学校では、抜き打ち的に、
休み明けの月曜日に、
「清潔検査」というものがあります。
ハンカチ、チリ紙はきちんと持っているか、
爪は切っているか調べる検査です。
その日も、急に清潔検査をする事になりました。
いつもは、保険の先生がやるのですが、
この日は、生活指導の先生でした。
生活指導の先生は、いつも青竹を手に持って、
廊下をバシッ!バシッ!と叩いて歩きます。
全校生徒から、恐い先生と、一目おかれています。
生徒達は、廊下に一列に並べられ、
生活指導の先生が、一人づつ検査をして行きます。
ハンカチとチリ紙を見せ、両手を前に出さなければいけません。
爪がまっ黒だったり、ハンカチをもっていない生徒は、
バシッ!と、ほっぺたを叩かれています。
ちいチャンは、列の後の方でしたが、
身体ががくがく震えていました。
この日のちいチャンの爪は、
切られてなくて、伸びていたのです。
(どうしよう、ほっぺた叩かれる!恐い!)
心臓が、どぎときどき。
切羽詰まったちいチャンは、
歯で、爪を噛み切る事にしました。
運良く?ちいチャンには、爪を噛むクセがあり、
時には、爪を歯で切る事があります。
でも、10本の爪全部を、噛み切った事はありません。
でも、今は、やらなくちゃ!
生活指導の先生が、ビンタをしながら近づいて来る中、
ちいチャンは、恐怖しながら爪を噛み噛み噛み。
爪は、歯で噛み切ると、先端がギザギザギザになります。
ちいチャンは、
恐る恐る両手を前に出しました。
生活指導の先生は、恐い顔もせず、
ビンタもしないで通り過ぎて行きました。
ちいチャンは、
崩れ落ちるかと思うほどの、緊張感から解き放たれて、
放心状態で、立っていました。
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