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ねがうこと、ゆだねること

「劇場版 クレヨンしんちゃん」

2009-07-24 | 映画
おもしろいと聞いていた
「劇場版 クレヨンしんちゃん」の
第9作『オトナ帝国の逆襲』2001年
第10作『戦国大合戦』2002年
をやっと見た。

アニメを集中してみる時期があって、
この2作も一緒にTSUTAYAで
借りてきたことがあった。

返却期限がきて、見ないで
返す羽目になって悔しかった時が
あったのに、またしばらく忘れて
いたから、いい加減なもの。

うわさに違わず、面白かった。



『オトナ帝国の逆襲』は傑作。
「懐かしさへの郷愁」と「未来へ生きること」
が対決するというテーマが独創的。

万博や昭和の町並の再現シーンで
郷愁モードに入りまくっていたから、
それらの匂いを大事にする敵役の
イエスタデイワンスモアの二人組には
共感すら覚えてしまう。

でも、しんちゃんの両親が、郷愁モードから
今を生きようと戦う姿勢に転換するのも応援を
してしまう。

一家が家族団結して走ったり、逃げたり
する最後のシーンは記憶に残る。

特にしんちゃんが、赤い階段を登って
いくところのカット割りや、
フレーミングやしんちゃんの顔の崩れといった
見たことのない演出ぶりは今でも新鮮で堪能できる。



『戦国大合戦』は武士の死と愛をテーマに挑み、
勇敢なのに女子には奥手という日本人が主人公で、
つっこみ役のしんちゃんによってキャラが立っていた。

冒頭でしんちゃんが、戦国時代の
草むらへいきなりワープするシーンは、
草の香りと広々した景色にぼくの身体が入っていく
感触が気持ちよかった。

両作品の監督は原恵一。
その後フリーになって作った
『河童のクゥと夏休み』2007年を今度みよう。



「クレヨンしんちゃん」は中国のみならず
インドでも人気を博しているという。

アジアの人たちの心をつかみつつあるのだろう。