ちいチャン物語

きまぐれブログ。
絵のない絵本のような、小さい物語です。

ちいチャン物語229「カブトムシ」

2020年03月22日 19時24分03秒 | 日記
ちいチャンの家では、
夏になると、
カブトムシが、門の外灯の周りを、
ブィ~ン、ブイ~ンと、羽を羽ばたかせて飛んでいます。
元気過ぎて何かにぶつかって、
外灯の下で、ひっくり返って、
手足をモジャモジャと、動かしているカブトムシもいます。
モジャモジャしているカブトムシは、
なかなか起き上がれない、と、もがいているみたいです。
でも、チョットのきっかけで、手足が地面に触れると、
コロン、と上手く起き上がります。
ちいチャンの町は、
家々の後をぐるりと山が囲んでいます。
大自然から飛んで来るカブトムシは、元気です。
自由に飛んで、
ドジって、ぶつかって、
モジャモジャして、起き上がって、
朝には山へ帰って行きます。
だから、
街のデパートで、
四角いカゴに入れられて、
動きの鈍いカブトムシを見た時、
ちいチャンは、
カゴから出して、逃がしてあげたくなりました。
コメント
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