ちいチャンの町のバスには、
運転手さんと、車掌さんが乗っています。
車掌さんは、
急な山のカーブでも、ガタガタ揺れるじゃり道でも、
おーとっとっとっ、と揺れながらも、
ずっと、終点まで立っています。
ちいチャンの町のバスは、
車一台分の道の幅を走ります。
初めて乗る人は、具合が悪くなるほど、
多くのカーブがあります。
そして、山の上から下へと道が降りて行くので、
何メートルも先から、対向車が来るのがわかります。
対向車が見えると、
運転手さんはバスを止め、車掌さんはバスから降ります。
そして、
ピピーーッ!ピピーーッ!ピピーーッ!
と、笛を吹き、
バスを道幅の広い所までバックの誘導をします。
笛の吹き方には、決まりがあるようで、
ピピーーッ!と、ながーく吹いている時は、「バックしていいよ。」
ピピピピピッ!と、短く吹くときは、「ストップ!ストップ!」
のようでした。
車一台分の幅の道ですが、所々にくぼみがあって、
うまく車がすれ違えるようになっています。
バスの運転手さんは、毎日走る道なので、
何処で、何処までバックすればいいのかわかっています。
たいていは、バスの方がバックをして対向車を通します。
対向車とバスの運転手さんは、
すれ違いざまに、
「ありがとう。」「ご苦労様。」
と、手で合図をします。
ちいチャンは、この手の合図を、
(かっこいいな。)
と、思います。
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