一生

人生観と死生観

ミステリー小説の中の奇書問題

2007-11-11 21:50:06 | 歴史
11月11日 
 内田康夫著『十三の冥府』上巻読了。なるほど津軽の奇書『東日流外三郡誌』は偽書扱いになっている。そこまでしなくてよいのではないか。ミステリー文芸だから責任は問えるようなものではないが、あれだけの資料のすべてがでっちあげで出来るとは思えない。キーワード二つ三つあげると、アラハバキ神はこの書だけでなく、日本の方々に痕跡がある。新潟県弥彦神社のアラハバキ門、氷川地方の神社の記録、その他にアラハバキの名が見える。ナガスネヒコと安日彦のうち、ナガスネヒコは秋田物部神社の記録にも見え、安倍氏の祖先と見える。要するに『東日流外三郡誌』は正確な歴史書ではなく、言い伝えなどによる集成だから誤りも多いだろうが、少しは真実もある、日本書紀ヤ古事記と同等のものなのだ。敗者の歴史を扱うための特有の僻みっぽさ(同時におもしろさにもなる)があるのはやむを得ない。偽書と決め付けて大騒ぎするほどの事もない。

侍とは

2007-11-11 15:01:53 | 生活
11月11日 雨
 11月11日は11が二つ重なる日。11は漢数字で士とかくから侍の日となる。侍は封建時代士農工商の4階級の最上階級だったが、とかく名と実は伴わぬものであった。経済的にみても下級武士は農民のうち庄屋などには豊かさが及ばぬ。
武士は威張っているだけで、それはうわべだけ、と言われることもあった。
 人を切ったり殺したりすることのできる武士が職業的になったのは日本歴史の中で平安時代頃からか。奈良時代の防人は農民からの徴発だった。
 侍のよさはある。忠誠心、単純明快を好む習性、卑怯を嫌う、などなど。武士道と言うものが確立して日本人は骨格が出来た。近頃はくずれるばかり、どこに骨があるのか分からない連中が増えてきた。そうは言ってもやはり日本は日本人で構成されているのだから、これからますます悪くならないようにみんなで努めなければならぬ。やっぱり教育、幼児教育の重要性に突き当たるのだ。