために立ち上がり、行動してまいります。
(衆議院議員 有田芳生)