11月11日
内田康夫著『十三の冥府』上巻読了。なるほど津軽の奇書『東日流外三郡誌』は偽書扱いになっている。そこまでしなくてよいのではないか。ミステリー文芸だから責任は問えるようなものではないが、あれだけの資料のすべてがでっちあげで出来るとは思えない。キーワード二つ三つあげると、アラハバキ神はこの書だけでなく、日本の方々に痕跡がある。新潟県弥彦神社のアラハバキ門、氷川地方の神社の記録、その他にアラハバキの名が見える。ナガスネヒコと安日彦のうち、ナガスネヒコは秋田物部神社の記録にも見え、安倍氏の祖先と見える。要するに『東日流外三郡誌』は正確な歴史書ではなく、言い伝えなどによる集成だから誤りも多いだろうが、少しは真実もある、日本書紀ヤ古事記と同等のものなのだ。敗者の歴史を扱うための特有の僻みっぽさ(同時におもしろさにもなる)があるのはやむを得ない。偽書と決め付けて大騒ぎするほどの事もない。
内田康夫著『十三の冥府』上巻読了。なるほど津軽の奇書『東日流外三郡誌』は偽書扱いになっている。そこまでしなくてよいのではないか。ミステリー文芸だから責任は問えるようなものではないが、あれだけの資料のすべてがでっちあげで出来るとは思えない。キーワード二つ三つあげると、アラハバキ神はこの書だけでなく、日本の方々に痕跡がある。新潟県弥彦神社のアラハバキ門、氷川地方の神社の記録、その他にアラハバキの名が見える。ナガスネヒコと安日彦のうち、ナガスネヒコは秋田物部神社の記録にも見え、安倍氏の祖先と見える。要するに『東日流外三郡誌』は正確な歴史書ではなく、言い伝えなどによる集成だから誤りも多いだろうが、少しは真実もある、日本書紀ヤ古事記と同等のものなのだ。敗者の歴史を扱うための特有の僻みっぽさ(同時におもしろさにもなる)があるのはやむを得ない。偽書と決め付けて大騒ぎするほどの事もない。