やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

力士二人が主人公の文楽

2014-09-15 | art
文楽を永田町の国立劇場に見に行く。淡路島の人形浄瑠璃の資料
見たり、松岡正剛さんが文楽を書いているところがあって

誰でもそうだろうが、文楽で一番厄介なのは、主遣いや左遣い
や黒衣たちの動きが人形を邪魔しているように見えてしまうこ
とである。ところが、ある時期を過ぎると、人形だけがちゃん
と見えてくる。

なに、人形遣いが見えなくなる・・そうなるまで見たいって思い、
友の会に入ったけど、実行してなかった。それが京都で三谷幸喜
文楽を堪能
したので、背中を押された。



十数年ぶりだろうか、恥ずかしながら。曽根崎心中を見て以来。
休日とはいえ11時の部が満席。若い人もちらほら混じってるけど
大半がいわゆる高齢者。杖や車椅子もけっこうみかけ、楽しみに
している様子がなんかいいなぁって思う。

演目は「双蝶々曲輪日記」。1749年に大坂竹本座で初演された当
初はそんな人気でなかったが、翌8月に京都嵐三右衛門座で歌舞伎
として初演され、大人気になったとか。

その歴史を踏まえるみたいで、来月は大劇場で歌舞伎として演じ
られるという、好きな人にはたまらないプログラムが組まれてい
る。



詳しい筋とか写真をネットで探したけど殆どない。高齢者の利用が
多いから不要ということなんだろうか。公式サイトもチラシのpdfを
貼ってるだけ。

2種類のチラシの写真やあちこち探した写真も、第八段「八幡里引
窓の段」という名場面がほとんど。早稲田大学演劇博物館にある斉
藤清二郎 画の絵葉書
まで。



二人の相撲取りを軸にした家族や仲間の人情物。江戸期の文楽は歴
史物の方が人気だったそうだけど、歴史の素養もないボクには手強
いかもって思ったのね。

大熱演とはいえ4時間はちょっと長かった。その分とても描き方が丁
寧で、主人公たちの揺れる気持ちもなんとか理解できる。字幕が両
袖の上に左右あるし、カタログも詳しかったし。



人形遣いが見えなくなる、って境地には程遠かったけど、それを楽
しみに文楽のことをボチボチ探って行こうって思う。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿