ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

Play back ちいチャン物語(313)清潔検査

2018年01月06日 17時15分37秒 | 日記

学校では、抜き打ち的に、

休み明けの月曜日に、

「清潔検査」というものがあります。

ハンカチ、チリ紙はきちんと持っているか、

爪は切っているか調べる検査です。

その日も、急に清潔検査をする事になりました。

いつもは、保険の先生がやるのですが、

この日は、生活指導の先生でした。

生活指導の先生は、いつも青竹を手に持って、

廊下をバシッ!バシッ!と叩いて歩きます。

全校生徒から、恐い先生と、一目おかれています。

生徒達は、廊下に一列に並べられ、

生活指導の先生が、一人づつ検査をして行きます。

ハンカチとチリ紙を見せ、両手を前に出さなければいけません。

爪がまっ黒だったり、ハンカチをもっていない生徒は、

バシッ!と、ほっぺたを叩かれています。

ちいチャンは、列の後の方でしたが、

身体ががくがく震えていました。

この日のちいチャンの爪は、

切られてなくて、伸びていたのです。

(どうしよう、ほっぺた叩かれる!恐い!)

心臓が、どぎときどき。

切羽詰まったちいチャンは、

歯で、爪を噛み切る事にしました。

運良く?ちいチャンには、爪を噛むクセがあり、

時には、爪を歯で切る事があります。

でも、10本の爪全部を、噛み切った事はありません。

でも、今は、やらなくちゃ!

生活指導の先生が、ビンタをしながら近づいて来る中、

ちいチャンは、恐怖しながら爪を噛み噛み噛み。

爪は、歯で噛み切ると、先端がギザギザギザになります。

ちいチャンは、

恐る恐る両手を前に出しました。

生活指導の先生は、恐い顔もせず、

ビンタもしないで通り過ぎて行きました。

ちいチャンは、

崩れ落ちるかと思うほどの、緊張感から解き放たれて、

放心状態で、立っていました。

 

 

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