一生

人生観と死生観

思想と行動

2010-09-02 15:11:52 | 人生人間
9月2日 晴れ
 思想する人と行動する人はそれぞれ別の使命があるようだ。思想家は学者の一種と見てよいだろう。かれの頭の中でいろいろなシナリオが立てられるが、自身はリーダーとして行動するより一歩下がったところで全体を見るのである。行動する人は違う。多くの人に先立って引っ張ってゆく情熱を持っている。実際にことが運ばなければ、かれにとってシナリオは何の意味もない。歴史上思想家が尊ばれた中国のことを見るに、春秋戦国時代に数多くの思想家が表れ、それぞれ個性ある言葉を残した。それは警世の書として長く後世に伝えられた。しかし今の民主主義の世に政治家は行動力がなければ役に立たない。けれどもそのよって立つ基盤として思想の裏付けがなければ何とも浅薄な行動しか取れない。騒ぎまわっても結果はネズミ一匹である。教の小沢と菅両氏の討論は日本人政治家としての限界を示すような気がして終わりまで見ていられなかった。小沢氏の軌跡は特異だが、結局収穫のない果物畑のようだ。どこかずれているところがあるのは残念だ。首相の器もタイミング次第。