ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語(120)「やっぱり女の子」

2019年12月02日 18時28分11秒 | 日記
おばあちゃんの鏡台に、黒い口紅のような物がありました。
ちいチャンは、おばあちゃんがお化粧をしている時、
いつも、側で見ています。
その黒い口紅のような物は、髪に塗る物らしいのです。
おばあちゃんは、耳の近くの髪の毛の生え際や、前髪の付け根に
塗っています。
見ていると、髪の白くなっている部分に塗っています。
ある日、
ちいチャンは、その黒い口紅のようなものを、眉毛につけてみました。
うぶげのような眉毛は、黒いはっきりした眉毛になりました。
鏡に顔を近づけたり、離したり。
ちょっと大人になった気分です。
でも、
おばあちゃんに見つからないように、眉毛はふき取って、
黒い口紅のようなものは、そっと、もとの場所に戻しておきました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする