やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

東京の美しい建物二例

2009-04-23 | art
昔からの仲間から芸術に関する新しい財団設立
の打合せに声をかけてもらう。

その内容も素晴らしかったけれど(後日発表しますね)
打合せ場所がまたよかった。

六本木の国際文化会館で、ティーラウンジのテラス席で
いい風に吹かれながらの打合せ。

国際文化会館は国際ジャーナリストでもあり
国際弁護士でもあった松本重治が
大黒柱として取りまとめ、1952年に設立。
その過程はいろんなところに詳しいが、
『聞書・わが心の自叙伝』(講談社)を読み進めているところ。

快活でダンディで義理人情に厚く、
めっぽう面白い人だったようだ。

もともと岩崎小弥太の所有で、大規模な洋館を建造するが、
東京大空襲で消失。庭づくりの名匠、
七代目小川治兵衛の庭園は今でも残る。
桜がおわり、新緑とツツジが映える。

国際文化会館の建物は前川國男、坂倉準三、
吉村順三の3人が共同で設計し日本のモダニズム建築として
ドコモモも100選に選んでいる。

一時あった建て壊しの話も耐震補強など
補強工事を行い、無事なくなったらしい。



その仕事仲間が今度接待で使う予定の
大橋茶寮というお茶屋に下見がてら行くが、
そこがまた素晴らしい。

登録有形文化財としての建物が
いくつもあって大事に使われてきたのが
一見してわかる。

茶室や仏間も雰囲気があるし、樹木と水によって
様々な表情をもつ中庭も素晴らしいが、圧巻は茶室桂。

桂離宮の意匠を模倣して昭和21年に建築。
中庭や茶室などの借景も素晴らしく、他の
建物が見えないので、京都の嵯峨野にいるかのよう。

当時から守り通した大橋氏が本物の日本文化を
守りたいという静かな気迫と、ここまで楽しく
すごさせてもらってありがたいという心持ちがすがすがしい。

ここは開発できない。

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