“生涯青春”

夕飯を食べながらＴＶを観ていたらこんなのをやっていた。

“生涯青春”～デザイナー小篠綾子の92年～

小篠綾子さんは今年３月、９２歳で亡くなった。綾子さんはデザイナーのコシノヒロコ・ジュンコ・ミチコの母親。夫が戦死した後、女手一つで３姉妹を育て上げた。年老いてからも一人で大阪岸和田の洋裁店を切り盛りし、７０代で自らのブランドを創立した。高齢者がより美しく見えるファッションの開発に取り組んだ他、講演活動やお年寄りの交流の場のプロデュースなど、多忙な老後を送り、多くの高齢者から熱い支持を受けたらしい。

岸和田のだんじり祭りのような迫力のある人だ。

こうした精力的な活動を支えたものは何か？死後見つかった日記や日々のメモには「老いを早めるのは自分自身、目的と理想を失ったとき人は初めて人は老いていく」と考え、常に新たな目標を探し続けていく思いが記されていた。「生涯青春」とバイタリティー溢れる老境を送った小篠綾子さん、番組では娘などの関係者の証言や新資料をもとに、その秘密を探っていた。

私もデイケアや特養で日々たくさんのお年寄り（と言ったら小篠さんに怒られそうだが）に接して感じるのは老いていくのは年齢とはあまり関係ない気が最近してきた。

６０代でも日々の生活に目標や生き甲斐など意欲を感じていない人たちは実年齢よりも老けて見える。
反対に９０代でも小さなことにも感謝の気持ちを持って笑顔で前向きに過ごしている人たちは表情も豊かで生き生きしている。

結局はその人の気持ちの持ち方なんだなあと思う。

瀬戸内寂聴さんが「自分が歳だ」と感じてしまったときから老いる、と言っていたのを思い出した。

かっこいい人生の先輩たちに少しでも近づきたいもんだ。