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スターター4人は大成功なのでしょう

2010-02-23 01:04:00 | イーグルス
 ルーキーを即戦力として期待する事が少なく、1年バックアップとして教育して2年目にスターターに成る事を狙ったドラフトをするのがEaglesの特徴です。2009年組みも方針は変わらないドラフトでしたが、ベテランの怪我や不振で1年目から活躍する選手が多く出ました。これは良い事なのか悪い事なのかはよく分かりませんが、2002.5年のドラフトに続く成功したドラフトの年になってくれそうです。

1巡19位 Jeremy Maclin 15試合出場 13試合先発 
パス 56キャッチ(ルーキー3位) 773ヤード(ルーキー3位) 4TD(ルーキー6位)
 WRとして3番目の指名で、成績も1位と差が無い3位ですし期待通りの活躍をしてくれたと評価するべきなのかもしれません。トップ10で消えると見られていた選手を19位で指名出来たのは幸運だったのでしょうけれど、Maclinより後で指名されたWR2人、スピードと運動能力ではPercy Harvin、サイズとスピードのバランスではHakeem Nicksに劣り、将来のプロボウラーとしてのスケールの大きさを感じないのは少し残念です。
 サイズとスピードにキャッチ力はバランスが良いものの傑出した物を持ちません。ただ、ダウンフィールドブロックは手を抜きませんし、WRとしては非常に真面目な選手のようですから身体能力よりも精神・頭脳面での使いやすさを評価してあげるべきなのかもしれません。
 T.Oの怪我で1年目からエース扱いになり、飛躍の2年目を過ごしたものの、怪我で3年目以降精彩を欠くReggie Brownと能力的に非常に似ている選手の印象を持ちます。怪我さえ無ければ不動のエースになっていたかもしれないReggieに似ているのは悪い事では無いですし、5ヤードを取れると言う意味ではMaclinの方が上かもしれません。ただ、シーズン後半イージーなキャッチミスを繰り返したのは気がかりです。

2巡53位 LeSean McCoy 16試合出場 4試合先発
ラン 637ヤード(ルーキー3位) 平均4.1ヤード(100回以上のルーキー3位) 4TD(ルーキー3位)
 RBとして4番目の指名で、ドラフト時にはBrian Westbrookのコピーのような評価を得ていました。トップスピードよりも加速力が特色と言う意味ではWestbrookタイプの選手でしたし、ルーキー時のWestbrookよりはインサイドでのパワーは上ですが、カットバックの鋭さでは大きく劣ります。今のOLは1対1で個々の勝利を目指し、RBは空いた所を見ながら走るスタイルでは大成しないかもしれません。スクリメージでダンスをしてタックルされても下半身の強さでヤードを稼ぐWestbrookが特別な選手であって、McCoyはスクリメージを抜いた後での1対1をステップで抜いていくのが特徴でしょう。ディレイ気味にOLとDLの戦況を見てから開いている所に走るWestbrookとは違い、普通にCとG,GとTの間を早いタイミングで狙い、開いていなければ外に逃げるようなスタイルで使うのが正解だと思います。LBにギャップを潰される前にスクリメージを抜けてLBをステップで交わすようになれる選手だと思います。

5巡153位 Cornelius Ingram キャンプ中に左足ACL断絶でIR入り
 大学時代に怪我をした左ひざを手術する事になってしまいました、手術は成功したようですが同じ場所ですし完治するのかは分かりません。
 Brent Celekが大成しましたし、TEは2番手を探す事になります。怪我する前は評価が高かったですし、開幕に間に合うように復帰出来るのであればIngramを2番手候補として期待するのは十分可能です。健康面に問題が有りますし、健康な中堅・ベテランを2番手として用意する事は必須でしょう。

5巡157位 Victor Harris 15試合出場 8試合先発
41タックル(Sでルーキー5位) 
 オールアメリカンセカンドチームのCBでしたがスピード不足を懸念されてSコンバートが前提の指名と言われていました。開幕直前にファーストチームに抜擢され、ボールのある場所に出てこない不思議なFSとして起用されました。SSのQuintin Mikellが上がり気味の分後方でカバーをしていたのですが、嗅覚が無いのか(システム的に15ヤード程度のゾーンに付いた事も影響しているのですが)ディープへの一発を貰う時に、なぜかミドル辺りでTEと遊んでたりします。
 課題のTE対策と言う意味では、投げさせないカバーをしているようにも見えますし、投げられれば競り合いで負け続けているようにも見えます。6-0より大きいSを用意するのはスピードの面で簡単では無いですし、この程度のサイズでも付いていける選手ならそう簡単には投げられないでしょう。
 Sean Jonesは退団するでしょうし、現状ではHarrisがファーストチームのFSになります。2年目の成長を待つのか、補強するのかはフロントとコーチ陣の判断になりますが、ルーキーとしてはよくやったといえるシーズンでした。しかし、NFLレベルのスターターとしては最低限の仕事をするのが精一杯の能力でしょう。

5巡159位 Fenuki Tupou 53人枠に残る能力も無く、PSにも置きたくないので仮病でIR入り
 LTとして3巡候補とする評価から、LTは無理でRTとして6.7巡程度とする評価まで幅広く評価されていました。練習ではOLのスターター陣に怪我が出ている中、セカンド・サードチームのレベルが高すぎるDE相手に一方的に叩きのめされたようです。

6巡194位 Brandon Gibson トレードでSTLに移籍後スロットレシーバーとして出場
 キャンプ・プレシーズンと非常に評価が高く、スピードは平凡なもののキャッチ力とルート取りはルーキー離れしていると言われ、シーズン終了後FAになる(予定だった)Jason Avantの後継者として注目されました。PSに置いた場合には即引き抜かれると判断したのでしょう、異例のWR7人体制を引いたのはGabsonの評価が高かったためですし結局Hank BaskettをカットしてでもGibsonを残しました。結果としてBaskettはINDで何もさせてもらえず、Gibsonはトレードの駒として高く買ってもらいました。

7巡213位 Paul Fanaika PSに居た所をWASに引き抜かれました
 有り余る若手OLがすでに居るのに、なぜか2人も指名してしまいました。結局、PSに置いた若手OLは次々と引き抜かれる事になります(他所でも起用されていないようですが)

7巡230位 Moise Fokou 16試合出場 4試合先発
 当初WLBでしたが、SLBにコンバートされました。プレシーズン中から無駄な反則が多く、リターン、ターンオーバーでのTDを何個プレイと関係ないところで帳消しにしたのか考えるのさえ嫌になります。が、Sean McDermottには気に入られたようで、中盤以降プレイタイムを増やし最後はスターターに昇格しました。脳みそは空っぽですが、動きは素早く中央に足の衰えたJeremiah Trotterを使うには横に速いFokouを起きたかったのかもしれません。MLBのスターターを務めた2人が怪我から帰ってきた時にFokouを使うのかどうかは分かりませんし、ドラフトでの重要補強ポイントとしてSLBがあげられています。
 パワーアップをして感情を抑えられるのであれば掘り出し物として名を残す事になるかもしれませんが、フィールド内外で感情を爆発させて悪い意味で記憶に残りそうな気がします。


 怪我人の代役としてですが、MaclinにMcCoy.Harris.Fokouと4人スターターを出しました。ただし、プロボウルにまで行くような大物と言う感じではなく、良いバックアップとして使い勝手の良い選手を怪我人の穴埋めで使ったようにも見えます。と言っても、このオフにどう成長するのかは分かりませんし、化けてくれるかもしれませんから期待しましょう。

STC入れ替えで大きく変わりそうなユニットです

2010-02-20 18:59:00 | イーグルス
 一度書いたのですが、コピペミスで全部消えた文章を書き直すのはめんどいです。

 2人プロボウルに送りましたが、残りの2人は平均以下でした。

David Akers 16試合出場
FG37回中32回成功 成功率86.5% キックオフ平均65ヤード
 プロボウルに選ばれました、FG成功数はリーグトップですが、FG成功率はリーグ9位でキックオフの飛距離は16位と凄いシーズンを送ったわけではありません。50ヤード以上は3回蹴って1回成功とほとんど蹴らせてもらえませんでしたし、飛距離の衰えをコーチ陣が懸念しているのは間違いありません。腿の怪我からは復帰していますが、年齢的に距離が出なくなっていくのでしょう。

Sav Rocca 16試合出場
76回 平均42,4ヤード IN20 26回 
 平均ヤードは26位と下位に甘んじていますが、リターンされた距離を引いたNETヤードでは38.3ヤードでリーグ中位になります。カバーチームが良いのか滞空時間が長いのかは分かりませんが、良くも悪くも平凡な数字を残しました。

DeSean Jackson PR 29回 平均15.2ヤード TD2
 リーグ最高の平均ヤードとTD数を記録しました。プロボウルにも選ばれていますしリーグ屈指のリターナーとしての地位を固めるシーズンになりました。シーズン途中から足首を痛めて足を引きずってこの数字ですし、万全ならばもっと良い記録を残していたかもしれません。

Ellis Hobbs KR 20回 平均24.1ヤード
 トップスピードは平凡ですが、ブロッカーを上手く使えるタイプのリターナーです。記録はリーグ24位と平凡ですが安定感は有ります。

Victor Harris KR 19回 平均20.7ヤード
 Hobbsの怪我の後KRを務めましたが、平凡な数字しか残せませんでした。スピード不足でCBからFSにコンバートされた選手ですしKRには向かないでしょうね。

Jeremy Maclin KR 7回 平均17.7ヤード PR 6回 平均5ヤード
 カレッジ時代はDeSeanがファーストチーム、Maclinがセカンドチームに選ばれるほどのリターナーでしたが、トップスピードの不足は明らかです。

Quintin Demps KR 6回 平均25.8ヤード
 チームベストのKRでしょうが、怪我に悩まされたシーズンになりました。来年のKR候補1番手だと思われます。

 STCが入れ替わりましたし、Akers以外はメンバーが大きく代わる可能性が有ります(DeSeanがPRを卒業する可能性もあるでしょう)RoccaにRFAのオファーをしないかもしれません。リターナー候補は本来のポジションでもロスターに生き残るでしょうが、ST要員はコーチ変更でかなり変化する気がします。

システムに振り回されてます

2010-02-18 00:22:00 | イーグルス
 Kevin Kolbが契約延長交渉の噂を否定しました、まあこの否定が本当かも分からないのですけれどね。キャップ無しになった場合、契約延長してからのトレードにしてサインボーナスを支払ってあげる代わりにトレードの条件を良くするとか、お金持ちチームがお金の無いチームに対してお金で指名権を買うような事が出来るかもしれません。

 
 Brian DawkinsがFAでチームを去り、後継者は結局週替わりのままシーズンを終える事になりました。
 
Quintin Mikell 16試合出場 16試合先発
91タックル 70ソロ 21アシスト 12PD 2INT
 LBがギャップを埋めてMikellがタックルをする前半とパスカバーを重視する事になった後半で仕事を大きく変えられました。サック無しに終わっていますし、ブリッツに入る事も減り、ディレイ気味でスクリーンとドローが無いのを確認してから入るような中途半端な動きをさせられたのは持ち味を殺す事になりました。Mikellを活かすならば4人目のLBとして使うべきだと思うのですが、15ヤードくらいでうろうろしている事が多かったです。

Sean Jones 15試合出場 9試合先発
61タックル 44ソロ 17アシスト 1サック 5PD 2INT
 CLEからFAでやってきました、シーズン前半は戦術理解不足の為でしょうかプレイタイムを貰えなかったのですが、怪我で出番を貰うと経験を活かした良い動きを見せました。期待されたDBのサイズアップと言う意味ではTEのマークが出来ずに補強失敗でしたが、これはシステム的に試行錯誤したままシーズンが終わってしまったのでJonesの責任ではないでしょう。

Victor Macho Harris 15試合出場 8試合先発
(FSで7試合、3TEセットに対するニッケルDBとして1試合)
41タックル 38ソロ 3アシスト 2PD 
 5巡指名のルーキーでしたがプレシーズンゲームで並み居る先輩を押しのけてスターターをして抜擢されました。オールアメリカンCBからスピード不足を懸念されてのFS転向なのですが、後方でのゾーンカバーが合わなかったのかディープへのパスカバーでは付き切れずにTDを許す場面も見られましたし、TEへのカバーでは競り合って弾き飛ばされる場面が目立ちました。タックルは鋭く、CBに戻してランディフェンスも出来るニッケルCBとして育成するかもしれません。

Quintin Demps 9試合出場
14タックル 11ソロ 3アシスト 3PD 1INT
 Dawkinsの後継者に指名されたものの、プレシーズンゲームでは良い所無く膝の怪我をした事もありスターターから降ろされました。その後も怪我で試合に出れないうちにHarrisとJonesに大きく差を付けられてしまい出番無くシーズンが終わりました。怪我が癒えたとして、Sとして起用して貰えるのかは微妙でしょうがKRとしてロスター枠には入ってくるのでしょう。

 Sはシステムで役割が全く違うので、どう補強するのかはSean McDermottが何をしたいのかに大きく影響する事になるのでしょう。ただ、どういうシステムにするにせよ3年目になるDempsと2年目Harrisの成長に賭けるのは危険過ぎます。FAで取るかドラフト上位を使うかですが、今年はFA市場に中堅が出てきませんし、ドラフト上位でSを取れるチャンスをことごとく見送ってきたのを見ると大きな期待はしないほうが良いのかもしれません。

全試合出場だったっけ?

2010-02-16 21:47:00 | イーグルス
 普通に考えればDAL戦がどんなに酷くても2試合で放出騒ぎにはならない実績を残してきたDonovan McNabb放出の噂の盛り上がり、出しちゃいけないBrian DawkinsやTroy Vincentらのベテランを若手で補充出来ると計算したらあっさり放出してきたからなのでしょうねえ。サイトめぐりしてて飽きないから良いのですけれど。

 NEのスターター2人を獲得し、Sheldon BrownにJoselio Hansonの4人を使うリーグベストのデプスを持って臨んだはずのシーズンですが、怪我でやりくりが出来なくなる時期もありました。抜擢された若手が揃いも揃って期待を裏切ったのは何だったのでしょうねえ。
 
Sheldon Brown 16試合出場 16試合先発
51タックル 43ソロ 8アシスト 17PD 5INT
 INT出来る場面でなぜかボールをキープ出来ないSheldonが5INTを記録しプロボウルまで後1歩(第2補欠のはずなのに、2人欠員が出ても呼ばれなかったのはなぜなのでしょうね)でした。シーズン中盤から最後まで腿の怪我でスピードが落ち、ディープで狙われ続けました。得意のCBブリッツもほとんど使ってもらえずに、サック0に終わっています。システムの変更なので仕方が無いのでしょうが寂しい気もします。契約更改を求めるのはひとまずトーンダウンしていますが、フロントがトレード先を探している可能性は残ります。

Asante Samuel 16試合出場 16試合先発
40タックル 39ソロ 1アシスト 16PD 9INT
 腿の怪我や脳震盪で何試合か休んだような印象が有ったのですが、記録上は全試合出場のようです。今年も10ヤード程度のフック系に飛び込んでWRでも取れないようなボールをINTに結び付けました。課題のディープでもくっついていく場面が増えましたし、成長を続けています。怪我が怖いようなハードヒット(タックルはど下手糞ですが)を見せてくれましたし、年長者としての自覚も芽生えているようです。

Joselio Hanson 12試合出場 1試合先発(ニッケルCB) 利尿剤使用で4試合出場停止
47タックル 35ソロ 12アシスト 0.5サック 8PD 2INT
 タックル数ではCB2位ですが、さすがにAsanteよりも先に書く訳には行きません。スターターが怪我で退場した後でCBとしてそれなりにやれる所も見せると同時に、やはりニッケルが精一杯と言う印象も受けました。LBが怪我で足りなかった事からニッケル体制が増えた事も有りタックル数を伸ばしましたが、リードブロッカーが付くと何も出来ずに押し潰されてしまいます。使い勝手の良いニッケル要員としてこれからも使われるでしょう。

Dimitri Patterson 11試合出場
17タックル 15ソロ 2アシスト 1PD
 ST枠でロスターに残りましたが、腕の骨折で一時期戦列を離れました。復帰後、CB陣壊滅時にはCBとしても起用されています。正直、エースWRとマッチアップする能力は有りませんし、今後も5番手のCB兼STエースで使われる事になるでしょう。

Ellis Hobbs 8試合出場
11タックル 8ソロ 3アシスト
 ドラフト当日に5巡指名権2個とトレードで入団しました。スターターをこんなに安く貰って良いのか、致命的な怪我でもしているのではないかと疑いましたがそんな事は有りませんでした。Sheldonとのスターター争いに敗れ、ニッケルではランディフェンスの良いHansonの方が使いやすかったようでプレイタイムはほとんど貰っていませんでした。KRとしては特別速くないものの、ブロックを上手く使う堅実さを見せました。首の怪我でIR入りしました、RFA扱いでの再契約をするかは不明です。

Ramzee Robinson 3試合出場
3タックル 3ソロ
 CB陣壊滅時に契約しましたが、建て直しが済むと同時に解雇されました。

Jack Ikeguwounu 1試合出場
 怪我が無ければ1巡指名候補だったのですが、ACL手術から1年半経っても少しも動きが良くなりませんでした。PSから昇格後1試合使われましたが、簡単にディープで千切られてあっさりカットされています。その後他チームのPSを渡り歩いています。

 他にもCB壊滅時に契約したCBが居たような気もしますが、まあ書くような事が無いので省略します。

 Sheldonの失速が腿の怪我の影響と判断するならば、Asanteとのコンビを継続するでしょうし、30歳を超えた衰えと判断するならば放出する事になるかもしれません。ただ、生え抜きのベテランと言う意味ではディフェンスの長老になりましたし、実際にDawkinsからリーダーシップの取り方を学んだとモチベーターとして評価されていますから放出するのはCB以外の面でもリスクが有ります。
 屈指のボールハンターAsanteにINTを狙わせるシステムを作るのか、Asanteを使って逆サイドに網を張るのか、この裏表をもっと上手く使えれば相手オフェンスを悩ます事が出来るでしょう。タレント(と注ぎ込んだお金)を上手く使えていませんし、もっと良くなるべきユニットです。

シャッフル・シャッフル・シャッフル

2010-02-15 00:22:00 | イーグルス
 怪我に振り回され選手を固定できずにシーズンが終わってしまったLB陣、スターター2人がIR入りし、スターターだった2人が控えに降格しています。

Akeem Jordan 12試合出場 10試合先発(WLBで8試合、MLBで2試合)
71タックル 60ソロ 11アシスト 1サック 6PD 2INT
 WLBのスターターとして開幕から8試合起用されましたが膝の怪我で4試合欠場、その間にWill Witherspoonが加入した為にMLBにコンバートされています。WLBとしての働きは悪くなく、試合後半の良い所でINTを決めるなど成長を見せました。本来横よりも縦への動きが良いJordanをMLBで使うのは無理で、終盤のランディフェンス崩壊の一因となってしまいました。ギャップを埋めるように外から入るのは上手くても、突破してくるリードブロッカーを排除してRBを待つ受身の姿勢には向かないようです。来年どこで使うのかが非常に難しくなりました。

Will Witherspoon 11試合出場 10試合先発 (MLBで2試合、WLBで8試合)
(STLで5試合出場後トレードで加入)
58タックル 51ソロ 7アシスト 1サック 5PD 1INT (STLで33タックル)
 Omar GaitherのIR入りで緊急補強をしました、本来プロボウル級の選手ですが年俸が高い事と2巡指名ルーキーJames Laurinaitisに押し出される形でのトレードとなっています。WLB/MLBですが、期待されたTEへのマークがそれほどでもなかった事とJordanの怪我でWLBに回りました。シーズン終了時のチームの中では最も横に動けるLBだと思うのですがWLBで固定しています。この起用方は間違えていると思うのですが、コーチの判断なのですからこれが1番良いと思ったのでしょう。高年俸を支払う気があるのであればWLBのスターターとして残る事になります。

Cris Gocong 15試合出場 11試合先発 (SLBで10試合、MLBで1試合)
44タックル 35ソロ 9アシスト 1サック 2PD 
 パスを叩いたのが2回だけと言う数字を見ても、今年はTEのカバーで全く使われませんでした。時折DEの位置に入りパスラッシュもさせてもらいましたが、ひたすらDTとDEの間のギャップを埋める潰れ役としての仕事に従事しています。元々DEなのをSLBで使っているのに、なぜかMLBコンバートにも挑戦し、惨めなまでに横に動けない事を露呈してすぐに戻されました。シーズン後半はルーキーMoise Fokouにスターターを奪われてしまいプレイタイムもほとんど与えられないままになってしまいました。Fokou起用後にランディフェンスが崩壊しました、ギャップを埋めるGocongの仕事がチームには必要だと思いますが最後まで元には戻しませんでした。DEに戻してパスラッシュ専門で起用されるのか、システム変更の失敗を認めてGocongを戻すのか来年何をしているのかが予想できません。

Moise Fokou 16試合出場 4試合先発
39タックル 27ソロ 12アシスト 1PD
 7巡指名からの大抜擢で53人枠に残り、SLBとして4試合に先発しました。2試合はGocongの怪我でチャンスを貰い、終盤2試合はGocongを引き摺り下ろしての起用です。カレッジではWLBで動きの軽さと言う意味ではGocongより上ですが、TEをマークする技術は未熟でTEを抑える事は出来ませんでした。精神的に非常に未熟で、ボールと関係の無い所でリードブロッカーに殴りかかったり、INT後のブロックはほとんど100%の確率で反則を取られる等Fokouが居なければ勝っていた試合が2試合有ります。なぜFokouを使うのか私には全く理解できません。

Tracy White 16試合出場
35タックル 26ソロ 9アシスト 3PD 1INT
 STエースとしてLBでは全く実績が無かったのですが、LB陣の怪我人多発でニッケルLBとして起用した所、予想外に動きが良かった為に怪我人が帰ってきてもニッケルLBを確保しました。ただ、周りがゾーン下手過ぎただけでWhiteが良い選手と言う訳では無いです、ST要員としての起用(契約)に我慢が出来ないのであればUFAとして再契約しないかもしれません。

Jeremiah Trotter 13試合出場 7試合先発
32タックル 29ソロ 3アシスト
 膝の故障で引退していたところを急遽復帰させてMLBに据えました。復帰直後は体が出来ていないのでしょう酷い動きでしたが、シーズン広範囲なると前に前に動くTrotterの良さが出てきました。しかし、チームが求めていたランストップとリーダーシップは発揮されず(2年前までのような表立った統率力は見られませんでした)に終わっています。MLBのスターターだった2人が帰ってくれば必要なくなります、控えに置いておくのも難しいでしょうし再契約するのか難しいです。

Omar Gaither 5試合出場 3試合先発
30タックル 24ソロ 6アシスト 1.5サック 1PD
 Stewart Bradleyの怪我でWLBからMLBに戻って開幕を迎えました。キャンプ中に膝を捻挫してプレシーズンゲームに出れなかったのですが、DTがランを押さえた事もありMLBとして良い働きをします。その後怪我の再発でIR入りする事になりました、10月始めの手術ですし開幕には復帰出来るでしょう。

Joe Mays 11試合出場 1試合先発
18タックル 17ソロ 1アシスト 
 Bradleyの怪我の後MLBのスターターにはMaysが起用されましたがプレシーズンゲームで結果を出せず、怪我をした事も有りシーズン前半は休む事になります。復帰時にはWitherspoon.Trotterの補強も有りST専用での起用となります。怪我人が出た時にスターターになりましたが、すぐにST要員に戻っています。パスカバーが全く出来ませんしST専用としての起用が精一杯でしょう。

Stewart Bradley 
有料の公開練習でACL断絶の怪我をして即IR行きとなりました。


 今回はタックル数の多い順に名前を挙げてみましたが、怪我人の穴埋めと言う形で次々と補強とコンバートを繰り返したのが分かります。この状態でよくやったと評価するのは私には出来ません、TEのカバーが最後まで全く改善されなかった事、選手の組み合わせを無視したような個々の能力優先の起用は問題です。また、シーズン終盤パスカバーを良くしようと欲張ったのか、怪我が癒えて固定してきたメンバーを再度シャッフルした結果ランディフェンス崩壊を招きました。

 急造DCのSean McDermottにキャリア2年のLBコーチBill Shueyのコンビの力量不足が目立つシーズンでした。DLコーチのRory Segrestも経験不足ですがユニットが中堅を揃えていた事と怪我人が少なかった事で救われた印象です。来年以降もフロント7人の育成と起用には不満が残る事になるような気がします。