やまねこマッサージ

ねがうこと、ゆだねること

アンドレアス・グルスキー展

2013-07-22 | photo
アンドレアス・グルスキー(1955年–)による日本初の個展が、
新国立美術館で開かれている。これまではグループ展において
10回展示されたことがある(最初は国立近代美術館「写真の過
去と現在」1990年)そうだ。

ボクはたまたま、森美術館の「(スイス銀行の)UBSアートコレ
クション展、2008年」で見たのが初体験。3点の大型写真が展
示されていたが、代表作でもある「99セント」が印象強い。


207cm x 336.9cm 1999年

こんな風景がアートになる・・よく見ると天井に反射した商品群
と細くなっていく間隔と白い柱による間隔。すごい商品量と色。
今回見たら思いだした。ロサンゼルスの現場を数カットで撮影し、
デジタル加工して作ったフィクションだ。



会場で気になった作品を取りあげていくね。カタログは制作順だ
けど、展示はグルスキーによって構成されている。変化のない空
間が彼の現代を切りとる作品にはかえってあってる気がした。


「パリ、モンパルナス」 187cm x 427.8cm 1993年

美しい集合住宅があるものだ。チラチラとはいっている色が美し
く感じられる。住民がカーテン、ブラインド、家具などを自由に
設置しているんだろうけど。日本の集合住宅ではこうはならない。

建物自体、コルビジェが4つ設計した集合住宅「ユニテ・ダビタシ
オン」の系譜を引くような気もする。写真はフィルミニのもので、
似てるでしょ?



グルスキーは二つの場所から撮影した画像を組み合わせて、この
作品を作った。デジタル加工をはじめて2年目の、初期の作品だ。



もうひとつは、「ライン川 」。史上最高の値段で取引された
真という記録
を持っている。2011年NYクリスティーズで430万
ドルで落札。


190 cm × 360 cm 1999年

値段でみてもしゃあないけど、これが史上最高といわれてもさっぱりわ
かんないw静謐でいい作品だと思うけど。例えばゴッホの絵が数十億円
とかついても、だからどうっていうのが庶民感覚。好きな絵は好き。所
有なんてはなから頭にないからね。

散歩している人や犬や建物などすべてデジタル処理で消し去った作品。
高額で誰が買ったかは明かされていない。この会場でみた作品は、そ
の方から借りたもの?それとも別に出力したもの?写真は複製が可能
っていえば可能だから・・そんなことはしないと思うけど。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿