一生

人生観と死生観

予感というもの

2007-11-08 15:16:28 | 哲学
11月8日 晴れ
 予感とか霊感とか言うものがある。人にのみ特有なのか、それとも動物にもあるのか詳しいことは分からない。屠所へ引かれる牛や羊が悲しい声を上げると聞いたことがある。600万人が殺された第二次世界大戦下のユダヤ人たちはいのちの限界のぎりぎりを生きた。僅かに生き残った人たち、たとえばヴィクトール・フランクルのような人はその後すぐれた学問的業績をあげた。霊感に充ちたとでもいうような文章がほとばしり出た。
 がんにかかり、いのちの限界を自覚した人々がかえってよく生きるという。死の予感におびえるよりもその日その日の生の充実のために生きようとする、その姿勢こそ我らの鑑である。