死んだら談志2024

水仙花死んだら談志完成す
回文俳句&吾郎関連の諸事雑事
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回文は行く その百十六

2006年03月30日 00時49分42秒 | Weblog

島酒胸に春歯に眠気覚まし

公園で弁当を喰うのは面白い。
猫は飯をねだる。
鳩はそのおこぼれを啄む。
OL3人組は途切れることなくしゃべる。
サラリーマンは煙草の煙を吹き上げる(禁煙だぜ)。
ひとりぼっちのOLは壁に向かっておにぎりを喰う。
バイク便の兄ちゃんが大声でケータイの彼女と和む。
ニート丸出しのAボーイが砂場に座る。
乳母車を押す母親が弁当を3個広げる。
カメラマン気取りのおばはんが桜を見上げて固まる。
置きっぱなしになった週刊誌を誰かが尻の下に敷く。
幼稚園の先生は子供相手にテレビの教師気取りだ。
そして絵に描いたような喜び方をする子供たちが騒ぐ。
ホカ弁を下げたスーツ姿が太陽を求めて移動する。
桜が満開だ。
花曇りの空、
風が冷たくなってきた。
ふと気がつくと、乳母車の親子だけ。
弁当はきれいに包まれている。
あれほど賑やかだった公園が、
ただの砂地に戻った。
時計は午後一時を廻ったところ。


横のあの子よ
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